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勇者クラフティ編
第18話「勇者様は女子高生!迫る体育教師の魔の手」③
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衣替えの時期となり、サン・ジェルマン学園では中等部も、高等部も5月のうちに制服を夏服に切り替える生徒達もちらほら見受けられる。そんな生徒達よりも早めに、風紀委員は風紀指導のために登校する。そんな風紀委員たちは、委員長の汀良瑞希に向かって…
「「「委員長!千葉先生を何とかしてください!!!」」」
風紀委員達の指さす中等部の正門には、剣道の竹刀をアスファルトに突きつけ、生徒達に対してじっと目を凝らす黒地に白の3本ラインのジャージ姿の教師…千葉先生である。中等部の風紀委員の顧問は3年C組の担任である津田沼先生で、生徒指導も担当している。よって、千葉先生は風紀委員とは無関係である。そんな津田沼先生も、千葉先生の行動にはあきれ果てるばかりだ。
「津田沼先生は許可を取ったのですか?」
「許可はとってないんだ。昨日から注意をしているんだが、私が自分より年下だからって全く話を聞かない…」
顧問の言葉を聞いた瑞希は、身勝手な行動をとる体育教師を睨みつける。そこへ、職員トイレの掃除のために2人の生徒が登校してくる。
「ダンッ!!!」
竹刀がアスファルトを突き刺す音が響く。どうやらその生徒のうちの1人が、体育教師の目についたようだ。2人の服装は至って模範的な制服姿だが…
「夏服の切り替えは、6月1日に一斉切り替えとなっている!!!」
目を付けられた2人のうち、女子生徒は冬服姿で、男子生徒は夏服姿…実際のサン・ジェルマン学園は、衣替えについては生徒個人の体調と気候によって、夏服の切り替えは5月27日から6月5日までの間、生徒個人個人の判断に委ねられている。つまり、「6月1日に一斉に切り替え」とは決まっていない。体育教師の言動に見かねた瑞希は、本来の風紀委員顧問の津田沼先生と共に風紀委員達にGOサインを出す。
「サン・ジェルマン学園中等部校則、第9条!!!衣替えは、生徒個人の体調と気候によって、生徒個人個人の判断で切り替えるものとする!!!なお、夏服の切り替えは5月27日から6月5日まで!冬服の切り替えは9月26日から10月5日までとする!!!津田沼先生、判定をお願いいたします!!!!」
体育教師に向かって校則を暗唱する瑞希に、津田沼先生はうんと頷く。
「流石は風紀委員長!見事に、「開校以来変わっていない校則の条文」を暗唱している。千葉先生、勝手な指導は困りますねぇ…彼は校則違反をしていません。校則を守っています。」
「だが、私のいた学校では6月1日に一斉切り替え!エラそうな口を叩くな!!!」
「千葉先生、ここはあなたが着任していた神奈川の中学校ではありません!ここはサン・ジェルマン学園中等部ですっ!!!どこの中学校も同じ校則ではありません。」
鬼の風紀委員長がそう言うと、体育教師に呼び止められた2人を守るかのように、風紀委員達が体育教師を取り囲む。
「2年A組出席番号15番・千葉一悟、2年B組出席番号18番・高萩あずき、2人はもう校舎に入りなさい。あとは私らに任せるんだ。」
本来の生徒指導に校舎に行くように促された一悟とあずきは、一目散に校舎へと入り、職員トイレへと向かった。
「前任校の校則を引きずりながら、風紀委員の顧問ぶるのは、いい加減やめてくださいっ!!!こちら側も非常に迷惑しているんです!!!!!」
どこからか取り出したのか、拡声器を用いた鬼の風紀委員長の声が、中等部全体に響き渡る。そこへ、風紀委員ではない1人の男子学生も加わる。千葉先生の息子の涼也だ。
放課後になり、食堂にあるタイムカードを押したガレットは、高等部へと通じる石段の途中で、1人の中学生と出くわした。母親似なのだろうか…まるでゴリラの様な見た目父親とは違う顔立ちで、髪色は一悟と同じこげ茶色だ。
「首藤…さん、ですよね?う…ウチの親父が、先日は失礼な事を…」
「えっ…いつの事?」
「修学旅行中、親父が首藤さんのご家族の悪口を言ったようで…本当に申し訳ありません!!!」
そう言いながら、涼也はガレットの前で頭を下げる。あの時は妻とは死別していること、23歳の娘がフリーターであること、そしてその婚約者が元モデルである事を酷く言われ、ガレットはぶん殴りたくなるほどの怒りを覚えたが、仕事が仕事の為、カレーをアントーニオの時以上の激辛レベルに切り上げるだけしかできなかった。
「ま、まぁ…考えは人それぞれって言うし…親御さんは大学卒業してすぐに教師だったらしいから…」
「あんなの…俺の親父じゃない…ただの独裁者だ…」
1人の男子中学生の重々しい言葉に、ガレットは何かを感じ取った。
一方、その頃…シュトーレンは、ボネと玉菜と一緒に共同図書館脇の石段で話をしていた。
「それで、その時「イナバ」が「たつき」にさぁ…」
「やだぁ…あの子、相変わらずのドジっ子ねぇ…」
「大抵はそーゆー所でコケないでしょ…」
父親を待つ合間に行う雑談…学園生活2日目にして、シュトーレンは見た感じ高校生として学園生活に溶け込んでいる。
「バシッ…」
そんな他愛ない雑談を遮るかのように、竹刀がボネの頭を叩いた。彼を叩いたのは、玉菜もご存じの千葉先生だ。
「詰襟は首元まで閉じろ!!!それに、3年C組の白石玉菜!!!そのふざけた金髪は何度も…」
「金…髪…?」
「金髪」という単語に、玉菜は思わず両肩を震わせる。玉菜の母方の曽祖父はフランス人で、彼女の髪色は曽祖父からの遺伝である。幼い頃から何度も言われてきた髪色ではあるが、彼女にとってハチミツのような髪色を「金髪」扱いされるのは、祖先を小馬鹿にされたかの様な苛立ちを覚えるようだ。
「いくら先生でも、言っていい事と悪い事の匙加減が判らないのですか?この学校、ハーフの子とか、留学生も居るんですけどねー?先生が叩いた「根小屋先輩」も、お父さんがギリシャの方ですし。」
玉菜の言う通り、サン・ジェルマン学園では両親が日本人同士ではない生徒や、日本に留学してきた生徒達が1学年に最低1人は在籍しているのが現状だ。ボネに至っては、氷見家の当主からの計らいで「ギリシャ人と日本人のハーフ」として、高等部に在籍している。
「教師に歯向かおうというのか?生徒会長で、しかも政治家・白石康弘の娘…私の嫌いな政治家の子供の分際で…」
この件と、政治家の好き嫌いは一切関係ない。そもそも、玉菜は親の七光りではなく、実力で生徒会長となった身分なので、親の名前を学校で出されるのも、彼女にとっては苛立つ言動なのである。
「ぐいっ…」
「いたっ…」
中等部の生徒会長に論破されたのが気に入らない体育教師は、今度は彼女の隣にいたシュトーレンの髪を引っ張った。
「貴様も、この血の色をした髪はなんだ!!!こんな汚らしい髪色…親の顔が見てみたいものだな…」
勇者に理不尽な暴言を吐く人間の言葉に、玉菜のカバンの中にいるフォンダンは、勇者様を助けようとしたいものの、怯えて中から出てこられない。
「パシッ!!!!!」
女子高生の赤髪を引っ張る教師の腕に、何かが当たり、千葉先生の右手はシュトーレンの炎のような真紅のロングヘアーを放してしまった。体育教師から解放されたシュトーレンは、玉菜に受け止められる。
「大丈夫?」
「な…なんとか…」
「…?消しゴム?」
