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本命
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『ハッピーハンバーガー』はいわゆるチェーン店だ。ケバいピエロのキャラクターが踊りながらハンバーガーを食べるCMは、昨今どこででも目にすることができる。
私は蓮見が『ハッピーハンバーガー』を待ち合わせ場所に指定したことで、とても嫌な予感がしていた。『ハッピーハンバーガー』でご飯食べるのでは……と。
デートのつもりならありえないだろう、普通は。でも蓮見は普通じゃない。それは高校からの付き合いで嫌という程知っていた。
まさか、まさか……と、頭の中をぐるぐるさせながら待ち合わせ場所に着くと、そこには既に蓮見の姿があった。
「あ、ご、ごめん。待った?」
我ながらデートっぽいセリフに鳥肌が立つ。
「いや、今来たところ」
そして蓮見も、同じくデートっぽいセリフを口にする。彼の場合は何も考えていないと思うけど。
そして互いに無言になった。気まずい、照れくさい、変な感じだ。
なんだろう、この『初デート』っぽさは。付き合っていた時の方がもっと自然だった気がする。恐らく、どっちつかずの関係が、私たちを不自然にさせているんだ。
蓮見は、戸惑う私を上から下まで舐めるように見た。
「な、なによ……」
「いや──」
『うん、すっごく可愛いね』
ふいに、たろちゃんの言葉が脳裏をよぎった。蓮見に限ってそんな甘い言葉、ありえない。けれどもちょっとは期待してしまう自分がいる。
高鳴りつつある心臓の音を悟られまいと、冷静な顔を作って次の言葉を待った。
しかし彼の言葉は想定外、いや、ある意味想定内のものだった。
「や、なんでもない」
そしてスタスタと一人で歩きだしてしまった。
──なんでもないってなんだ!
私は前を行く蓮見を追いかけながら、心の中で文句を言った。なにか……なにか他に言いようがあっただろうに。それともなにか? 感想を伝えるほどのものではないと?
そして私ははたと気づく。
──って、可愛いって言われたかったの?
ないないない、そんなわけない。頭をアスファルトにぶつけたい衝動に駆られる。
「──あ」
ふと、蓮見が立ち止まり振り向いた。
「ごめん、早かった?」
そう言って私が追いつくまで待つと、ナチュラルに車道側にまわった。
──そういうとこ、本当ズルい。
そういうことをされると、嫌でも付き合っていた頃を思い出す。蓮見は歯の浮くようなセリフは言わない。だけど、こうやって行動で優しさを示してくれるんだ。
「ハンバーガー食べるんだと思った」
無言に耐えきれずに、どうでもいいことを言ってみる。夜の繁華街はカップルだらけで、どいつもこいつも自分たちの世界でイチャついてやがった。私たちも、そんな風に見られているんだろうか。
「宮下さん、ハンバーガーがよかった?」
「んなわけないじゃん」
つい、昔のように軽い調子で返すと、蓮見がフッと静かに笑った。ああ、私、この笑顔が好きだったんだよな。大きな口を開けるでもなく、目を細めるでもなく、笑ってるのか笑ってないのか一見わからないような、それでいてストンと心の奥に居座るような、そんな笑顔。
蓮見、変わらない。変わってないんだ、あの頃から。
「焼き鳥、好き?」
「え? す、好き好き!」
ぼんやりしていたら急に話しかけられて、会話の途中だったことを思い出す。
「焼き鳥なの?」
