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レインボーポット編
第36話「女豹の罠!狙われた一悟とみるくの恋心!!!」⑤
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一方、勇者クラフティは小児科の掃除を終え、次の清掃場所へと向かっていた。
「さてと…次は整形外科だな。」
「聖一郎っ!!!」
突然友菓の声がして、声がする方へ向くと、そこには友菓がいた。
「どうしたんだ?友菓…こんな所で…」
「いやぁ…河川敷で遊んでいたら、甥っ子が熱中症で倒れちゃって…んで、ここに救急搬送されたの。」
友菓の甥は軽度の熱中症だったようで、現在は救急外来で点滴を受けている。
「俺はこれから整形外科で掃除…」
男の勇者はそう言いかけた刹那、整形外科へ向かう通路に空間の歪がある事に気づく。
「な、なに…これ?」
その禍々しい様子を感じ取った男の勇者は、咄嗟にポケットから白金に赤い宝石が付いたメダル状の物体を取り出し…
「ブレイブディメンション!!!!!」
それを空間の歪みの前で指で弾くと、弾かれたメダル状の物体は空中で目に見えない波導を一瞬にして作り出し、勇者のいる病院の敷地内は屋上から駐車場にかけて、一瞬にして時間が停止する。
「今、アンヌが捕まってるのが見えた…恐らく、ブラックビターの仕業だ。」
その言葉に、友菓は息を呑みつつ、ブレイブスプーンを構える。
「マジパティ・スイート・トランスフォーム!!!!!」
友菓は瞬く間に水色の長い髪をハーフアップにした戦うヒロインに変身し、空間の歪みの中へ飛び込んだ。それと同時に…
「ニコル!!!」
明日香、みるく、ここな、ユキの4人が男の勇者の所へ駆けつけてきた。ガトーの力で瞬間移動してきたようで、4人は既にマジパティの姿となっている。
「今、友菓がアンヌの救出に向かった。恐らく、この空間の中に一悟も…」
「一悟」という言葉に、1人のプディングは勇者の言葉も聞かず、1人の精霊と共に空間へ飛び込んでしまった。
「みるくっ!!!」
ユキはみるくの後を追いかけようとするが、明日香に止められる。
「一悟の事は、みるくとラテに任せましょう…私達は友菓と協力して、僧侶様を助けないと…」
その言葉に、ユキは納得するしかなかった。
みるくが暫く歪んだ空間の中を走ると、そこにいたのはパンナコッタのカオスイーツと、カオスイーツの左腕に拘束されている、ソルベの姿をした友菓だった。パンナコッタのカオスイーツの額には、僧侶がまるで十字架に磔にされたかのように囚われの状態となっている。
「僧侶様っ!!!!!」
気を失っていた僧侶は、みるくの声に気づくや否や、十字架から脱出を試みるが、まるでツタのように僧侶を縛り付ける乳白色の物体が僧侶の脱出を阻む。
「みるく、私に構うな!!!お前は一悟の所へ行くんだ!」
「で、でも…」
「みるく…この間私が言った事を、もう忘れたのか?」
みるくは、僧侶の言葉に首を横に振る。
「ミルフィーユスライサーーーーーーーーー!!!」
突然明日香の声がして、みるくが振り向くと、明日香がミルフィーユグレイブを構え、カオスイーツに突っ込んできた。ミルフィーユの姿の明日香が突っ込んだ拍子に、友菓はカオスイーツから解放される。だが、僧侶が拘束されている位置からは距離があるため、僧侶救出とまではいかなかった。
「みるく、お願い!!!一悟を助け出せるのは、あなただけなの!!!!!」
「僧侶様はボク達に任せて、先に行くんだ!!!」
「はいっ!!!」
他のマジパティに背中を押されたみるくは、ユキ、ココア、ラテ、ガトーと共に空間の奥へと進む。
仄暗い歪んだ空間…出口などどこにも見当たらない…それでも、みるくは一悟のために進まねばならなかった。
だが、みるくとユキの前に、突然大量のカオスジャンク達が湧き上がってくる。今回のカオスジャンク達は豹の姿をしている。
「みるく、こいつらは僕とガトー達に任せて!!!あのニブチン空手バカに、一発ビンタでも食らわしてきなよ♪」
ユキはココア共々、豹の姿のカオスジャンク達の前で、余裕の笑みを浮かべる。
「行きましょう!!!」
パートナー精霊の声に、みるくは黙って頷き、再び走り始めた。
走りながら、一悟との赤ん坊の頃からの想い出が段々と浮かび上がる…
「どうしたの?そのあたま…」
「おぼえてない…」
父方の祖母の葬儀で帯広から帰ってきた日、一悟は頭に包帯を巻いていた。一悟は覚えていないと言うばかりで、一悟の両親はみるくの両親に本当の事を話していた。
それが、最近になって幼い雪斗を守ろうとした際に、雪斗の実の父親に殴られた事が発覚し、一悟はその事を思い出した事がきっかけで雪斗と和解した。
母のかえでが事故で急死し、ずっと泣いてばかりだったみるくをいじめっ子から守ってくれたのも、一悟…一悟の母に教えられながら、初めて作ったカレーを「美味しい」って言ったのも、一悟…気づけば、みるくの傍にはずっと一悟がいた…
「ザッ…」
みるくは急に立ち止まり、凛とした姿勢で顔の真横でハートマークを作りだした。
「禍々しい混沌のスイーツさん、あたしの大切な人…返していただきますからね!!!」
絶対に涙は見せない…愛する人を取り戻すためならば…
「さてと…次は整形外科だな。」
「聖一郎っ!!!」
突然友菓の声がして、声がする方へ向くと、そこには友菓がいた。
「どうしたんだ?友菓…こんな所で…」
「いやぁ…河川敷で遊んでいたら、甥っ子が熱中症で倒れちゃって…んで、ここに救急搬送されたの。」
友菓の甥は軽度の熱中症だったようで、現在は救急外来で点滴を受けている。
「俺はこれから整形外科で掃除…」
男の勇者はそう言いかけた刹那、整形外科へ向かう通路に空間の歪がある事に気づく。
「な、なに…これ?」
その禍々しい様子を感じ取った男の勇者は、咄嗟にポケットから白金に赤い宝石が付いたメダル状の物体を取り出し…
「ブレイブディメンション!!!!!」
それを空間の歪みの前で指で弾くと、弾かれたメダル状の物体は空中で目に見えない波導を一瞬にして作り出し、勇者のいる病院の敷地内は屋上から駐車場にかけて、一瞬にして時間が停止する。
「今、アンヌが捕まってるのが見えた…恐らく、ブラックビターの仕業だ。」
その言葉に、友菓は息を呑みつつ、ブレイブスプーンを構える。
「マジパティ・スイート・トランスフォーム!!!!!」
友菓は瞬く間に水色の長い髪をハーフアップにした戦うヒロインに変身し、空間の歪みの中へ飛び込んだ。それと同時に…
「ニコル!!!」
明日香、みるく、ここな、ユキの4人が男の勇者の所へ駆けつけてきた。ガトーの力で瞬間移動してきたようで、4人は既にマジパティの姿となっている。
「今、友菓がアンヌの救出に向かった。恐らく、この空間の中に一悟も…」
「一悟」という言葉に、1人のプディングは勇者の言葉も聞かず、1人の精霊と共に空間へ飛び込んでしまった。
「みるくっ!!!」
ユキはみるくの後を追いかけようとするが、明日香に止められる。
「一悟の事は、みるくとラテに任せましょう…私達は友菓と協力して、僧侶様を助けないと…」
その言葉に、ユキは納得するしかなかった。
みるくが暫く歪んだ空間の中を走ると、そこにいたのはパンナコッタのカオスイーツと、カオスイーツの左腕に拘束されている、ソルベの姿をした友菓だった。パンナコッタのカオスイーツの額には、僧侶がまるで十字架に磔にされたかのように囚われの状態となっている。
「僧侶様っ!!!!!」
気を失っていた僧侶は、みるくの声に気づくや否や、十字架から脱出を試みるが、まるでツタのように僧侶を縛り付ける乳白色の物体が僧侶の脱出を阻む。
「みるく、私に構うな!!!お前は一悟の所へ行くんだ!」
「で、でも…」
「みるく…この間私が言った事を、もう忘れたのか?」
みるくは、僧侶の言葉に首を横に振る。
「ミルフィーユスライサーーーーーーーーー!!!」
突然明日香の声がして、みるくが振り向くと、明日香がミルフィーユグレイブを構え、カオスイーツに突っ込んできた。ミルフィーユの姿の明日香が突っ込んだ拍子に、友菓はカオスイーツから解放される。だが、僧侶が拘束されている位置からは距離があるため、僧侶救出とまではいかなかった。
「みるく、お願い!!!一悟を助け出せるのは、あなただけなの!!!!!」
「僧侶様はボク達に任せて、先に行くんだ!!!」
「はいっ!!!」
他のマジパティに背中を押されたみるくは、ユキ、ココア、ラテ、ガトーと共に空間の奥へと進む。
仄暗い歪んだ空間…出口などどこにも見当たらない…それでも、みるくは一悟のために進まねばならなかった。
だが、みるくとユキの前に、突然大量のカオスジャンク達が湧き上がってくる。今回のカオスジャンク達は豹の姿をしている。
「みるく、こいつらは僕とガトー達に任せて!!!あのニブチン空手バカに、一発ビンタでも食らわしてきなよ♪」
ユキはココア共々、豹の姿のカオスジャンク達の前で、余裕の笑みを浮かべる。
「行きましょう!!!」
パートナー精霊の声に、みるくは黙って頷き、再び走り始めた。
走りながら、一悟との赤ん坊の頃からの想い出が段々と浮かび上がる…
「どうしたの?そのあたま…」
「おぼえてない…」
父方の祖母の葬儀で帯広から帰ってきた日、一悟は頭に包帯を巻いていた。一悟は覚えていないと言うばかりで、一悟の両親はみるくの両親に本当の事を話していた。
それが、最近になって幼い雪斗を守ろうとした際に、雪斗の実の父親に殴られた事が発覚し、一悟はその事を思い出した事がきっかけで雪斗と和解した。
母のかえでが事故で急死し、ずっと泣いてばかりだったみるくをいじめっ子から守ってくれたのも、一悟…一悟の母に教えられながら、初めて作ったカレーを「美味しい」って言ったのも、一悟…気づけば、みるくの傍にはずっと一悟がいた…
「ザッ…」
みるくは急に立ち止まり、凛とした姿勢で顔の真横でハートマークを作りだした。
「禍々しい混沌のスイーツさん、あたしの大切な人…返していただきますからね!!!」
絶対に涙は見せない…愛する人を取り戻すためならば…
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