ボネが消しゴムが飛んできた方向に目を向けると、そこにはスリングショットを構えたガレットと、1人の中学生がいた。
「呼びましたァ?千葉先生…俺、あなたが髪を引っ張った生徒の父親なんですけど?」
ガレットはそう言うと、彼はそのまま娘に寄り添う。
「ケガはないか?「マリー」…」
「ちょっと髪が痛んだだけだから、大丈夫よ?「お父さん」…」
娘の言葉に、ガレットは体育教師を睨みつけ…
「親も「汚らしい髪色」でごめんなさいねぇ…それに、先生ってば今朝…風紀委員の皆さんと津田沼先生に注意されてましたよね?委員長の怒号、高等部にまでも響いてましたよー?」
「だから何だと言う!!!食堂職員の分際で…」
そう言いながら、千葉先生はガレットの胸倉を掴む。
「お前もこの学校の生徒の保護者の分際で…ましてや我が子の前で生徒に暴力をふるって、恥ずかしくないのか!!!!!」
ガレットに子供の事を言われた刹那、体育教師は食堂職員の前でがっくりと膝を落としてしまう。ガレットの背後には、千葉先生の息子の涼也が呆然と立ち尽くす。
「涼…也…」
「中等部で他の先生や生徒に迷惑かけた次は、高等部にまで…親父、悪いけど…俺はあんたが俺の父親だと思いたくないね!!!」
「ち、違うんだ…私は、教師として…」
千葉先生は息子に弁解しようと試みるが…
「あんたがいなくなった姉さんと勇者にばかり目を向けるから、母さんは壊れちまったんだよ!!!!!あんたのせいで、家族はバラバラになったんだ!!!!!!!!」
父親にそう吐き捨てた涼也は、そのまま石段を駆け下り、中等部の正門へと走ってしまった。
「職員会議と理事会審判は覚悟しといた方がいいですよ?高等部の昇降口の近くで、植木の手入れをしている高等部の校長先生の前でこんな事したんですから、勿論中等部の校長や理事会の耳にも入ります。」
ガレットがそう言うと、高等部の校長先生は千葉先生を中等部の校舎へと連行する。
「それじゃ、「杏子ちゃん」と「下妻センセ」に証拠写真送って…と。」
体育教師が連行されている様子を見届けながら、ガレットはLIGNEで中等部の教師である僧侶と魔術師に、娘の髪を引っ張った体育教師の写真を送る。
「「「委員長!千葉先生を何とかしてください!!!」」」
風紀委員達の指さす中等部の正門には、剣道の竹刀をアスファルトに突きつけ、生徒達に対してじっと目を凝らす黒地に白の3本ラインのジャージ姿の教師…千葉先生である。中等部の風紀委員の顧問は3年C組の担任である津田沼先生で、生徒指導も担当している。よって、千葉先生は風紀委員とは無関係である。そんな津田沼先生も、千葉先生の行動にはあきれ果てるばかりだ。
「津田沼先生は許可を取ったのですか?」
「許可はとってないんだ。昨日から注意をしているんだが、私が自分より年下だからって全く話を聞かない…」
顧問の言葉を聞いた瑞希は、身勝手な行動をとる体育教師を睨みつける。そこへ、職員トイレの掃除のために2人の生徒が登校してくる。
「ダンッ!!!」
竹刀がアスファルトを突き刺す音が響く。どうやらその生徒のうちの1人が、体育教師の目についたようだ。2人の服装は至って模範的な制服姿だが…
「夏服の切り替えは、6月1日に一斉切り替えとなっている!!!」
目を付けられた2人のうち、女子生徒は冬服姿で、男子生徒は夏服姿…実際のサン・ジェルマン学園は、衣替えについては生徒個人の体調と気候によって、夏服の切り替えは5月27日から6月5日までの間、生徒個人個人の判断に委ねられている。つまり、「6月1日に一斉に切り替え」とは決まっていない。体育教師の言動に見かねた瑞希は、本来の風紀委員顧問の津田沼先生と共に風紀委員達にGOサインを出す。
