17 / 90
魔術師は最もな理由で嫌われる
17
しおりを挟む
ポツポツと盛り上がらない会話をしながら夕食を終えると就寝の時間になる。
さて満腹だし寝るかと欠伸をし立ち上がったシルフィーをキースが睨んだ。
「…おいシルフィー嬢。
どこへ行く気だ」
「えっ寝ようかと」
「貴様は戦闘職だろうが。
見張りに立つ順を決めるから居残りだ馬鹿者」
「なんすかそれ」
「フィー。
まあ座って。
ミリア嬢とアナベル嬢は先に休んでてね」
「あの、私も見張りをしましょうか…?」
「…戦えない人間が起きてても意味ねーだろ」
ガウルがボソリと呟く。
馬車を降りてから初めて喋った上に中々に毒舌である。
ミリアがビクッと肩を竦ませた。
「気にしないでミリア嬢。
おやすみ」
「はっはい…おやすみなさいませ」
「…失礼致しますわ」
2人が連れ立ってテントへと戻っていく。
シルフィーも一緒に着いて行きたい。
この心底居心地の悪い空間から早く逃げたい。
「なぜ私まで…」
「神官の役目は治癒。
聖女の役目は封印の祈り。
だから彼女達は非戦闘職なんだよ。
魔術師は勿論戦闘職」
「くそぅ…」
「文句を言うな。
全く魔術師はどいつもこいつも自由人しかおらんのか」
仕方ない奴らだと言いながらキースが細い枝を4本集め2本を短く折る。
それを握り高さを合わせるとずいっと差し出した。
「1本ずつ引け。
短い方が先に3時間。
長い方が後に3時間だ」
キースに促され3人は各々枝を引く。
シルフィーは短く、ちらりと見るとレイモンドは長かった。
レイモンドが良い訳ではないが知らない他人より知人の方がまだましだと言えるがそうはいかなかったらしい。
「ガウルとシルフィー嬢が先か。
では3時間後に起こせ。
我々は寝る」
「はいよ」
「うっす」
「頑張ってねフィー。
おやすみ」
「うっす」
2人の足音が遠ざかる。
その途端焚き火の薪が弾ける音しかしない空間が広がった。
思った通りの気まずい空気である。
しかも寝てはいけないというまさに罰ゲームだ。
このまま無言で3時間寝るなとは拷問と大差無い。
シルフィーは小さく溜息をついて立ち上がると馬車へと向かい積まれた木箱の中のシルフィーと書いてある箱を漁った。
中からエールの入った酒瓶を取り出すと焚き火の前へと戻る。
酒でも飲まないとやってられない。
鞄からジャーキーを取り出し鉄串に刺して火で炙る。
酒瓶を傾けマグにエールを注げば晩酌会場の出来上がりだ。
生ぬるいエールが喉を滑り落ちる感覚がまだ昼間の熱が残る空気を幾分和らげてくれる。
「…15歳以下は飲酒禁止だぞ」
「18っす」
「…………」
いきなり睨み付けながら話かけて来たかと思えばまさかの年齢確認であった。
失礼にも程がある。
また無言になるが彼はじっとこちらを見詰めたままだ。
いや、こちらではなくエールの注がれたマグを穴が空くほど見ている。
少し怖い。
「……いります?」
「………」
「…あっ15歳以下でしたか?」
「…17だ」
「なら…どうぞ…」
別のマグにエールを注ぎ差し出すと無言のままガウルは受け取った。
いるんかいと心の中で突っ込むが口には出さない。
ジャーキーも差し出すとそれも受け取る様子から見て酒好きなのは間違いなさそうだ。
ごくごくもぐもぐごくごくもぐもぐ。
無言で行われる酒の席など聞いた事が無かったが世界は広い。
今まさにそれを実体験出来ているのだから。
「…悪いな」
「んへっ?!」
「…俺自身割り切らなきゃとは思ってるんだけどさ。
どうしても割り切れないんだ」
「はっはあ…?」
唐突に語り出したと思ったら何の話かさっぱり分からない。
顔を見るとヘーゼル色の瞳は潤み頬は少々赤らんでいた。
…こいつ下戸だ。
「個人的な理由で魔術師に恨みがあってさ。
そのせいでその血を引いてるあんたらも嫌いだ。
理不尽だとは分かってるけど」
「いやまあ好き嫌いは仕方ないっすよ。
気にしてないんで大丈夫です」
「そうか?」
「えぇほんとに」
「良かった。
さすがに態度悪いよなってこれでも一応気にしてたんだよな。
なんかスッキリだわ。
あっおかわりくれよ」
「気にしてる人間の態度ではないっすね。
まああげますけど」
「いやだって周りお貴族様ばっかだぜ?