「うん、この前新しく出来たところなんだけど、なかなかいいから。宮下さんも気に入ると思う」
『なかなかいい』と言うからには、蓮見は一度行ったことがあるんだろう。どういう店だろう。どんな店にせよ、『焼き鳥』という響きにホッとした私がいる。
賑わう店内、威勢のいい店主の声、焼き鳥とビール、串にかぶりつく私。どう考えても『デート』という雰囲気じゃない。やっぱり蓮見はそういうつもりで私を誘ったんじゃないんだ。よかった、イタリアンとかフレンチだったらどうしようかと思った。
そんなふうに私がトリップしている間も、蓮見はどんどん進んでいく。繁華街のメインストリートから一本脇に入って、細い道を真っ直ぐ行ったところでようやく止まった。
「宮下さん、ここ」
「え──」
目の前には、コンクリート打ちっぱなしにしちゃいました! といういかにもなオシャレ建築物があった。店の看板なんて飾ってもいない、その上、入口も控えめで分かりづらい。どこからどう見ても焼き鳥屋には見えなかった。
「ちょ、ちょっと……え、ここ?」
「うん」
イメージ図が一瞬にして崩れ去る。しかし蓮見は躊躇なく入口へと進んで行った。
店内は当たり前のようにオシャレだった。 カウンターと、テーブル席が二つ。薄暗くて一瞬BARに来たのかと思うほど、『焼き鳥屋』のイメージとは正反対だった。他にも客はいたが、よく見るサラリーマンの団体ではなく、大人の男女がワインを片手に静かに語り合っていた。
ねじり鉢巻の店主が、ビールを飲みながら煙に巻かれて焼き鳥を焼く『焼き鳥屋』しか知らない私にとって、ここは未知の世界だ。
どうやら夫婦で営んでいるらしく、奥さんと思われる女性が私たちに気づき、笑顔で近付いて来た。
「いらっしゃいませ」
上品な声で案内されたのは、カウンターだった。
「足元気をつけて」
蓮見にエスコートされ背の高い椅子に腰掛けると、ある違和感を覚えた。
「あれ? メニューがないね」
カウンターの上にそれらしい冊子はないし、いつもだったらこれ見よがしに目立つところに置いてあるメニュー看板も見当たらない。
「ああ、ここ、コースだけだから」
隣の蓮見を見ると、ちょうど彼もこちらを見るところだった。パチリと視線が合うと、さっき隣で歩いていた時よりもずっと近い距離に彼がいることに気づく。
──ち、近い。
ひとたびそう思うと、どんどん気になりだして、『ちょうど寄りかかれる距離だな』とか『足がぶつかってしまうんじゃないか』とか、そういう恥ずかしい考えが私の頭を占拠した。
一方蓮見はというと、いつもの涼しい顔で、感情が全く読み取れない。
だいたい、こんなオシャレでいい雰囲気の店に一体誰と来たんだろう? まさか、彼女? でも彼女がいる人が合コンに来る? 頼まれたから仕方なしに? 様々な疑問が浮かんでは消える。
「宮下さん、なんでも飲めるよね? オススメを出してもらうのでいい?」と蓮見が言ったような気がするが、私は上の空でただ「うん」とだけ言った。
付け出しと一緒に出てきたのは上品な赤ワイン。次々に出てくる串に感動しつつ舌鼓を打つ。
特に肝は絶妙な焼き加減で、それだけでこの店が一流だと言うことが伺える。ワインも、食べている串に合わせて違うものを用意する手の込みようだ。
途中お手拭きも新しいものを持ってきてくれた。まさに至れり尽くせりで、気分はまるで上流階級のお嬢様だった。
あっという間に締めのご飯になり、私ははたと気づく。あれ、私蓮見と「美味しいね」とか「そうだね」くらいの会話しかしてなくない──?
肝心なことは何一つ話していない。私はなんでここにいるんだっけ。なんで蓮見に誘われたんだっけ。
「ねぇ、蓮見はなんで私と焼き鳥食べてるの?」
地鶏のスープを飲みつつ出てきた言葉は、こんなまぬけなものだった。
「……えーと……やっぱり焼き鳥は嫌だった?」
ギョッとして慌ててカウンター向こうの奥さんを見る。どうやら電話対応中で今の言葉は聞こえていないみたいだ。
「ごめん、そうじゃなくて……なんで私を誘ったの?」
今度は素直に聞きたいことが聞けた。
「なんでって……宮下さんに久しぶりに会って、話したいって思ったからだけど」
久しぶり、ね。
聞くんじゃなかったと、乾いた笑いが漏れる。久しぶりに会って話すことなんて、何があると言うのだろうか。だけど今日は喧嘩をしに来たわけじゃない。蓮見の言う、『久しぶりに会って』の『話』をしてやろうじゃないかと、腹を括った。
「じゃー聞くけど、蓮見はいつ帰ってきたの?」
なるべく冷静に。
「ああ……。こっちにはこの春帰ってきたんだ」
「へぇ。じゃあ最近なんだ」
「そう。宮下さんは? ずっとあの病院で?」
「そうだね。別に不満もないし」
「………………」
「………………」
ほらね、会話なんて続かない。私たちには、会わなかった時間を埋める術はないんだ。それくらいにあの別れ方は酷かった。
やっぱり会うんじゃなかった。全部蓮見が悪いんだ。病院にまで来てあんな昔と同じように笑うから、だからつい過去にタイムスリップしてホイホイ誘いに乗ってしまった。
ご飯と一緒に出てきていた熱い番茶は、いつの間にかすっかりぬるくなっていた。私たちの関係も、このお茶のようにすっかりぬるくなってしまっていて、今更温め直そうなんて、そんなこととてもじゃないけどできないんだ。
「宮下さんさ──」
ようやく口を開いた蓮見は、珍しく気まずそうに鼻の頭をかいた。いつも冷静で表情ひとつ崩さない蓮見。仲良し四人組の中で誰よりも大人で、だからこそ私は、あの時も、彼ならきっとわかってくれると思ってたんだ。なのに──
ついつい四年前を思い出してしまい、軽くため息をついた。こんな気分じゃせっかくの美味しかった料理も台無しだ。そう思っていると、蓮見が思い詰めた様子で私の目をじっと見つめてきた。
「その……この前の男って、本当に親戚?」
「──は」
まさかの言葉だった。
私は蓮見が『ハッピーハンバーガー』を待ち合わせ場所に指定したことで、とても嫌な予感がしていた。『ハッピーハンバーガー』でご飯食べるのでは……と。
デートのつもりならありえないだろう、普通は。でも蓮見は普通じゃない。それは高校からの付き合いで嫌という程知っていた。
まさか、まさか……と、頭の中をぐるぐるさせながら待ち合わせ場所に着くと、そこには既に蓮見の姿があった。
「あ、ご、ごめん。待った?」
我ながらデートっぽいセリフに鳥肌が立つ。
「いや、今来たところ」
そして蓮見も、同じくデートっぽいセリフを口にする。彼の場合は何も考えていないと思うけど。
そして互いに無言になった。気まずい、照れくさい、変な感じだ。
なんだろう、この『初デート』っぽさは。付き合っていた時の方がもっと自然だった気がする。恐らく、どっちつかずの関係が、私たちを不自然にさせているんだ。
蓮見は、戸惑う私を上から下まで舐めるように見た。
「な、なによ……」
「いや──」
『うん、すっごく可愛いね』
ふいに、たろちゃんの言葉が脳裏をよぎった。蓮見に限ってそんな甘い言葉、ありえない。けれどもちょっとは期待してしまう自分がいる。
高鳴りつつある心臓の音を悟られまいと、冷静な顔を作って次の言葉を待った。
しかし彼の言葉は想定外、いや、ある意味想定内のものだった。
「や、なんでもない」
そしてスタスタと一人で歩きだしてしまった。
──なんでもないってなんだ!
私は前を行く蓮見を追いかけながら、心の中で文句を言った。なにか……なにか他に言いようがあっただろうに。それともなにか? 感想を伝えるほどのものではないと?
そして私ははたと気づく。
──って、可愛いって言われたかったの?
