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激甘革命編
第46話「暴かれた!?ライスと誘拐事件の真相」⑦
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ほぼ同時刻、食堂での仕事を終え、帰るところだった大勇者は、高等部の駐車場に駐輪していた自身のバイクに、糸状の飴ががんじがらめに絡みついているのを目の当たりにした。
「カオスイーツの野郎…随分と厄介な事をしてくれんじゃねぇか…」
そう言うと、彼はポケットからアクセサリー化した大剣を取り出し、原寸大サイズに変化させつ、大剣の柄を握りった。そしてそのまま大剣についているシュヴァリエ家に代々伝わる宝石・インカローズに手をかざし、赤を基調としたライダースーツ姿から真紅の甲冑姿へと姿を変える。
「俺のバイクを飴細工にしようとしたツケは、きっちり払ってもらうぜ!!!」
そう罵った大勇者は再びバイクを離れ、現場へと駆け出した。
高等部にある講堂にもカオスイーツの影響が及び、糸状の飴から放たれる香りに、ここな、グラッセ、ボネを含めた大半の生徒達が気を失ってしまった。生徒達が倒れたと同時に、無事だったネロと友菓は共にソルベの姿に変身し、うずくまるマリアを介抱する。
「気持ち…悪い…」
先日のヴィルマンド王国の王女の件でマリアは大剣を父親から取り上げられており、再び学校に登校できるようになった今でも大剣を返してもらっておらず、姉と兄を通じて和解しても、一緒に学校へ行く機会がなくなるなど、父親とマリアの長年の溝は未だ完全には埋まっていない。
「とにかく、マリーはミントに任せよう…中等部に急ぐんだ!!」
「おっけー!ミント、あとはお願いね!!!」
友菓が勇者のタマゴをパートナー精霊に託すと、ネロは腰についている青い宝石を取り出した。
「ラムネ…久しぶりにお前の力、使わせてもらうぞ!!!」
ネロが取り出した青い宝石は光を放ち、ネロと友菓を水色のシャボン玉が包み込む。
「精霊の力よ!今こそここに甦り、勇者の知性にその力を委ねたまえ…ラムネジュエル!!!」
シャボン玉に包まれたネロと友菓はシャボン玉と共にどこかへ移動してしまった。
「はぁっ…はぁっ…くそっ…新月でなければ…」
「ちょっ…こんな土壇場で、どこ触ってんだ!!!」
「そ、そういう有馬も私の足を踏みつけるのはやめたまえ!」
マジパティに変身できたのも束の間、マジパティ達の殆どはカオスイーツの動きを止めようとした矢先にカオスイーツが放った糸状の飴に動きを封じられてしまい、精霊達も全員、カオスイーツの飴で作られた繭の中へ閉じ込められてしまった。辛うじて仁賀保先生もとい、僧侶アンニン、瑞希、あずき、トロールの4人は難を逃れたものの、トロールは宙を自由に舞う事ができず、僧侶アンニンに至っては、力が弱まる新月の日での戦いのため、今のマジパティ達にとっては、非常に分が悪い。
「玉菜…今すぐこの飴を…」
瑞希はクリームパフに変身した玉菜の身体に絡みついた飴を砕こうとするが…
「目障りなんだよ…元幽霊が…」
オスの狐に蹴り飛ばされた瑞希は、ステージの袖まで飛ばされ、そのまま気を失ってしまった。
「瑞希っ!!!」
トロールは目の前で狐に蹴り飛ばされた瑞希に駆け寄ろうとするが、彼女はメスの狐に行く手を阻まれてしまう。
「あははっ!!!行かせないよーだ♪」
「お子ちゃまな狐が、調子に乗るんじゃないわよ!!!」
糸状の飴から放たれる香りに気を失いそうになるが、トロールは構わずクリームグレネードのレンコン状のシリンダーに、銀色に光る宝石・アイシングジュエルをはめ込み…
「クリームバレットシャワー!!!」
彼女の掛け声と同時に、魔界のクリームパフの人差し指は拳銃のトリガーを引く。
「インパクト!!!!!」
銃声音と共に、魔界のクリームパフが放った無数の光の銃弾は、2本足で歩くメスのイタズラ狐に命中し、魔界のクリームパフは銃口にフッと息を吹きかける。
「アデュー♪」
トロールのウインクと同時に、ピサンの全身は光の粒子に包まれ、元の子ぎつねの姿へ戻ってしまった。
「きゅぅん…」
「あなた、もしかして蔵王のキツネ村で行方不明になったキツネさんよね?もう悪いヤツに捕まってはダメよ?」
そう言いながら、魔界のクリームパフはブラックビターの幹部だった子ぎつねの頭をなでる。その様子を目の当たりにしたゴレンの表情は瞬く間に険しくなり、トロールに飛びつこうとする。
「貴様ああああああああああああああっ!!!よくもピサンを…」
トロールに抱きかかえられた子ぎつねは、ゴレンの表情を見るや否や、魔界の住人の腕の中で怯えだす。
「大丈夫よ…あの子も一緒に蔵王へ連れ戻してあげるから…」
ゴレンの奇襲を避けながらトロールは言うが、決め技を使ってしまったため、もう力を使う事ができない。力が弱まっていながらも、気を失っている一悟達を解放しようとしていたアンニンも、糸状の飴から放たれる香りでとうとう気を失ってしまい、一悟達と共にカオスイーツの本体の中に取り込まれてしまった。この場で動けるのは…
「カオスイーツの野郎…随分と厄介な事をしてくれんじゃねぇか…」
そう言うと、彼はポケットからアクセサリー化した大剣を取り出し、原寸大サイズに変化させつ、大剣の柄を握りった。そしてそのまま大剣についているシュヴァリエ家に代々伝わる宝石・インカローズに手をかざし、赤を基調としたライダースーツ姿から真紅の甲冑姿へと姿を変える。
「俺のバイクを飴細工にしようとしたツケは、きっちり払ってもらうぜ!!!」
そう罵った大勇者は再びバイクを離れ、現場へと駆け出した。
高等部にある講堂にもカオスイーツの影響が及び、糸状の飴から放たれる香りに、ここな、グラッセ、ボネを含めた大半の生徒達が気を失ってしまった。生徒達が倒れたと同時に、無事だったネロと友菓は共にソルベの姿に変身し、うずくまるマリアを介抱する。
「気持ち…悪い…」
先日のヴィルマンド王国の王女の件でマリアは大剣を父親から取り上げられており、再び学校に登校できるようになった今でも大剣を返してもらっておらず、姉と兄を通じて和解しても、一緒に学校へ行く機会がなくなるなど、父親とマリアの長年の溝は未だ完全には埋まっていない。
「とにかく、マリーはミントに任せよう…中等部に急ぐんだ!!」
「おっけー!ミント、あとはお願いね!!!」
友菓が勇者のタマゴをパートナー精霊に託すと、ネロは腰についている青い宝石を取り出した。
「ラムネ…久しぶりにお前の力、使わせてもらうぞ!!!」
ネロが取り出した青い宝石は光を放ち、ネロと友菓を水色のシャボン玉が包み込む。
「精霊の力よ!今こそここに甦り、勇者の知性にその力を委ねたまえ…ラムネジュエル!!!」
シャボン玉に包まれたネロと友菓はシャボン玉と共にどこかへ移動してしまった。
「はぁっ…はぁっ…くそっ…新月でなければ…」
「ちょっ…こんな土壇場で、どこ触ってんだ!!!」
「そ、そういう有馬も私の足を踏みつけるのはやめたまえ!」
マジパティに変身できたのも束の間、マジパティ達の殆どはカオスイーツの動きを止めようとした矢先にカオスイーツが放った糸状の飴に動きを封じられてしまい、精霊達も全員、カオスイーツの飴で作られた繭の中へ閉じ込められてしまった。辛うじて仁賀保先生もとい、僧侶アンニン、瑞希、あずき、トロールの4人は難を逃れたものの、トロールは宙を自由に舞う事ができず、僧侶アンニンに至っては、力が弱まる新月の日での戦いのため、今のマジパティ達にとっては、非常に分が悪い。
「玉菜…今すぐこの飴を…」
瑞希はクリームパフに変身した玉菜の身体に絡みついた飴を砕こうとするが…
「目障りなんだよ…元幽霊が…」
オスの狐に蹴り飛ばされた瑞希は、ステージの袖まで飛ばされ、そのまま気を失ってしまった。
「瑞希っ!!!」
トロールは目の前で狐に蹴り飛ばされた瑞希に駆け寄ろうとするが、彼女はメスの狐に行く手を阻まれてしまう。
「あははっ!!!行かせないよーだ♪」
「お子ちゃまな狐が、調子に乗るんじゃないわよ!!!」
糸状の飴から放たれる香りに気を失いそうになるが、トロールは構わずクリームグレネードのレンコン状のシリンダーに、銀色に光る宝石・アイシングジュエルをはめ込み…
「クリームバレットシャワー!!!」
彼女の掛け声と同時に、魔界のクリームパフの人差し指は拳銃のトリガーを引く。
「インパクト!!!!!」
銃声音と共に、魔界のクリームパフが放った無数の光の銃弾は、2本足で歩くメスのイタズラ狐に命中し、魔界のクリームパフは銃口にフッと息を吹きかける。
「アデュー♪」
トロールのウインクと同時に、ピサンの全身は光の粒子に包まれ、元の子ぎつねの姿へ戻ってしまった。
「きゅぅん…」
「あなた、もしかして蔵王のキツネ村で行方不明になったキツネさんよね?もう悪いヤツに捕まってはダメよ?」
そう言いながら、魔界のクリームパフはブラックビターの幹部だった子ぎつねの頭をなでる。その様子を目の当たりにしたゴレンの表情は瞬く間に険しくなり、トロールに飛びつこうとする。
「貴様ああああああああああああああっ!!!よくもピサンを…」
トロールに抱きかかえられた子ぎつねは、ゴレンの表情を見るや否や、魔界の住人の腕の中で怯えだす。
「大丈夫よ…あの子も一緒に蔵王へ連れ戻してあげるから…」
ゴレンの奇襲を避けながらトロールは言うが、決め技を使ってしまったため、もう力を使う事ができない。力が弱まっていながらも、気を失っている一悟達を解放しようとしていたアンニンも、糸状の飴から放たれる香りでとうとう気を失ってしまい、一悟達と共にカオスイーツの本体の中に取り込まれてしまった。この場で動けるのは…
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