話し方も分かんねえし、唯一平民で気にしなさそうなあんたは魔術師じゃん?
同じ平民でも神官はなんかちょっと高貴臭いし?
もう俺終わったと思った。
てかやっぱ酒いるわ。
次の街で俺も買お」
「ご自由に…」
「あんた飲んでねえじゃん。
ちゃんと飲めよほら」
こいつ下戸な上に絡み酒だ。
タチが悪いやつだ。
「つかさ、俺はいきなり騎士役命じられたけどあんたも?」
「まあそっすね」
「ビビるよな。
メンバー聞いたら半分貴族のトップ連中だぜ。
俺泣きそうだったし」
「ガウル様は自分で志願した訳じゃないんすか?」
「するかよ面倒くせえ。
俺は英雄になるより騎士団で細々と生活してる方が気楽で良い」
「あっ分かりますそれは」
「だろ?
なのに何で選ばれちまったんだろうなあ…。
あれか。
賞金目当てで騎士総当たり戦で頑張り過ぎて優勝なんかしちまったからか」
「間違いなくそれですね。」
「ちくしょう。
でも優勝者は金貨50枚って言われたら張り切るだろ…。
全力出すだろ…。
あんたは?
魔術師の枠はずっと埋まらなくてギリギリ直前で埋まったとは聞いてるけどさ」
「師匠に売られました」
「…そりゃまた難儀だったな」
「えぇほんとに」
「魔術師ってその辺鬼畜なんだな。
やっぱ嫌いだわ。
情もなんもねえ」
「否定はしません。
あいつだけはもう一度会ったら殴りたいですから」
そりゃ殴りたくなるとガウルは大きく頷きグイッとエールを飲み干し自ら手酌で注いだ。
「でも売られたって…一緒に暮らしてたんだろ?
仲良くなかったのか?」
「どうなんすかね。
3歳から育てて貰いましたが、働くのダルいから代わりになりそうな人間を引き取っただけと言われてましたし…。
仲が良いとか悪いとか考えた事がないっす」
「家族愛とかそんなんねえの?
離れて寂しいとか会いたいとか」
「…多分なかったっすね。
もう一度会ったら殴りたいとは思いますが、帰りたいとか会いたいとかは思いません。
寂しいという感情になった事がないので良く分かんないですけど」
「…なんか悲しいなそれ」
「悲しいんすか?」
「悲しいだろ。
…お前悲しくなった事ねえの?」
「…分かんないっす」
「分かんないって?」
「自分の感情をあまり意識した事がないと言うか…。
今悲しいんだと考えた事がないっす」
シルフィーの返答にガウルは呆れた様な目を向ける。
「悲しいなんて意識するもんじゃねえだろ。
勝手に湧き上がるもんだし、湧き上がった時に今自分は悲しいんだとか考えたりしねえ。
でも悲しいんだよ」
「余計意味分かんないっすね」
「俺も感情について説明する日がくるとは思わなかったわ」
「お手数お掛けしまして」
「いや。
魔術師ってやっぱ変な奴だって事が分かったから良いぞ」
「…どういたしまして?」
「いや礼を言ってねえし」
「何て返答すれば良いのか分かんなかったんで」
やっぱお前変な奴とガウルはまたエールを流し込んだ。
さて満腹だし寝るかと欠伸をし立ち上がったシルフィーをキースが睨んだ。
「…おいシルフィー嬢。
どこへ行く気だ」
「えっ寝ようかと」
「貴様は戦闘職だろうが。
見張りに立つ順を決めるから居残りだ馬鹿者」
「なんすかそれ」
「フィー。
まあ座って。
ミリア嬢とアナベル嬢は先に休んでてね」
「あの、私も見張りをしましょうか…?」
「…戦えない人間が起きてても意味ねーだろ」
ガウルがボソリと呟く。
馬車を降りてから初めて喋った上に中々に毒舌である。
ミリアがビクッと肩を竦ませた。
「気にしないでミリア嬢。
おやすみ」
「はっはい…おやすみなさいませ」
「…失礼致しますわ」
2人が連れ立ってテントへと戻っていく。
シルフィーも一緒に着いて行きたい。
この心底居心地の悪い空間から早く逃げたい。
「なぜ私まで…」
「神官の役目は治癒。
聖女の役目は封印の祈り。
だから彼女達は非戦闘職なんだよ。
魔術師は勿論戦闘職」
「くそぅ…」
「文句を言うな。
全く魔術師はどいつもこいつも自由人しかおらんのか」
