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激甘革命編
第43話「狙われた体育祭…障害物にご用心!」③
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午後は運動部中心の部活動パレード、部活対抗リレーから始まり、中等部、高等部合同の騎馬戦に続き、最後は障害物リレーで全日程が終了する。
そんな昼休憩の真っただ中、突如上空から怪しげなオーラをまとった黒フードの男が、パレードの準備をしている生徒達目掛けて黒い光を解き放った。
「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
黒い光が直撃した生徒達は、断末魔の叫びを上げながらその姿をスイーツの怪物へと変えてしまった。それを目の当たりにしたマリア、雪斗、あずきの3人は他のマジパティやスイーツ界の住人たちに信号とテレパシーを送り始めた。雪斗達の様子に気づいた涼也は、雪斗に「ユキと意識を入れ替える」ようにジェスチャーで促した。
「結界展開!!!」
一瞬にして賢者服に着替えた大賢者がグラウンド全体に結界を貼ると、マジパティ及びスイーツ界の住人達のみが動ける空間を作り出した。
「今回ばかりは、カルマンに余計な負担をかけさせたくあらへん!!!ヨハン、アンヌはん…あとは2人に任せます。」
ブレイブディメンションなどの結界魔法は、効果が強力な反面、丸2日ほど食事をとっていない状態に陥るなど、発動した者への反動が大きい。観客席で大勇者達の激しい競争を見ていた大賢者が、自ら結界魔法を買って出るのも無理はないと言えよう。結界魔法を確認した大勇者は、マジパティ達に変身を促す信号を送る。
「「「「「マジパティ・スイート・トランスフォーム!!!!!」」」」」
一悟達がマジパティに変身し、グラウンドに入ると、そこにはトラック全体に障害物の数々が並んでいた。
「な…なんだよ、これ…」
「恐らく、障害物の中にカオスイーツが潜んでいるのかもしれません!!!」
ミルフィーユに変身した一悟の疑問に、プディングに変身したみるくが答え、トラックを走り始める。そんな彼女の前に、バスケットボールとバスケットゴールが立ちはだかった。
「う…うぐっ…」
みるくは半ベソをかいた表情で、バスケットボールを前に固まってしまった。それを見た一悟、ユキ、ネロがスタートを切る。
「どうしたの?プディングは…」
「プディングはドリブルができないんだ!!!」
一悟はそう言いながら、みるくの元へ駆けつける。
「俺がカオスイーツを見つけてやる。だから、安心しろ!」
そう言いながら、一悟はバスケットボールを1つ掴み、ゴールの目の前までドリブルで走りつつ、バスケットゴールにダンクシュートを決め、次の障害物へ向かった。
「つまり、ドリブルしながら走り、シュートを決めろという事か。ユキ、一悟のドリブルは見ておいたか?」
「ば、バカにしないでよ!!!」
みるくの真横で、2人のソルベがドリブルしながら走り始める。それを見たみるくは、ぐっとバスケットボールを握り、目をつむりながら前進するが…
「やめろ、プディング!!!」
ショートヘアのクリームパフの叫びにハッとしたみるくが立ち止まるが、時すでに遅し。プディングはボールを持ったまま3歩前進してしまっていたのである。
「幼な妻ちゃん…それ、トラベリングよ…」
ロングヘアーのクリームパフが半ば呆れた表情でそう言うと、みるくが持っているバスケットボールは白玉団子に変化し、反則行為を行った1人のプディングを瞬く間に飲み込んでしまった。
「障害物に失敗したら、失格…という事か。」
帽子をかぶった少年のプディングがそう言うと、今度は彼を含めたマジパティ達が一斉にバスケットボールを手に取り、ドリブルをしながら走り出し、次々とシュートを決めるが…
「うにゃっ?にゃっ…」
猫耳のプディングは、猫の習性が災いし、ドリブルで前に進むことができなかった。そして、彼がじゃれついているボールは白玉団子に変化し、みるくと同様に猫耳のプディングを飲み込んでしまった。
「ボネのまぬけーっ!!!!!」
バスケットゴールを越えたマジパティ達は次々と平均台の上を歩きはじめた。下は餡子の池ができており、どうやら平均台から落ちたらいけないようだ。一悟とネロ、明日香は何とかクリアするが、ネロの後ろを歩いていたユキ、明日香の後ろを歩いていた友菓は…
「ちょっ…尻尾…」
ユキはネロの尻尾で上手くバランスが取れず、あと一歩でクリアという所で、バランスを崩し、餡子の池に落ちてしまった。
「へくちっ…」
友菓は明日香のツインテールの毛先が鼻に当たってしまい、くしゃみと同時にバランスを崩し、餡子の池に落ちてしまった。餡子の池に落ちた2人のソルベの頭上から、巨大なたい焼きの皮がかぶせられ、2人は巨大なたい焼きの中身と化してしまった。
一悟、ネロに続いて、明日香や他のマジパティも次の障害物である巨大な網をくぐり始める。端から見れば何の変哲もない網ではあるが…
「やーん…耳が網に引っかかっちゃったぁー…」
グラッセのうさ耳が網に引っかかり、うさ耳のミルフィーユは、真正面にいたもう1人のミルフィーユのスカートの中に顔を突っ込んでしまった。
「ちょっと…グラッセ…あなたが掴んでるの…私のスカート…やめっ…」
3人のクリームパフ、1人のプディングが網をくぐり終える傍で、2人のミルフィーユはうさ耳が網に引っかかった事で闇雲にもがいてしまった。そのため網に全身が絡まってしまい、糸状の寒天と化した網に全身を拘束されてしまった。
そんな昼休憩の真っただ中、突如上空から怪しげなオーラをまとった黒フードの男が、パレードの準備をしている生徒達目掛けて黒い光を解き放った。
「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
黒い光が直撃した生徒達は、断末魔の叫びを上げながらその姿をスイーツの怪物へと変えてしまった。それを目の当たりにしたマリア、雪斗、あずきの3人は他のマジパティやスイーツ界の住人たちに信号とテレパシーを送り始めた。雪斗達の様子に気づいた涼也は、雪斗に「ユキと意識を入れ替える」ようにジェスチャーで促した。
「結界展開!!!」
一瞬にして賢者服に着替えた大賢者がグラウンド全体に結界を貼ると、マジパティ及びスイーツ界の住人達のみが動ける空間を作り出した。
「今回ばかりは、カルマンに余計な負担をかけさせたくあらへん!!!ヨハン、アンヌはん…あとは2人に任せます。」
ブレイブディメンションなどの結界魔法は、効果が強力な反面、丸2日ほど食事をとっていない状態に陥るなど、発動した者への反動が大きい。観客席で大勇者達の激しい競争を見ていた大賢者が、自ら結界魔法を買って出るのも無理はないと言えよう。結界魔法を確認した大勇者は、マジパティ達に変身を促す信号を送る。
「「「「「マジパティ・スイート・トランスフォーム!!!!!」」」」」
一悟達がマジパティに変身し、グラウンドに入ると、そこにはトラック全体に障害物の数々が並んでいた。
「な…なんだよ、これ…」
「恐らく、障害物の中にカオスイーツが潜んでいるのかもしれません!!!」
ミルフィーユに変身した一悟の疑問に、プディングに変身したみるくが答え、トラックを走り始める。そんな彼女の前に、バスケットボールとバスケットゴールが立ちはだかった。
「う…うぐっ…」
みるくは半ベソをかいた表情で、バスケットボールを前に固まってしまった。それを見た一悟、ユキ、ネロがスタートを切る。
「どうしたの?プディングは…」
「プディングはドリブルができないんだ!!!」
一悟はそう言いながら、みるくの元へ駆けつける。
「俺がカオスイーツを見つけてやる。だから、安心しろ!」
そう言いながら、一悟はバスケットボールを1つ掴み、ゴールの目の前までドリブルで走りつつ、バスケットゴールにダンクシュートを決め、次の障害物へ向かった。
「つまり、ドリブルしながら走り、シュートを決めろという事か。ユキ、一悟のドリブルは見ておいたか?」
「ば、バカにしないでよ!!!」
みるくの真横で、2人のソルベがドリブルしながら走り始める。それを見たみるくは、ぐっとバスケットボールを握り、目をつむりながら前進するが…
「やめろ、プディング!!!」
ショートヘアのクリームパフの叫びにハッとしたみるくが立ち止まるが、時すでに遅し。プディングはボールを持ったまま3歩前進してしまっていたのである。
「幼な妻ちゃん…それ、トラベリングよ…」
ロングヘアーのクリームパフが半ば呆れた表情でそう言うと、みるくが持っているバスケットボールは白玉団子に変化し、反則行為を行った1人のプディングを瞬く間に飲み込んでしまった。
「障害物に失敗したら、失格…という事か。」
帽子をかぶった少年のプディングがそう言うと、今度は彼を含めたマジパティ達が一斉にバスケットボールを手に取り、ドリブルをしながら走り出し、次々とシュートを決めるが…
「うにゃっ?にゃっ…」
猫耳のプディングは、猫の習性が災いし、ドリブルで前に進むことができなかった。そして、彼がじゃれついているボールは白玉団子に変化し、みるくと同様に猫耳のプディングを飲み込んでしまった。
「ボネのまぬけーっ!!!!!」
バスケットゴールを越えたマジパティ達は次々と平均台の上を歩きはじめた。下は餡子の池ができており、どうやら平均台から落ちたらいけないようだ。一悟とネロ、明日香は何とかクリアするが、ネロの後ろを歩いていたユキ、明日香の後ろを歩いていた友菓は…
「ちょっ…尻尾…」
ユキはネロの尻尾で上手くバランスが取れず、あと一歩でクリアという所で、バランスを崩し、餡子の池に落ちてしまった。
「へくちっ…」
友菓は明日香のツインテールの毛先が鼻に当たってしまい、くしゃみと同時にバランスを崩し、餡子の池に落ちてしまった。餡子の池に落ちた2人のソルベの頭上から、巨大なたい焼きの皮がかぶせられ、2人は巨大なたい焼きの中身と化してしまった。
一悟、ネロに続いて、明日香や他のマジパティも次の障害物である巨大な網をくぐり始める。端から見れば何の変哲もない網ではあるが…
「やーん…耳が網に引っかかっちゃったぁー…」
グラッセのうさ耳が網に引っかかり、うさ耳のミルフィーユは、真正面にいたもう1人のミルフィーユのスカートの中に顔を突っ込んでしまった。
「ちょっと…グラッセ…あなたが掴んでるの…私のスカート…やめっ…」
3人のクリームパフ、1人のプディングが網をくぐり終える傍で、2人のミルフィーユはうさ耳が網に引っかかった事で闇雲にもがいてしまった。そのため網に全身が絡まってしまい、糸状の寒天と化した網に全身を拘束されてしまった。
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