ないないない、そんなわけない。頭をアスファルトにぶつけたい衝動に駆られる。
「──あ」
ふと、蓮見が立ち止まり振り向いた。
「ごめん、早かった?」
そう言って私が追いつくまで待つと、ナチュラルに車道側にまわった。
──そういうとこ、本当ズルい。
そういうことをされると、嫌でも付き合っていた頃を思い出す。蓮見は歯の浮くようなセリフは言わない。だけど、こうやって行動で優しさを示してくれるんだ。
「ハンバーガー食べるんだと思った」
無言に耐えきれずに、どうでもいいことを言ってみる。夜の繁華街はカップルだらけで、どいつもこいつも自分たちの世界でイチャついてやがった。私たちも、そんな風に見られているんだろうか。
「宮下さん、ハンバーガーがよかった?」
「んなわけないじゃん」
つい、昔のように軽い調子で返すと、蓮見がフッと静かに笑った。ああ、私、この笑顔が好きだったんだよな。大きな口を開けるでもなく、目を細めるでもなく、笑ってるのか笑ってないのか一見わからないような、それでいてストンと心の奥に居座るような、そんな笑顔。
蓮見、変わらない。変わってないんだ、あの頃から。
「焼き鳥、好き?」
「え? す、好き好き!」
ぼんやりしていたら急に話しかけられて、会話の途中だったことを思い出す。
「焼き鳥なの?」
「うん、この前新しく出来たところなんだけど、なかなかいいから。宮下さんも気に入ると思う」
『なかなかいい』と言うからには、蓮見は一度行ったことがあるんだろう。どういう店だろう。どんな店にせよ、『焼き鳥』という響きにホッとした私がいる。
賑わう店内、威勢のいい店主の声、焼き鳥とビール、串にかぶりつく私。どう考えても『デート』という雰囲気じゃない。やっぱり蓮見はそういうつもりで私を誘ったんじゃないんだ。よかった、イタリアンとかフレンチだったらどうしようかと思った。
そんなふうに私がトリップしている間も、蓮見はどんどん進んでいく。繁華街のメインストリートから一本脇に入って、細い道を真っ直ぐ行ったところでようやく止まった。
「宮下さん、ここ」
「え──」
目の前には、コンクリート打ちっぱなしにしちゃいました! といういかにもなオシャレ建築物があった。店の看板なんて飾ってもいない、その上、入口も控えめで分かりづらい。どこからどう見ても焼き鳥屋には見えなかった。
「ちょ、ちょっと……え、ここ?」
「うん」
イメージ図が一瞬にして崩れ去る。しかし蓮見は躊躇なく入口へと進んで行った。
店内は当たり前のようにオシャレだった。 カウンターと、テーブル席が二つ。薄暗くて一瞬BARに来たのかと思うほど、『焼き鳥屋』のイメージとは正反対だった。他にも客はいたが、よく見るサラリーマンの団体ではなく、大人の男女がワインを片手に静かに語り合っていた。
ねじり鉢巻の店主が、ビールを飲みながら煙に巻かれて焼き鳥を焼く『焼き鳥屋』しか知らない私にとって、ここは未知の世界だ。
どうやら夫婦で営んでいるらしく、奥さんと思われる女性が私たちに気づき、笑顔で近付いて来た。
「いらっしゃいませ」
上品な声で案内されたのは、カウンターだった。
「足元気をつけて」
蓮見にエスコートされ背の高い椅子に腰掛けると、ある違和感を覚えた。
「あれ? メニューがないね」
カウンターの上にそれらしい冊子はないし、いつもだったらこれ見よがしに目立つところに置いてあるメニュー看板も見当たらない。
「ああ、ここ、コースだけだから」
隣の蓮見を見ると、ちょうど彼もこちらを見るところだった。パチリと視線が合うと、さっき隣で歩いていた時よりもずっと近い距離に彼がいることに気づく。
──ち、近い。
ひとたびそう思うと、どんどん気になりだして、『ちょうど寄りかかれる距離だな』とか『足がぶつかってしまうんじゃないか』とか、そういう恥ずかしい考えが私の頭を占拠した。
一方蓮見はというと、いつもの涼しい顔で、感情が全く読み取れない。
だいたい、こんなオシャレでいい雰囲気の店に一体誰と来たんだろう? まさか、彼女? でも彼女がいる人が合コンに来る? 頼まれたから仕方なしに? 様々な疑問が浮かんでは消える。
「宮下さん、なんでも飲めるよね? オススメを出してもらうのでいい?」と蓮見が言ったような気がするが、私は上の空でただ「うん」とだけ言った。
付け出しと一緒に出てきたのは上品な赤ワイン。次々に出てくる串に感動しつつ舌鼓を打つ。
特に肝は絶妙な焼き加減で、それだけでこの店が一流だと言うことが伺える。ワインも、食べている串に合わせて違うものを用意する手の込みようだ。
途中お手拭きも新しいものを持ってきてくれた。まさに至れり尽くせりで、気分はまるで上流階級のお嬢様だった。
あっという間に締めのご飯になり、私ははたと気づく。あれ、私蓮見と「美味しいね」とか「そうだね」くらいの会話しかしてなくない──?
肝心なことは何一つ話していない。私はなんでここにいるんだっけ。なんで蓮見に誘われたんだっけ。
「ねぇ、蓮見はなんで私と焼き鳥食べてるの?」
地鶏のスープを飲みつつ出てきた言葉は、こんなまぬけなものだった。
「……えーと……やっぱり焼き鳥は嫌だった?」
ギョッとして慌ててカウンター向こうの奥さんを見る。どうやら電話対応中で今の言葉は聞こえていないみたいだ。
「ごめん、そうじゃなくて……なんで私を誘ったの?」
今度は素直に聞きたいことが聞けた。
「なんでって……宮下さんに久しぶりに会って、話したいって思ったからだけど」
久しぶり、ね。
聞くんじゃなかったと、乾いた笑いが漏れる。久しぶりに会って話すことなんて、何があると言うのだろうか。だけど今日は喧嘩をしに来たわけじゃない。蓮見の言う、『久しぶりに会って』の『話』をしてやろうじゃないかと、腹を括った。
「じゃー聞くけど、蓮見はいつ帰ってきたの?」
なるべく冷静に。
「ああ……。こっちにはこの春帰ってきたんだ」
「へぇ。じゃあ最近なんだ」
「そう。宮下さんは? ずっとあの病院で?」
「そうだね。別に不満もないし」
「………………」
「………………」
ほらね、会話なんて続かない。私たちには、会わなかった時間を埋める術はないんだ。それくらいにあの別れ方は酷かった。
やっぱり会うんじゃなかった。全部蓮見が悪いんだ。病院にまで来てあんな昔と同じように笑うから、だからつい過去にタイムスリップしてホイホイ誘いに乗ってしまった。
ご飯と一緒に出てきていた熱い番茶は、いつの間にかすっかりぬるくなっていた。私たちの関係も、このお茶のようにすっかりぬるくなってしまっていて、今更温め直そうなんて、そんなこととてもじゃないけどできないんだ。
「宮下さんさ──」
ようやく口を開いた蓮見は、珍しく気まずそうに鼻の頭をかいた。いつも冷静で表情ひとつ崩さない蓮見。仲良し四人組の中で誰よりも大人で、だからこそ私は、あの時も、彼ならきっとわかってくれると思ってたんだ。なのに──
ついつい四年前を思い出してしまい、軽くため息をついた。こんな気分じゃせっかくの美味しかった料理も台無しだ。そう思っていると、蓮見が思い詰めた様子で私の目をじっと見つめてきた。
「その……この前の男って、本当に親戚?」
「──は」
まさかの言葉だった。
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