仕方ない奴らだと言いながらキースが細い枝を4本集め2本を短く折る。
それを握り高さを合わせるとずいっと差し出した。
「1本ずつ引け。
短い方が先に3時間。
長い方が後に3時間だ」
キースに促され3人は各々枝を引く。
シルフィーは短く、ちらりと見るとレイモンドは長かった。
レイモンドが良い訳ではないが知らない他人より知人の方がまだましだと言えるがそうはいかなかったらしい。
「ガウルとシルフィー嬢が先か。
では3時間後に起こせ。
我々は寝る」
「はいよ」
「うっす」
「頑張ってねフィー。
おやすみ」
「うっす」
2人の足音が遠ざかる。
その途端焚き火の薪が弾ける音しかしない空間が広がった。
思った通りの気まずい空気である。
しかも寝てはいけないというまさに罰ゲームだ。
このまま無言で3時間寝るなとは拷問と大差無い。
シルフィーは小さく溜息をついて立ち上がると馬車へと向かい積まれた木箱の中のシルフィーと書いてある箱を漁った。
中からエールの入った酒瓶を取り出すと焚き火の前へと戻る。
酒でも飲まないとやってられない。
鞄からジャーキーを取り出し鉄串に刺して火で炙る。
酒瓶を傾けマグにエールを注げば晩酌会場の出来上がりだ。
生ぬるいエールが喉を滑り落ちる感覚がまだ昼間の熱が残る空気を幾分和らげてくれる。
「…15歳以下は飲酒禁止だぞ」
「18っす」
「…………」
いきなり睨み付けながら話かけて来たかと思えばまさかの年齢確認であった。
失礼にも程がある。
また無言になるが彼はじっとこちらを見詰めたままだ。
いや、こちらではなくエールの注がれたマグを穴が空くほど見ている。
少し怖い。
「……いります?」
「………」
「…あっ15歳以下でしたか?」
「…17だ」
「なら…どうぞ…」
別のマグにエールを注ぎ差し出すと無言のままガウルは受け取った。
いるんかいと心の中で突っ込むが口には出さない。
ジャーキーも差し出すとそれも受け取る様子から見て酒好きなのは間違いなさそうだ。
ごくごくもぐもぐごくごくもぐもぐ。
無言で行われる酒の席など聞いた事が無かったが世界は広い。
今まさにそれを実体験出来ているのだから。
「…悪いな」
「んへっ?!」
「…俺自身割り切らなきゃとは思ってるんだけどさ。
どうしても割り切れないんだ」
「はっはあ…?」
唐突に語り出したと思ったら何の話かさっぱり分からない。
顔を見るとヘーゼル色の瞳は潤み頬は少々赤らんでいた。
…こいつ下戸だ。
「個人的な理由で魔術師に恨みがあってさ。
そのせいでその血を引いてるあんたらも嫌いだ。
理不尽だとは分かってるけど」
「いやまあ好き嫌いは仕方ないっすよ。
気にしてないんで大丈夫です」
「そうか?」
「えぇほんとに」
「良かった。
さすがに態度悪いよなってこれでも一応気にしてたんだよな。
なんかスッキリだわ。
あっおかわりくれよ」
「気にしてる人間の態度ではないっすね。
まああげますけど」
「いやだって周りお貴族様ばっかだぜ?
話し方も分かんねえし、唯一平民で気にしなさそうなあんたは魔術師じゃん?
同じ平民でも神官はなんかちょっと高貴臭いし?
もう俺終わったと思った。
てかやっぱ酒いるわ。
次の街で俺も買お」
「ご自由に…」
「あんた飲んでねえじゃん。
ちゃんと飲めよほら」
こいつ下戸な上に絡み酒だ。
タチが悪いやつだ。
「つかさ、俺はいきなり騎士役命じられたけどあんたも?」
「まあそっすね」
「ビビるよな。
メンバー聞いたら半分貴族のトップ連中だぜ。
俺泣きそうだったし」
「ガウル様は自分で志願した訳じゃないんすか?」
「するかよ面倒くせえ。
俺は英雄になるより騎士団で細々と生活してる方が気楽で良い」
「あっ分かりますそれは」
「だろ?
なのに何で選ばれちまったんだろうなあ…。
あれか。
賞金目当てで騎士総当たり戦で頑張り過ぎて優勝なんかしちまったからか」
「間違いなくそれですね。」
「ちくしょう。
でも優勝者は金貨50枚って言われたら張り切るだろ…。
全力出すだろ…。
あんたは?
