おとめくんの日常

可愛おとめ

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実家

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家に帰ると、母が盛大にお出迎えしてくれた。
母「おとめ~おかえりー」
やっぱり抱きついてきた。なぜ姉と同じ行動…
お「ただいま…その、ルームメートも連れてきたから…」
母「あら、この子が噂のなつめくんね」
姉「この子もファンなのよ。私には負けるけどね!」
お「なんで上から目線…何様ですか。」
姉「お姉様よ!」
この姉は…呆れてるとなつめがキョロキョロしてた。案内するの忘れてた。
お「適当に荷物置いていいですよ。まぁ、部屋がいいならそっちでも。」
な「おとめくんの部屋!」
視線が眩しい…しばらく居なかったが、部屋はそのままらしい。掃除はしてなかった。
散らかってるけどいいか?なつめに尋ねたら、掃除用具を持ってきて掃除をしてくれた。

お「この部屋…床見えたの初めてです。」
姉「一家に1人ほしいわね」
お「別に頼んでないから、勝手にやっただけですけど。」
な「おとめくんの部屋可愛いね!ぬいぐるみ置いてあるし」
お「ゲーセンで取れただけです。まぁ邪魔だから売ってもいいです。」
スマホのフリマとかで高く売れるかな?など考えてると、母がケーキを持ってきた。
母「ケーキ買っといたのよ~。高いから味わって食べてね」
近くに出来たケーキ屋さんのらしい。
確かに、小さい割に見た目が高そうだ。
姉「私、いちご!おとめは?」
お「…いちご以外なら何でもいいです」
姉「いちごが良かったの?どうしようかな?拗ねた顔じゃなくて~おねだりしてくれたら交換する!」
気づかなかったけど、そんな表情してたのか。
この年でケーキくらいで拗ねてたら
お「子供みたい…別にケーキの気分じゃないから、いらないです。」
その場に居たくなくて外に出た。
なつめが心配してたけど、あんまり顔を見られたくない。子供っぽかったら余計に可愛いって言われるし…

少し走っただけで疲れた。徒歩10分くらいで着く川で休憩してるとなつめが走ってきた。
逃げようかと思ったけど、疲れたから留まる。
な「追い付いた~。はぁはぁ…」
何か話しかけてくるかと思ったが普通に隣に座り…無言。
お「は?追いかけてきただけで、特に会話なしですか?」
な「うん!何かジュース飲む?そこの自販機で買ってくるよ」
特にない。と言ったが適当に買ってくるね!と言われて少し待ってると手ぶらのなつめが帰ってきた。
な「ごめんねー。お金なかった」
お「はぁ…じゃあ、アクエリ買ってきてください。1本しか買えないですけど」
な「OK!」
走っていかなくていいのに。転ぶなと思ってたら本当に転んだ。
飲み物を汚さないように転んだらしく、顔面がすごい汚くなって帰ってきた。
お「汚れても一応飲めるのに…大丈夫ですか?帰らないと何も…絆創膏ならありますけど」
ポケットの中に1個だけ、たまたま入ってた。
顔と足。どこに貼ればいいんだ?
な「ありがとう!でも帰ってからでも…あれ?この絆創膏」
じっと見てくる。この絆創膏いつのだっけ?
な「あー!あの時の絆創膏!おれ、小さい時、可愛い子にあげた!」
・・・
全然思い出せない
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