「サン・ジェルマン学園中等部校則、第9条!!!衣替えは、生徒個人の体調と気候によって、生徒個人個人の判断で切り替えるものとする!!!なお、夏服の切り替えは5月27日から6月5日まで!冬服の切り替えは9月26日から10月5日までとする!!!津田沼先生、判定をお願いいたします!!!!」
体育教師に向かって校則を暗唱する瑞希に、津田沼先生はうんと頷く。
「流石は風紀委員長!見事に、「開校以来変わっていない校則の条文」を暗唱している。千葉先生、勝手な指導は困りますねぇ…彼は校則違反をしていません。校則を守っています。」
「だが、私のいた学校では6月1日に一斉切り替え!エラそうな口を叩くな!!!」
「千葉先生、ここはあなたが着任していた神奈川の中学校ではありません!ここはサン・ジェルマン学園中等部ですっ!!!どこの中学校も同じ校則ではありません。」
鬼の風紀委員長がそう言うと、体育教師に呼び止められた2人を守るかのように、風紀委員達が体育教師を取り囲む。
「2年A組出席番号15番・千葉一悟、2年B組出席番号18番・高萩あずき、2人はもう校舎に入りなさい。あとは私らに任せるんだ。」
本来の生徒指導に校舎に行くように促された一悟とあずきは、一目散に校舎へと入り、職員トイレへと向かった。
「前任校の校則を引きずりながら、風紀委員の顧問ぶるのは、いい加減やめてくださいっ!!!こちら側も非常に迷惑しているんです!!!!!」
どこからか取り出したのか、拡声器を用いた鬼の風紀委員長の声が、中等部全体に響き渡る。そこへ、風紀委員ではない1人の男子学生も加わる。千葉先生の息子の涼也だ。
放課後になり、食堂にあるタイムカードを押したガレットは、高等部へと通じる石段の途中で、1人の中学生と出くわした。母親似なのだろうか…まるでゴリラの様な見た目父親とは違う顔立ちで、髪色は一悟と同じこげ茶色だ。
「首藤…さん、ですよね?う…ウチの親父が、先日は失礼な事を…」
「えっ…いつの事?」
「修学旅行中、親父が首藤さんのご家族の悪口を言ったようで…本当に申し訳ありません!!!」
そう言いながら、涼也はガレットの前で頭を下げる。あの時は妻とは死別していること、23歳の娘がフリーターであること、そしてその婚約者が元モデルである事を酷く言われ、ガレットはぶん殴りたくなるほどの怒りを覚えたが、仕事が仕事の為、カレーをアントーニオの時以上の激辛レベルに切り上げるだけしかできなかった。
「ま、まぁ…考えは人それぞれって言うし…親御さんは大学卒業してすぐに教師だったらしいから…」
「あんなの…俺の親父じゃない…ただの独裁者だ…」
1人の男子中学生の重々しい言葉に、ガレットは何かを感じ取った。
一方、その頃…シュトーレンは、ボネと玉菜と一緒に共同図書館脇の石段で話をしていた。
「それで、その時「イナバ」が「たつき」にさぁ…」
「やだぁ…あの子、相変わらずのドジっ子ねぇ…」
「大抵はそーゆー所でコケないでしょ…」
父親を待つ合間に行う雑談…学園生活2日目にして、シュトーレンは見た感じ高校生として学園生活に溶け込んでいる。
「バシッ…」
そんな他愛ない雑談を遮るかのように、竹刀がボネの頭を叩いた。彼を叩いたのは、玉菜もご存じの千葉先生だ。
「詰襟は首元まで閉じろ!!!それに、3年C組の白石玉菜!!!そのふざけた金髪は何度も…」
「金…髪…?」
「金髪」という単語に、玉菜は思わず両肩を震わせる。玉菜の母方の曽祖父はフランス人で、彼女の髪色は曽祖父からの遺伝である。幼い頃から何度も言われてきた髪色ではあるが、彼女にとってハチミツのような髪色を「金髪」扱いされるのは、祖先を小馬鹿にされたかの様な苛立ちを覚えるようだ。
「いくら先生でも、言っていい事と悪い事の匙加減が判らないのですか?この学校、ハーフの子とか、留学生も居るんですけどねー?先生が叩いた「根小屋先輩」も、お父さんがギリシャの方ですし。」