魔術師の枠はずっと埋まらなくてギリギリ直前で埋まったとは聞いてるけどさ」
「師匠に売られました」
「…そりゃまた難儀だったな」
「えぇほんとに」
「魔術師ってその辺鬼畜なんだな。
やっぱ嫌いだわ。
情もなんもねえ」
「否定はしません。
あいつだけはもう一度会ったら殴りたいですから」
そりゃ殴りたくなるとガウルは大きく頷きグイッとエールを飲み干し自ら手酌で注いだ。
「でも売られたって…一緒に暮らしてたんだろ?
仲良くなかったのか?」
「どうなんすかね。
3歳から育てて貰いましたが、働くのダルいから代わりになりそうな人間を引き取っただけと言われてましたし…。
仲が良いとか悪いとか考えた事がないっす」
「家族愛とかそんなんねえの?
離れて寂しいとか会いたいとか」
「…多分なかったっすね。
もう一度会ったら殴りたいとは思いますが、帰りたいとか会いたいとかは思いません。
寂しいという感情になった事がないので良く分かんないですけど」
「…なんか悲しいなそれ」
「悲しいんすか?」
「悲しいだろ。
…お前悲しくなった事ねえの?」
「…分かんないっす」
「分かんないって?」
「自分の感情をあまり意識した事がないと言うか…。
今悲しいんだと考えた事がないっす」
シルフィーの返答にガウルは呆れた様な目を向ける。
「悲しいなんて意識するもんじゃねえだろ。
勝手に湧き上がるもんだし、湧き上がった時に今自分は悲しいんだとか考えたりしねえ。
でも悲しいんだよ」
「余計意味分かんないっすね」
「俺も感情について説明する日がくるとは思わなかったわ」
「お手数お掛けしまして」
「いや。
魔術師ってやっぱ変な奴だって事が分かったから良いぞ」
「…どういたしまして?」
「いや礼を言ってねえし」
「何て返答すれば良いのか分かんなかったんで」
やっぱお前変な奴とガウルはまたエールを流し込んだ。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
アフォガード
小海音かなた
恋愛
大学生になった森町かえでは、かねてより憧れていた喫茶店でのバイトを始めることになった。関西弁の店長・佐奈田千紘が切り盛りするその喫茶店で働くうちに、かえでは千紘に惹かれていく。
大きな事件もトラブルも起こらない日常の中で、いまを大事に生きる二人の穏やかな物語。
この度、青帝陛下の番になりまして
四馬㋟
恋愛
蓬莱国(ほうらいこく)を治める青帝(せいてい)は人ならざるもの、人の形をした神獣――青龍である。ゆえに不老不死で、お世継ぎを作る必要もない。それなのに私は青帝の妻にされ、后となった。望まれない后だった私は、民の反乱に乗して後宮から逃げ出そうとしたものの、夫に捕まり、殺されてしまう。と思ったら時が遡り、夫に出会う前の、四年前の自分に戻っていた。今度は間違えない、と決意した矢先、再び番(つがい)として宮城に連れ戻されてしまう。けれど状況は以前と変わっていて……。
事実は小説より生成り
小海音かなた
恋愛
シガラキ チヤはイラストレーター。憧れの小説家・新成 宿の著書に、自身の作品が挿絵として起用される事を夢見て日々奮闘中。
ある日、担当編集者から呼び出されたチヤは案内された先で宿を紹介され、切望していた挿絵の依頼も舞い込んだ――。
仕事に重きを置きつつも惹かれ合う気持ちは日々ふくらんでいく。
ゆっくり遠回りしながら近付いていく男女の『オトナ思春期』ラブストーリー第三弾。
婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
世界を救いし聖女は、聖女を止め、普通の村娘になり、普通の生活をし、普通の恋愛をし、普通に生きていく事を望みます!
光子
恋愛
私の名前は、リーシャ=ルド=マルリレーナ。
前職 聖女。
国を救った聖女として、王子様と結婚し、優雅なお城で暮らすはずでしたーーーが、
聖女としての役割を果たし終えた今、私は、私自身で生活を送る、普通の生活がしたいと、心より思いました!
だから私はーーー聖女から村娘に転職して、自分の事は自分で出来て、常に傍に付きっ切りでお世話をする人達のいない生活をして、普通に恋愛をして、好きな人と結婚するのを夢見る、普通の女の子に、今日からなります!!!
聖女として身の回りの事を一切せず生きてきた生活能力皆無のリーシャが、器用で優しい生活能力抜群の少年イマルに一途に恋しつつ、優しい村人達に囲まれ、成長していく物語ーー。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる