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VOL33 「ジェイソン来襲!?」
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ー転生のアメリカ編 VOL33ー
「ジェイソン来襲!?」
ニューヨーク 1990年3月
ー前回からの続きー
どうしよう?
これから一体どうなるんやろう?
フロントに電話をして3分位経った。
突然、
ドおーーーーーーーーン!!!!!
ドおーーーーーーーーン!!!!!
物凄い音がでかい鉄のドアから響く。
来たあああああああああ
ああああああああああっ!!!!!
人生最大のピーーーンチ!!!!!
俺の頭の中はジェイソンみたいな
アイスホッケーのマスクを被った
殺人鬼がチェーンソーを
ウイイイイイイン!と唸らせながら
ドアを蹴破って入ってくる
イメージでいっぱいになっていた。
誰かドアの外から大声で叫んでいる。
え? POLICEって
聞こえたような?
もしかして警察なのか?
でもまさか明け方6時前に
ジョーシキある警官がこんなに
大きな音を立てていきなりドアを
蹴るなんてことがあるんやろか?
周りの部屋の人らは当然寝てるはず。
でも緊急事態ならそんなこと
言ってられないのか?
ドアに近寄り「警察か?」と訊くと
早口でまくしたてられて、
何を言ってるかさっぱりわからない。
意を決するとドアチェーンだけを
残してロックを全て解除して
そおおおっとドアを少し開けてみる。
目の前に警察の制服のごつい胸が。
上を向くとそこには険しい目で俺を
じっと見下ろす黒人の顔があった。
身長2mくらいのがっしりした体格。
す、すごい迫力だっ。
でもとりあえず「ジェイソン」
ではなくてほおーーーーっとして
チェーンを外してドアを開ける。
「何があったんだ?」
太い声で警官が言った。
「いや実は、、、、」
と言いかけて、警官のすぐ向こうに
白人のハタチくらいの男が
廊下の絨毯の上に壁にもたれて
座っているのが目に入った。
ん?なんや?
彼の前にはポテトチップスか何かの
袋を開いたものがなんと6、7枚も
拡げられている。
警官と俺のやりとりをスナック菓子を
バリバリ食べながら愉快そうに
ヘラヘラ笑って見ている。
コイツや!!
なんでこの警官はコイツを
ほったらかしにしてるのか
わけがわからないままに、
夜11時半にノックと物音がして、
さっきまた同じことがあったから
フロントに電話した、と説明する。
警官の後ろからはホテル経営者の
小太りの中国人のパジャマ姿の
おばちゃんが不安そうな顔を覗かせている。
警官は床に座っている白人と話して
俺の方を振り向くと
「彼は夜からずっとここにいるが、
そんなヤツは来てないと言ってる。」
と言う。
アホかあーーーー!
マンザイかあ!
俺は呆れて
「じゃ彼はここで一体何を
しているんだ!?」
と床に座っている白人の方を示す。
「OK。 ボクが説明するよ。」
白人がヘラヘラしたまま言う。
俺の向かいの部屋を指差して
「ボクはここにボスと兄貴と
泊まってるんだ。
昨日の夜ボスは部屋のキーを持って
出かけたまままだ帰ってこない。
兄貴は寝てしまってるみたいで夜中から
何度ノックしてもドアを開けてくれない。
だからここでスナックを食べているのさ。」
ああ、そういうことか!!
あのノックの音は俺の部屋ではなく、
向かいの部屋にしてたんや!
静かやから音がすごく響くし、
俺がいたベッドからドアまで5mくらいも
離れてるからこの部屋のドアをノックしたと
勘違いしてしまったんや。
それにしてもコイツちょっと
イカレてるんとちゃうか?
結局俺の早トチリだったとわかると
警官は元々コワイ顔をさらにコワくして、
上からぐぐううっと俺の顔に覆い被せた。
ぎょろっとした目をカッと見開くと
人差し指をぐっと立てて
「Don't call!!」と叫ぶ。
「Ye....Yes, sir.」
彼はクルッと振り向くとエレベーターに
向かって大股でズンズン歩いていく。
おばちゃんはおたおたと
その後ろをついていく。
俺はしばらくボーゼンと
立ち尽くしていたが、
やがて複雑な気持ちでヘラヘラ野郎に
「Good night.」
だけ言うと部屋に戻った。
(次回「緊迫の密室」に続く)
「ジェイソン来襲!?」
ニューヨーク 1990年3月
ー前回からの続きー
どうしよう?
これから一体どうなるんやろう?
フロントに電話をして3分位経った。
突然、
ドおーーーーーーーーン!!!!!
ドおーーーーーーーーン!!!!!
物凄い音がでかい鉄のドアから響く。
来たあああああああああ
ああああああああああっ!!!!!
人生最大のピーーーンチ!!!!!
俺の頭の中はジェイソンみたいな
アイスホッケーのマスクを被った
殺人鬼がチェーンソーを
ウイイイイイイン!と唸らせながら
ドアを蹴破って入ってくる
イメージでいっぱいになっていた。
誰かドアの外から大声で叫んでいる。
え? POLICEって
聞こえたような?
もしかして警察なのか?
でもまさか明け方6時前に
ジョーシキある警官がこんなに
大きな音を立てていきなりドアを
蹴るなんてことがあるんやろか?
周りの部屋の人らは当然寝てるはず。
でも緊急事態ならそんなこと
言ってられないのか?
ドアに近寄り「警察か?」と訊くと
早口でまくしたてられて、
何を言ってるかさっぱりわからない。
意を決するとドアチェーンだけを
残してロックを全て解除して
そおおおっとドアを少し開けてみる。
目の前に警察の制服のごつい胸が。
上を向くとそこには険しい目で俺を
じっと見下ろす黒人の顔があった。
身長2mくらいのがっしりした体格。
す、すごい迫力だっ。
でもとりあえず「ジェイソン」
ではなくてほおーーーーっとして
チェーンを外してドアを開ける。
「何があったんだ?」
太い声で警官が言った。
「いや実は、、、、」
と言いかけて、警官のすぐ向こうに
白人のハタチくらいの男が
廊下の絨毯の上に壁にもたれて
座っているのが目に入った。
ん?なんや?
彼の前にはポテトチップスか何かの
袋を開いたものがなんと6、7枚も
拡げられている。
警官と俺のやりとりをスナック菓子を
バリバリ食べながら愉快そうに
ヘラヘラ笑って見ている。
コイツや!!
なんでこの警官はコイツを
ほったらかしにしてるのか
わけがわからないままに、
夜11時半にノックと物音がして、
さっきまた同じことがあったから
フロントに電話した、と説明する。
警官の後ろからはホテル経営者の
小太りの中国人のパジャマ姿の
おばちゃんが不安そうな顔を覗かせている。
警官は床に座っている白人と話して
俺の方を振り向くと
「彼は夜からずっとここにいるが、
そんなヤツは来てないと言ってる。」
と言う。
アホかあーーーー!
マンザイかあ!
俺は呆れて
「じゃ彼はここで一体何を
しているんだ!?」
と床に座っている白人の方を示す。
「OK。 ボクが説明するよ。」
白人がヘラヘラしたまま言う。
俺の向かいの部屋を指差して
「ボクはここにボスと兄貴と
泊まってるんだ。
昨日の夜ボスは部屋のキーを持って
出かけたまままだ帰ってこない。
兄貴は寝てしまってるみたいで夜中から
何度ノックしてもドアを開けてくれない。
だからここでスナックを食べているのさ。」
ああ、そういうことか!!
あのノックの音は俺の部屋ではなく、
向かいの部屋にしてたんや!
静かやから音がすごく響くし、
俺がいたベッドからドアまで5mくらいも
離れてるからこの部屋のドアをノックしたと
勘違いしてしまったんや。
それにしてもコイツちょっと
イカレてるんとちゃうか?
結局俺の早トチリだったとわかると
警官は元々コワイ顔をさらにコワくして、
上からぐぐううっと俺の顔に覆い被せた。
ぎょろっとした目をカッと見開くと
人差し指をぐっと立てて
「Don't call!!」と叫ぶ。
「Ye....Yes, sir.」
彼はクルッと振り向くとエレベーターに
向かって大股でズンズン歩いていく。
おばちゃんはおたおたと
その後ろをついていく。
俺はしばらくボーゼンと
立ち尽くしていたが、
やがて複雑な気持ちでヘラヘラ野郎に
「Good night.」
だけ言うと部屋に戻った。
(次回「緊迫の密室」に続く)
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