玉菜の言う通り、サン・ジェルマン学園では両親が日本人同士ではない生徒や、日本に留学してきた生徒達が1学年に最低1人は在籍しているのが現状だ。ボネに至っては、氷見家の当主からの計らいで「ギリシャ人と日本人のハーフ」として、高等部に在籍している。
「教師に歯向かおうというのか?生徒会長で、しかも政治家・白石康弘の娘…私の嫌いな政治家の子供の分際で…」
この件と、政治家の好き嫌いは一切関係ない。そもそも、玉菜は親の七光りではなく、実力で生徒会長となった身分なので、親の名前を学校で出されるのも、彼女にとっては苛立つ言動なのである。
「ぐいっ…」
「いたっ…」
中等部の生徒会長に論破されたのが気に入らない体育教師は、今度は彼女の隣にいたシュトーレンの髪を引っ張った。
「貴様も、この血の色をした髪はなんだ!!!こんな汚らしい髪色…親の顔が見てみたいものだな…」
勇者に理不尽な暴言を吐く人間の言葉に、玉菜のカバンの中にいるフォンダンは、勇者様を助けようとしたいものの、怯えて中から出てこられない。
「パシッ!!!!!」
女子高生の赤髪を引っ張る教師の腕に、何かが当たり、千葉先生の右手はシュトーレンの炎のような真紅のロングヘアーを放してしまった。体育教師から解放されたシュトーレンは、玉菜に受け止められる。
「大丈夫?」
「な…なんとか…」
「…?消しゴム?」
ボネが消しゴムが飛んできた方向に目を向けると、そこにはスリングショットを構えたガレットと、1人の中学生がいた。
「呼びましたァ?千葉先生…俺、あなたが髪を引っ張った生徒の父親なんですけど?」
ガレットはそう言うと、彼はそのまま娘に寄り添う。
「ケガはないか?「マリー」…」
「ちょっと髪が痛んだだけだから、大丈夫よ?「お父さん」…」
娘の言葉に、ガレットは体育教師を睨みつけ…
「親も「汚らしい髪色」でごめんなさいねぇ…それに、先生ってば今朝…風紀委員の皆さんと津田沼先生に注意されてましたよね?委員長の怒号、高等部にまでも響いてましたよー?」
「だから何だと言う!!!食堂職員の分際で…」
そう言いながら、千葉先生はガレットの胸倉を掴む。
「お前もこの学校の生徒の保護者の分際で…ましてや我が子の前で生徒に暴力をふるって、恥ずかしくないのか!!!!!」
ガレットに子供の事を言われた刹那、体育教師は食堂職員の前でがっくりと膝を落としてしまう。ガレットの背後には、千葉先生の息子の涼也が呆然と立ち尽くす。
「涼…也…」
「中等部で他の先生や生徒に迷惑かけた次は、高等部にまで…親父、悪いけど…俺はあんたが俺の父親だと思いたくないね!!!」
「ち、違うんだ…私は、教師として…」
千葉先生は息子に弁解しようと試みるが…
「あんたがいなくなった姉さんと勇者にばかり目を向けるから、母さんは壊れちまったんだよ!!!!!あんたのせいで、家族はバラバラになったんだ!!!!!!!!」
父親にそう吐き捨てた涼也は、そのまま石段を駆け下り、中等部の正門へと走ってしまった。
「職員会議と理事会審判は覚悟しといた方がいいですよ?高等部の昇降口の近くで、植木の手入れをしている高等部の校長先生の前でこんな事したんですから、勿論中等部の校長や理事会の耳にも入ります。」
ガレットがそう言うと、高等部の校長先生は千葉先生を中等部の校舎へと連行する。
「それじゃ、「杏子ちゃん」と「下妻センセ」に証拠写真送って…と。」
体育教師が連行されている様子を見届けながら、ガレットはLIGNEで中等部の教師である僧侶と魔術師に、娘の髪を引っ張った体育教師の写真を送る。
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