8 / 40
VOL8 「平和な昼下がり」
しおりを挟む
ー転生のアメリカ編 VOL8ー
「平和な昼下がり」
サンフランシスコ 1990年3月
到着した空港で知り合った
見知らぬ日本人の20代の女の子と
ホテルにチェックインして
(別々の部屋ね)、
さっそく名物のケーブルカーで一緒に
フィッシャーマンズワーフへ行く。
車両が走ってるのに飛び乗ったり、
飛び降りたりするひとがいるし、
ドアもないし、
満員でひしめきあってるし、
すごい乗り物やなあ。
こんな状態で車掌さんはちゃあーんと
のがさずに全員の運賃を
徴収するそうである。
ううーーん、ホンマかなあ?
ついタダ乗りに挑戦してみたくなる。
坂道をどんどん下っていった
突き当たりが目的地だ。
カニ、ロブスター、カキのどれかを
食べたかったけど、けっこう高い。
海辺で肌寒いのでとりあえず
ホットココアを飲む。
(3$くらいやったかなあ?)
おいしいし、日本の喫茶店で
出てくるものの3杯分!
くらいの量がある。
知っての通り、アメリカでは食べ物や
飲み物はたいてい量が多い。
レストランで食後にコーヒーを
飲んでもウエイトレスはこっちが
「もういい」と言うまで何回でも
大きなカップに水のように
注いでくる。
まるでわんこそばだ。
これで1~1.50$くらい。
なんでもたくさん飲みたいタイプの
俺は満足である。
数m下の海面からはアシカが
のどかに顔を出しているし、
観光客がたくさんいて
実に平和な雰囲気だ。
俺の防衛本能が「今ここは安全」
と教えてくれている。
ロサンゼルスの緊張感とは
まったく違う世界だ。
(ただしここでも夜のダウンタウン
などは安全とは言えないらしい)
ゴールデンゲートブリッヂへ
行ってから、坂を下りきった
サウサリートへ。
絵によく描かれる小さな港町だ。
歩いていくと何か楽器の音が
聞こえてくる。
人だかりの中を見るとキレイな緑色の
衣装で揃えた10数人の中学生?の
少女のグループが路上で
見たことのない踊りを披露している。
2人のタータンチェックの
スカートみたいなのを履いた男が
フシギな笛を吹いている。
味わい深い笛の音に合わせて
少女達が躍動的に華麗に舞う。
「なんやろう!?
この素敵な踊りは?」
次に紫の衣装の女子高生?の
グループが続く。
大衆の真ん中で少し緊張しながらも
一生懸命踊る彼らの姿から
目が離せない。
踊り終わると彼らはコーチと思われる
やさしい目をした30代くらいの
女のひとのまわりに集まり、
「やったわー!!」と跳び上がって、
抱き合ってはしゃいだ。
※この光景を撮った写真は帰国後、
写真屋のオッチャンが気に入って
サービスで引き伸ばして
額に入れてくれて、駅前の銀行の壁に
半年くらい飾ってもらった。
(まだフィルムを使ってた時代だ。)
後でわかったけど、この踊りは
その後10年?くらい経って
大阪でも公演されて大ヒット、
ロングランとなった
「アイリッシュダンス」だった。
ちなみに緑はアイルランドの
国を表す色であり、
アイルランドの建国記念日には
みんな緑の服を来て、
顔にも緑のペイントをして、
ビールまで緑のものが登場して、
踊って騒いで国をあげての
お祭りとなる。
この面白い笛はバグパイプと呼ばれ、
スコットランドなどで受け継がれる
民族楽器である。
一度聴くと忘れられない
なんとも味わい深い音色。
形もなかなか個性的でイイ。
タータンチェックは伝統的な
民族衣装に織り込まれる柄だ。
スコットランド出身の現在
ウチのバンドのギタリストの
ドミニクが日本で知り合いの結婚式に
この民族衣装で出席したら大好評!
だったそうな。
「平和な昼下がり」
サンフランシスコ 1990年3月
到着した空港で知り合った
見知らぬ日本人の20代の女の子と
ホテルにチェックインして
(別々の部屋ね)、
さっそく名物のケーブルカーで一緒に
フィッシャーマンズワーフへ行く。
車両が走ってるのに飛び乗ったり、
飛び降りたりするひとがいるし、
ドアもないし、
満員でひしめきあってるし、
すごい乗り物やなあ。
こんな状態で車掌さんはちゃあーんと
のがさずに全員の運賃を
徴収するそうである。
ううーーん、ホンマかなあ?
ついタダ乗りに挑戦してみたくなる。
坂道をどんどん下っていった
突き当たりが目的地だ。
カニ、ロブスター、カキのどれかを
食べたかったけど、けっこう高い。
海辺で肌寒いのでとりあえず
ホットココアを飲む。
(3$くらいやったかなあ?)
おいしいし、日本の喫茶店で
出てくるものの3杯分!
くらいの量がある。
知っての通り、アメリカでは食べ物や
飲み物はたいてい量が多い。
レストランで食後にコーヒーを
飲んでもウエイトレスはこっちが
「もういい」と言うまで何回でも
大きなカップに水のように
注いでくる。
まるでわんこそばだ。
これで1~1.50$くらい。
なんでもたくさん飲みたいタイプの
俺は満足である。
数m下の海面からはアシカが
のどかに顔を出しているし、
観光客がたくさんいて
実に平和な雰囲気だ。
俺の防衛本能が「今ここは安全」
と教えてくれている。
ロサンゼルスの緊張感とは
まったく違う世界だ。
(ただしここでも夜のダウンタウン
などは安全とは言えないらしい)
ゴールデンゲートブリッヂへ
行ってから、坂を下りきった
サウサリートへ。
絵によく描かれる小さな港町だ。
歩いていくと何か楽器の音が
聞こえてくる。
人だかりの中を見るとキレイな緑色の
衣装で揃えた10数人の中学生?の
少女のグループが路上で
見たことのない踊りを披露している。
2人のタータンチェックの
スカートみたいなのを履いた男が
フシギな笛を吹いている。
味わい深い笛の音に合わせて
少女達が躍動的に華麗に舞う。
「なんやろう!?
この素敵な踊りは?」
次に紫の衣装の女子高生?の
グループが続く。
大衆の真ん中で少し緊張しながらも
一生懸命踊る彼らの姿から
目が離せない。
踊り終わると彼らはコーチと思われる
やさしい目をした30代くらいの
女のひとのまわりに集まり、
「やったわー!!」と跳び上がって、
抱き合ってはしゃいだ。
※この光景を撮った写真は帰国後、
写真屋のオッチャンが気に入って
サービスで引き伸ばして
額に入れてくれて、駅前の銀行の壁に
半年くらい飾ってもらった。
(まだフィルムを使ってた時代だ。)
後でわかったけど、この踊りは
その後10年?くらい経って
大阪でも公演されて大ヒット、
ロングランとなった
「アイリッシュダンス」だった。
ちなみに緑はアイルランドの
国を表す色であり、
アイルランドの建国記念日には
みんな緑の服を来て、
顔にも緑のペイントをして、
ビールまで緑のものが登場して、
踊って騒いで国をあげての
お祭りとなる。
この面白い笛はバグパイプと呼ばれ、
スコットランドなどで受け継がれる
民族楽器である。
一度聴くと忘れられない
なんとも味わい深い音色。
形もなかなか個性的でイイ。
タータンチェックは伝統的な
民族衣装に織り込まれる柄だ。
スコットランド出身の現在
ウチのバンドのギタリストの
ドミニクが日本で知り合いの結婚式に
この民族衣装で出席したら大好評!
だったそうな。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる