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第8話
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なんと、現れたパンツ泥棒らしき人影は、全身が甲冑に包まれた怪しい存在だった。しかも大きな翼まで背負っている。コスプレだとしても大がかりだよ、すごいなぁ。
そんな、エルドラ界のポスト小林幸子みたいな存在は、周囲をキョロキョロと見回すと、
「カスミ君……こちらに」
丁寧な口調の男性声で誰かを呼び出す。すると目の前にシュタッと人影が降り立った。
「お待たせしました、ラミエル先生」
腰まである長いストレートヘアが特徴の女の子だった。夜の暗がりに溶けちゃいそうな黒色が、ちょっと影を感じさせる。
でも、みずっち達と同じような服を着ていることから、この子が魔法少女だっていうのはすぐにわかった。
「ご覧なさい、カスミ君。カカシのいたるところにパンツが吊されています。どうやら、この学校の生徒は自暴自棄になったようですね」
「……でも先生。これには囮や罠という可能性があるのではないでしょうか?」
「そうですね、着眼点は素晴らしい。ですが私は、この程度の罠を警戒しなければならないような、弱い魔法少女に育てた覚えはありませんよ。ゆえに、その回答では八〇点です。……自信を持ちなさい」
「――はいっ」
カスミ君――女の子なのに君付けは可愛くないから、かすみんて呼ぶことにしよう――は力強く頷いた。二人の関係も先生と生徒なのかな?
なんて冷静に考えていると、かすみんがあたしを乗せたカカシに近づいてきた。パンツを盗む気だ。
「お待ちなさい!」
隠れていた茂みからつきのんが飛び出した。かすみんに鉄扇を向けると、彼女の動きがピタリと止まった。
一方のみずっちは、ラミラミ先生に対して薙刀を向けている。
こうしてみると、なんだか映画やアニメのワンシーンみたいでかっこいい!
「ようやく尻尾を掴みましたわ。あなた達が、この学校でパンツを盗みまくっている犯人でしたのね」
つきのんが訊ねても、かすみんは答えようとしない。顔すら見ようともしない。その様子が、なんだかとても違和感だった。
つきのんはさらに声を荒らげた。
「さあ、そのまま下がりなさい。……下がりなさい! 聞こえていませんの!?」
「言葉を聞く必要も交わす必要もありませんからね、カスミ君」
「はい、先生」
つきのんへの対応とは裏腹に、ラミラミ先生に対しては即答するかすみん。
そっか。きっとラミラミ先生から『他の魔法少女と口を利くな』って教えられてて、それを守ってるんだ。すごい、あたしには無理だなぁ。
「なら、あんたに聞くだけ。この学校の生徒からパンツを盗む理由はなに?」
薙刀を突きつけながら、みずっちがラミラミ先生に尋ねると。
「それはとても単純な等式の問題です。ご自分で解けないなら、あなたは0点ですね」
「……ふざけていられる状況?」
みずっちが冷たく言い放つと、ラミラミ先生はなにか気付いたようにみずっちの顔を見た。
「…………ほう。あなたもなかなかの物をお持ちですね……」
ラミラミ先生の言葉に、みずっちが眉を寄せた。けど、それが隙になっちゃった。
鎧の奥に一つだけ光る目がより強く光ったと思った時には、ラミラミ先生はヒラリと身を翻してみずっちを倒していた。
「――くあっ!」
「高坂さん!?」
みずっちの上げた悲鳴を心配して、つきのんが声を上げる。
けどその一瞬をついて、かすみんが長さの違う二本の剣を出現させた。
二刀流でつきのんの鉄扇を弾くと、隙をつくように剣を振るった!
「ストーッッップ!! ケンカしちゃだめええぇぇ!」
とりあえずあたしは叫んだ。
すると突然乱入してきた声に驚いたのか、かすみんはつきのんへの攻撃を止めて、剣を突きつけたまま固まる。
一方ラミラミ先生は、興味深そうにあたしへ目を向けた。
「これは驚きました。一体どこから声が聞こえてきたのかと思えば……。生首の状態で生きていられる魔法少女なんてはじめてですよ」
正直、まずいと思った。ラミラミ先生の言うとおり、あたし今、生首なんだった。
勢いに任せて乱入してかすみんの攻撃を止めるまではよかったけど、結局このあとどうしたらいいか考えてなかった!
「しかしこの状況を打開するため、生首のあなたになにができるというのですか? 見たところ生首の状態でカカシの上に乗っているだけのようですが」
「う……そ、それは……か、髪の毛を動かせるもん!」
あたしが実際に髪の毛をフワフワと揺らしてみせる。
でもラミラミ先生は気にせず、ゆっくりとあたしに近づいてきた。
「お友達を守ろうとする正義感は素晴らしい。ですが、自分になにができるのかを考えていなければ、あなたの行動はただの『無謀』でしかありません」
ラミラミ先生の手甲が、カカシに括り付けられたパンツに伸びる。
まずい。このままじゃ、なにもできないままパンツが盗られちゃう。みずっちは気を失っているのか動かないし、つきのんだって剣を向けられて身動きが取れない状況だし……。
あたしがなんとかしないといけないのに……!
「ですから、あなたのその行動は――0点です」
ラミラミ先生が、いよいよパンツに手をかけた。
生首の状態ではなにもできない。そんな悔しい『思い』が、より一層強くなった。
――その時。生首のあたしと『なにか』が、カチッと繋がる。
直後、あたしはほとんど無意識に、腕を動かすイメージを浮かべていた。
すると、ガサガサと音を鳴らしてあたしの腕{※注 『あたしの腕』に傍点あり}が払われた。
体なんてないはずなのに。腕なんてないはずなのに。
瞬時に距離を取ったラミラミ先生は、兜なので表情はわからない。
けど、たぶん驚いているんだと思う。
あたし自身ビックリしていて、ふと口から零してしまった。
「……動、いた? ……カカシの腕が、なんで?」
理屈はわからない。けれどあたしを乗せているカカシは、あたしの意識したとおりに動くようになったのだ!
あたしは腕だけじゃなく、脚にも意識を集中させた。すると、当然のように動き始めた。
カカシの本体が、あたしの体として動いてくれている……!
「体が動くなら……こっちのもんだー!」
すごいすごい! あたし、カカシの体手に入れちゃったよ!
これならあたしだって、かすみんやラミラミ先生に対抗できる!
ラミラミ先生とかすみんも、突然カカシが動きだしたことにたじろいで隙ができた。
「行くよつきのん! 共同戦線、リベンジ開始――ふわあっ!」
けど人の体ほど扱いに慣れていないからか、あたしは思いっきりつまずいてしまった。
しかも倒れた拍子に頭がコロコロと転がってしまう。
当然、カカシと繋がっていた感覚も、ぷつんと途切れてしまった。
「…………一瞬でまた振り出しだぁ! ごめんつきのん!」
つきのんに申し訳ない! 一人でなにしてるんだろう、あたしってば……
そう嘆きたい気分だったけど、
「諦めてはいけませんわ!」
つきのんのまっすぐな声が飛んできて、ハッと彼女の方を見る。
「できればこれに頼りたくはありませんでしたが……しかたありませんわね!」
つきのんの方へ目を向けると、なんと、彼女の義足が淡く光っていた!
「そ、その義足は……まさか!」
ラミラミ先生がはじめて慌てたような大声を出した。
「カスミ君、早くその子を倒しなさい!」
ラミラミの指示で、かすみんはすぐさま剣を振るった。
でも、つきのんの周りに見えない壁があるかのように、剣は遮られてしまう。
「義足解放!」
ガシュッ、ガシュッ、ガシュッ!!
つきのんが叫ぶと、義足が派手な機械音を鳴らした。装甲のつなぎ目が少しずつ変形し、中の駆動部を覗かせるように展開していく。
中には、タービンって言えばいいのかな? 高速で回転するパーツが入ってて、次第に回転数を上げて輝き出す。
「で、伝説の義足の持ち主が、こんなところに……。誤算でした、カスミ君! 今すぐ撤退を――」
「遅いですわ!」
叫んだ瞬間、つきのんは義足じゃない足を軸にして、クルリと身を翻した。
光り輝く義足による回し蹴りが、かすみんに放たれる!
「鵺鳴雷光脚{やめいらいこうきゃく}ぅぅぅぅ!」
動物の叫び声みたいな雷鳴を轟かせ、雷撃がかすみんを直撃!
「――きゃあっ!」
クロスさせた二本の剣で受け止めるも、その衝撃は凄まじかったみたい。
かすみんはラミラミ先生をも巻き込み、二人揃って吹き飛ばされてしまった。
「ぐぅっ! 帰ったら、計算のやり直しですよぉぉぉぉ……!!」
ラミラミ先生の声がどんどん遠ざかり、やがてキラリと光って消える。
さすが夢の世界エルドラ。去り際も夢に溢れたアニメみたいだね!
しかも吹き飛ばされた衝撃で落としたのか、ラミラミ先生達の盗んだパンツがひらりひらりと降ってきた。
まるであたし達の勝利を彩る紙吹雪みたい。
「……ふぅ。これで一件落着ですわね」
一息ついたつきのん。同じように義足も、装甲の隙間からフシュウゥ! と蒸気を吐く。展開されていた部分がガシュッと閉じて元通りになった。
確かに一件落着……なんだけど。
近未来的でとてつもなくかっこういい義足に、あたしの興奮は抑えられなかった。
「その義足、あたしも欲しい!」
「まずあなたはご自分のお体をどうにかしなさいな!」
そりゃごもっともだと、あたしはぐうの音も出なかった。
そんな、エルドラ界のポスト小林幸子みたいな存在は、周囲をキョロキョロと見回すと、
「カスミ君……こちらに」
丁寧な口調の男性声で誰かを呼び出す。すると目の前にシュタッと人影が降り立った。
「お待たせしました、ラミエル先生」
腰まである長いストレートヘアが特徴の女の子だった。夜の暗がりに溶けちゃいそうな黒色が、ちょっと影を感じさせる。
でも、みずっち達と同じような服を着ていることから、この子が魔法少女だっていうのはすぐにわかった。
「ご覧なさい、カスミ君。カカシのいたるところにパンツが吊されています。どうやら、この学校の生徒は自暴自棄になったようですね」
「……でも先生。これには囮や罠という可能性があるのではないでしょうか?」
「そうですね、着眼点は素晴らしい。ですが私は、この程度の罠を警戒しなければならないような、弱い魔法少女に育てた覚えはありませんよ。ゆえに、その回答では八〇点です。……自信を持ちなさい」
「――はいっ」
カスミ君――女の子なのに君付けは可愛くないから、かすみんて呼ぶことにしよう――は力強く頷いた。二人の関係も先生と生徒なのかな?
なんて冷静に考えていると、かすみんがあたしを乗せたカカシに近づいてきた。パンツを盗む気だ。
「お待ちなさい!」
隠れていた茂みからつきのんが飛び出した。かすみんに鉄扇を向けると、彼女の動きがピタリと止まった。
一方のみずっちは、ラミラミ先生に対して薙刀を向けている。
こうしてみると、なんだか映画やアニメのワンシーンみたいでかっこいい!
「ようやく尻尾を掴みましたわ。あなた達が、この学校でパンツを盗みまくっている犯人でしたのね」
つきのんが訊ねても、かすみんは答えようとしない。顔すら見ようともしない。その様子が、なんだかとても違和感だった。
つきのんはさらに声を荒らげた。
「さあ、そのまま下がりなさい。……下がりなさい! 聞こえていませんの!?」
「言葉を聞く必要も交わす必要もありませんからね、カスミ君」
「はい、先生」
つきのんへの対応とは裏腹に、ラミラミ先生に対しては即答するかすみん。
そっか。きっとラミラミ先生から『他の魔法少女と口を利くな』って教えられてて、それを守ってるんだ。すごい、あたしには無理だなぁ。
「なら、あんたに聞くだけ。この学校の生徒からパンツを盗む理由はなに?」
薙刀を突きつけながら、みずっちがラミラミ先生に尋ねると。
「それはとても単純な等式の問題です。ご自分で解けないなら、あなたは0点ですね」
「……ふざけていられる状況?」
みずっちが冷たく言い放つと、ラミラミ先生はなにか気付いたようにみずっちの顔を見た。
「…………ほう。あなたもなかなかの物をお持ちですね……」
ラミラミ先生の言葉に、みずっちが眉を寄せた。けど、それが隙になっちゃった。
鎧の奥に一つだけ光る目がより強く光ったと思った時には、ラミラミ先生はヒラリと身を翻してみずっちを倒していた。
「――くあっ!」
「高坂さん!?」
みずっちの上げた悲鳴を心配して、つきのんが声を上げる。
けどその一瞬をついて、かすみんが長さの違う二本の剣を出現させた。
二刀流でつきのんの鉄扇を弾くと、隙をつくように剣を振るった!
「ストーッッップ!! ケンカしちゃだめええぇぇ!」
とりあえずあたしは叫んだ。
すると突然乱入してきた声に驚いたのか、かすみんはつきのんへの攻撃を止めて、剣を突きつけたまま固まる。
一方ラミラミ先生は、興味深そうにあたしへ目を向けた。
「これは驚きました。一体どこから声が聞こえてきたのかと思えば……。生首の状態で生きていられる魔法少女なんてはじめてですよ」
正直、まずいと思った。ラミラミ先生の言うとおり、あたし今、生首なんだった。
勢いに任せて乱入してかすみんの攻撃を止めるまではよかったけど、結局このあとどうしたらいいか考えてなかった!
「しかしこの状況を打開するため、生首のあなたになにができるというのですか? 見たところ生首の状態でカカシの上に乗っているだけのようですが」
「う……そ、それは……か、髪の毛を動かせるもん!」
あたしが実際に髪の毛をフワフワと揺らしてみせる。
でもラミラミ先生は気にせず、ゆっくりとあたしに近づいてきた。
「お友達を守ろうとする正義感は素晴らしい。ですが、自分になにができるのかを考えていなければ、あなたの行動はただの『無謀』でしかありません」
ラミラミ先生の手甲が、カカシに括り付けられたパンツに伸びる。
まずい。このままじゃ、なにもできないままパンツが盗られちゃう。みずっちは気を失っているのか動かないし、つきのんだって剣を向けられて身動きが取れない状況だし……。
あたしがなんとかしないといけないのに……!
「ですから、あなたのその行動は――0点です」
ラミラミ先生が、いよいよパンツに手をかけた。
生首の状態ではなにもできない。そんな悔しい『思い』が、より一層強くなった。
――その時。生首のあたしと『なにか』が、カチッと繋がる。
直後、あたしはほとんど無意識に、腕を動かすイメージを浮かべていた。
すると、ガサガサと音を鳴らしてあたしの腕{※注 『あたしの腕』に傍点あり}が払われた。
体なんてないはずなのに。腕なんてないはずなのに。
瞬時に距離を取ったラミラミ先生は、兜なので表情はわからない。
けど、たぶん驚いているんだと思う。
あたし自身ビックリしていて、ふと口から零してしまった。
「……動、いた? ……カカシの腕が、なんで?」
理屈はわからない。けれどあたしを乗せているカカシは、あたしの意識したとおりに動くようになったのだ!
あたしは腕だけじゃなく、脚にも意識を集中させた。すると、当然のように動き始めた。
カカシの本体が、あたしの体として動いてくれている……!
「体が動くなら……こっちのもんだー!」
すごいすごい! あたし、カカシの体手に入れちゃったよ!
これならあたしだって、かすみんやラミラミ先生に対抗できる!
ラミラミ先生とかすみんも、突然カカシが動きだしたことにたじろいで隙ができた。
「行くよつきのん! 共同戦線、リベンジ開始――ふわあっ!」
けど人の体ほど扱いに慣れていないからか、あたしは思いっきりつまずいてしまった。
しかも倒れた拍子に頭がコロコロと転がってしまう。
当然、カカシと繋がっていた感覚も、ぷつんと途切れてしまった。
「…………一瞬でまた振り出しだぁ! ごめんつきのん!」
つきのんに申し訳ない! 一人でなにしてるんだろう、あたしってば……
そう嘆きたい気分だったけど、
「諦めてはいけませんわ!」
つきのんのまっすぐな声が飛んできて、ハッと彼女の方を見る。
「できればこれに頼りたくはありませんでしたが……しかたありませんわね!」
つきのんの方へ目を向けると、なんと、彼女の義足が淡く光っていた!
「そ、その義足は……まさか!」
ラミラミ先生がはじめて慌てたような大声を出した。
「カスミ君、早くその子を倒しなさい!」
ラミラミの指示で、かすみんはすぐさま剣を振るった。
でも、つきのんの周りに見えない壁があるかのように、剣は遮られてしまう。
「義足解放!」
ガシュッ、ガシュッ、ガシュッ!!
つきのんが叫ぶと、義足が派手な機械音を鳴らした。装甲のつなぎ目が少しずつ変形し、中の駆動部を覗かせるように展開していく。
中には、タービンって言えばいいのかな? 高速で回転するパーツが入ってて、次第に回転数を上げて輝き出す。
「で、伝説の義足の持ち主が、こんなところに……。誤算でした、カスミ君! 今すぐ撤退を――」
「遅いですわ!」
叫んだ瞬間、つきのんは義足じゃない足を軸にして、クルリと身を翻した。
光り輝く義足による回し蹴りが、かすみんに放たれる!
「鵺鳴雷光脚{やめいらいこうきゃく}ぅぅぅぅ!」
動物の叫び声みたいな雷鳴を轟かせ、雷撃がかすみんを直撃!
「――きゃあっ!」
クロスさせた二本の剣で受け止めるも、その衝撃は凄まじかったみたい。
かすみんはラミラミ先生をも巻き込み、二人揃って吹き飛ばされてしまった。
「ぐぅっ! 帰ったら、計算のやり直しですよぉぉぉぉ……!!」
ラミラミ先生の声がどんどん遠ざかり、やがてキラリと光って消える。
さすが夢の世界エルドラ。去り際も夢に溢れたアニメみたいだね!
しかも吹き飛ばされた衝撃で落としたのか、ラミラミ先生達の盗んだパンツがひらりひらりと降ってきた。
まるであたし達の勝利を彩る紙吹雪みたい。
「……ふぅ。これで一件落着ですわね」
一息ついたつきのん。同じように義足も、装甲の隙間からフシュウゥ! と蒸気を吐く。展開されていた部分がガシュッと閉じて元通りになった。
確かに一件落着……なんだけど。
近未来的でとてつもなくかっこういい義足に、あたしの興奮は抑えられなかった。
「その義足、あたしも欲しい!」
「まずあなたはご自分のお体をどうにかしなさいな!」
そりゃごもっともだと、あたしはぐうの音も出なかった。
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