37 / 40
VOL37 「サブウェイ井戸端会議」
しおりを挟む
ー転生のアメリカ編 VOL37ー
「サブウェイ井戸端会議」
ニューヨーク 1990年3月
ー前回からの続きー
けっこう混んでる車内でつり革を
掴んで立つ俺の前に座っている
おばちゃんに声をかけてみる。
「すみません。
初めてミュージカルを観ようと
思うんですけど、ボクには英語の
聴き取りが難しいんです。
ストーリーがよくわからなくても
ダンスや歌で楽しめるいいものを
知りませんか?」
おばちゃんは
「そうねえ、、、
マイフェアレディはどうかしらね。」
と言う。
その横に座ってる別のおばちゃんが
「コーラスラインもいいわよ。」
と言う。
俺の横に立ってるニイチャンは
「キャッツがグーだぜ。」
と言う。
おっちゃんは
「イトコがシンギングインザレイン
がいいって言うとったぞ。」
と言う。
「私は観たことがないけど
隣の奥さんが言うには、、、、」
それまでは静かな車内だったのに
これを機に知らない者同士
5、6人でワイワイガヤガヤ
あれがいい、これがいいと大騒ぎに。
アンタらもしかしてみーんな
知り合いとちゃうの??
すぐ話題に入ってくるんやねえ。
オモシロイわ~。
大阪の御堂筋線では考えられへん。
収穫アリ!やったなー。
結局キャッツに決めた。
みなさん、ありがとう。
タイムズスクウェアに行く。
イエローキャブにドでかい派手な
カンバン、電飾。
SONYなど日本の会社のものも
いくつかある。
おおーっ!
ここも映画やニュースで
何度も見た風景やなあ。
ここにあるチケットブースで午後3時から、
その日に上演される有名作品のチケットの
売れ残りをなんと半額+2ドル('90当時)
で販売しているのだ。
すーごい行列やなあ!
なんてこった!
群集と行列がダイキライな俺は
メゲかけるけど仕方なく並ぶ。
風がピューピュー吹いてかなり寒い。
今まで廻ってきた暖かかった街と大違いだ。
(サンフランシスコだけは寒かったけど)
前後の人と話したりして結局
なんと2時間近く!もかかって
やっとキャッツのチケットをゲット。
あーしんどお! さぶかったあー!
値段は忘れたけど20ドルも
かからなかったように思う。
超一流のメジャーなショーというのに
日本では考えられない安さだっ!
(ここと全く同じシステムで、
ワールドトレードセンターの
チケットブースで10分も並ばずに
買えることを後で知る。
チクショウ!
この後2回NYに行ってそこで購入。
でもワールドトレードセンターは
もうなくなってしまった。
何回も通ったあの立派な
ツインタワーが崩壊した時は
すごいショックで寂しく感じた。
現在そのチケットブースがどこかに
移動して営業しているのか
どうかは知らない。)
夕方ー。
天下のブロードウェイの劇場に
行くのにボロいジーンズに
ジージャンでは周りの人に不快感を
与えるかと思って、
日本から持ってきた白シャツ、
黒ジャケット、革靴で向かう。
これで今日は俺もジェントルマンじゃあん。
むふふう。
チケットを示すと係員が席に
案内してくれる。
右の端の方だけど真ん中より
少し後ろくらい。
そんなに大きな劇場じゃないから
ここで十分よく見える。
ロビーに行くとシックに決めた中年夫婦や
普段着の家族連れ、いろんな人が立って
コーヒーを飲んだりして
ワイワイ楽しそうに開演を待ってる。
これがブロードウェイミュージカルを観る
ひと達の空間かあ。
ゆったりした余裕を楽しむのも
素敵な時間なんだな。
おっ、そろそろ始まるぞっ。
(次回「ショービジネスの国アメリカ」に続く)
「サブウェイ井戸端会議」
ニューヨーク 1990年3月
ー前回からの続きー
けっこう混んでる車内でつり革を
掴んで立つ俺の前に座っている
おばちゃんに声をかけてみる。
「すみません。
初めてミュージカルを観ようと
思うんですけど、ボクには英語の
聴き取りが難しいんです。
ストーリーがよくわからなくても
ダンスや歌で楽しめるいいものを
知りませんか?」
おばちゃんは
「そうねえ、、、
マイフェアレディはどうかしらね。」
と言う。
その横に座ってる別のおばちゃんが
「コーラスラインもいいわよ。」
と言う。
俺の横に立ってるニイチャンは
「キャッツがグーだぜ。」
と言う。
おっちゃんは
「イトコがシンギングインザレイン
がいいって言うとったぞ。」
と言う。
「私は観たことがないけど
隣の奥さんが言うには、、、、」
それまでは静かな車内だったのに
これを機に知らない者同士
5、6人でワイワイガヤガヤ
あれがいい、これがいいと大騒ぎに。
アンタらもしかしてみーんな
知り合いとちゃうの??
すぐ話題に入ってくるんやねえ。
オモシロイわ~。
大阪の御堂筋線では考えられへん。
収穫アリ!やったなー。
結局キャッツに決めた。
みなさん、ありがとう。
タイムズスクウェアに行く。
イエローキャブにドでかい派手な
カンバン、電飾。
SONYなど日本の会社のものも
いくつかある。
おおーっ!
ここも映画やニュースで
何度も見た風景やなあ。
ここにあるチケットブースで午後3時から、
その日に上演される有名作品のチケットの
売れ残りをなんと半額+2ドル('90当時)
で販売しているのだ。
すーごい行列やなあ!
なんてこった!
群集と行列がダイキライな俺は
メゲかけるけど仕方なく並ぶ。
風がピューピュー吹いてかなり寒い。
今まで廻ってきた暖かかった街と大違いだ。
(サンフランシスコだけは寒かったけど)
前後の人と話したりして結局
なんと2時間近く!もかかって
やっとキャッツのチケットをゲット。
あーしんどお! さぶかったあー!
値段は忘れたけど20ドルも
かからなかったように思う。
超一流のメジャーなショーというのに
日本では考えられない安さだっ!
(ここと全く同じシステムで、
ワールドトレードセンターの
チケットブースで10分も並ばずに
買えることを後で知る。
チクショウ!
この後2回NYに行ってそこで購入。
でもワールドトレードセンターは
もうなくなってしまった。
何回も通ったあの立派な
ツインタワーが崩壊した時は
すごいショックで寂しく感じた。
現在そのチケットブースがどこかに
移動して営業しているのか
どうかは知らない。)
夕方ー。
天下のブロードウェイの劇場に
行くのにボロいジーンズに
ジージャンでは周りの人に不快感を
与えるかと思って、
日本から持ってきた白シャツ、
黒ジャケット、革靴で向かう。
これで今日は俺もジェントルマンじゃあん。
むふふう。
チケットを示すと係員が席に
案内してくれる。
右の端の方だけど真ん中より
少し後ろくらい。
そんなに大きな劇場じゃないから
ここで十分よく見える。
ロビーに行くとシックに決めた中年夫婦や
普段着の家族連れ、いろんな人が立って
コーヒーを飲んだりして
ワイワイ楽しそうに開演を待ってる。
これがブロードウェイミュージカルを観る
ひと達の空間かあ。
ゆったりした余裕を楽しむのも
素敵な時間なんだな。
おっ、そろそろ始まるぞっ。
(次回「ショービジネスの国アメリカ」に続く)
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる