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ミツハナ脱退編
家出の理由
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「シュウゴくん。よくわかったね」
「ん? 何が?」
「私が何かいつもと違うところ」
「うーん、言葉は元気だけど、雰囲気がどことなく元気なかったから」
「さすが、私の彼氏」
帆乃花ちゃんに初めて彼氏と言われた。めっちゃ嬉しい。
あらためて帆乃花ちゃんの手をギュッと握った。
「ふふっ。家出する理由が理由だけに、暗くなってたけど、気持ちの半分はドキドキしてるよ」
「家出って少し憧れるところあるよね」
「路頭に迷うのは困るけど、幸い行く場所もあるし、一人で過ごすのも初めてだし」
「そうだよね」
家出した理由、明日の学校はどうするか、ご両親には連絡したかなどいろいろ聞きたかったが、電車に乗ってしまったので、深くは聞かないことにした。
最寄の駅を降りココアマンションに向かう道中だ。
「さっき、ドキドキしたって言ったけど、家出したことが初めてでドキドキなんだけど、シュウゴくんと二人で手を繋いで歩いているのもドキドキの原因だよ」
「えー、俺だけじゃなかったんだ」
顔を空に逸らしつぶやいた。
「ふふ。シュウゴくん、可愛いね」
「そ、そう? 帆乃花ちゃんにはボロ負けだけど」
顔が赤くなるのをごまかすため、そのまま話を続ける。
「……俺でよければ話を聞くよ」
「聞いてもらっても解決はしないよ……」
「……。そうだね」
「でも、スッキリはするかも。だから話を聞いてくれる?」
「うん」
もう一回、ギュッと帆乃花ちゃんの手を握り直した。
マンションにつき、スーツケースをリビングの隅に置いた。
「シュウゴくん、ありがとう」
そう言い帆乃花ちゃんはスーツケースを開けた。
ちらっと見ると、勉強道具が見えた。さすが帆乃花ちゃんだ。
他にも、数日分あると思われる着替えや洗面用具が入った透明ポーチなどが見えた。
「あった、あった。これしかないけど」
そう言い、帆乃花ちゃんはチョコレートを取り出しテーブルに置いた。
「冷蔵庫に飲み物入ってると思うから取ってくるね」
烏龍茶をグラスに入れキッチンから戻ってくると、帆乃花ちゃんはリビングをうろうろしていた。何度も来ている部屋なのにやっぱり心が落ち着かないのだろう。
「とりあえず、座ってお茶飲もうか」
「うん」
こう言う時は、正面に座らず隣に座った方が相手が話しやすい、と聞いたことがある。
俺は、隣に座ってと手で促した。
家出の理由やらこれからどうするかなどを問い詰めるのはダメなので、取り止めもない話から始めよう。
いただきますと言って、チョコレートの封を切った。
「お腹すいたね。ご飯食べたいね」
「はは。シュウゴくん、今、チョコの袋開けたばっかりじゃん。でも、そうだね」
「夜ご飯どうするつもりだった?」
「全然考えてなかった。どうしようかな」
「宅配でも頼む? それとも俺が何か買ってこようか?」
「せっかくだから家出楽しみたいから、宅配にしようかな。お昼はご馳走になったから、私が払うね。ちなみにお金のことなら大丈夫だよ。貯金、さっきおろしてきたから」
何日、ここにいるつもりで貯金をおろしてきたのかわからないが、帆乃花ちゃんもお金が無くなれば、家に帰らざるを得ないだろう。
「じゃあ、お言葉に甘えて」
帆乃花ちゃんは、スマホで宅配を注文すると着替えてくると言い、風呂場に向かった。
ちゃんと部屋着も用意してきたようだ。
届いた料理は二人では食べきれない量だった。オードブルからメイン、デザートまでついている。
それらを食べている間も、今日観た映画などのことなど家出とは関係のない話をした。
「……どうして家出したか、気になるよね」
デザートのプリンを食べながら帆乃花ちゃんがつぶやいた。
俺は口には出さずに軽くうなずいた。
「……うちっていわゆるスパルタ教育家庭な上に過保護な家庭でね。お兄ちゃんが地元の国立大学の法学部に行ったから、私も当然同じ道を行くだろうって勝手に決めて……。三者面談の時も、勝手にあけみっちに私の進路について決めつけて。前に、シュウゴくんと京都の大学に行きたいって言ったでしょ。だから、昨日、京都の大学に行きたいって両親に言ったの。そしたら、大激怒されて。あとお兄ちゃんも……。それで家出してきたの」
「そうなんだ。自分のことは自分で決めたいよね」
「そうなの……。でも、家出してきたのはいいんだけど、後のことは何も考えずに来たからどうしたらいいか……」
「うーん、そうだよね……」
ご両親はここにいることも知らないだろうし、俺としては、京都で帆乃花ちゃんと過ごすことはマストだから進路のことも解決しないといけないし。
この二つを解決するには、やっぱりあの人に頼るしかないか。
「あけみっちに相談してみる? きっと帆乃花ちゃんの味方をしてくれると思うよ」
「……私もそう思ってた。捜索願い出されても困るし、それに親には迷惑かけたくないし……」
「じゃあ、俺があけみっちに電話してみるよ」
「ごめんね。お願いします」
俺は、帆乃花ちゃんが家出したこと、その理由、ココアマンションにいることをあけみっちに伝えた。
あけみっちに、スマホの音声をスピーカーにするよう言われそのようにする。
「佐原さん、聞こえる? 体調はどう?」
「体調は普通です。シュウゴくんいるし、不安はないです」
「そう、良かった。一人で大丈夫なら、今日はその部屋で泊まっていいわよ。でも明日は学校に来なさい。そこで詳しく話聞くわ。制服はある?」
「一応持ってきました」
「さすがね。ご両親には、私のマンションに泊めるって言っておくわ。間違いじゃないでしょ。ふふっ、先生がうそついちゃダメだもんね」
「ははっ。ありがとう、あけみっち」
「さて、梅谷くん。梅谷くんは家に帰るように」
「でも……」
「身につけたスキルの発揮はまた今度にしなさい」
帆乃花ちゃんの顔を思わず見たが、あけみっちの言葉に気づいていないようだ。
「いや、そのことで帰るのを躊躇してるわけじゃ……」
「佐原さんは大丈夫。一人で考える時間も必要。もう高校二年生なんだから」
「私なら大丈夫だよ。ここにいたらシュウゴくんの捜索願いが出ちゃうよ。さすがにあけみっちのマンションに泊まるなんて言えないでしょ」
「……わかった。じゃあ明日学校で」
「佐原さんは、朝八時に音楽室に来ること。今からご両親に連絡しておくから安心しなさい」
「はーい。お願いします」
「じゃあ、明日」
そう言い、電話は切れた。
「ということで、シュウゴくん。安心して帰ってね」
「進路のこと、解決するといいね」
「そうだね。シュウゴくんと京都で一緒に過ごしたいし」
嬉しいこと言ってくれるね。進路のこと本気で頼むよ、あけみっち。
「で、身につけたスキルって?」
やっぱり聞いてたの?
「え? いやー言うなら武装色?」
「ぶそうしょく?」
「……なんでもない。気にしないで」
「まあいいや。シュウゴくん、家帰るの遅くなるよ」
そう言い帆乃花ちゃんが立った。俺も立たざるを得ない。
玄関先まで帆乃花ちゃんが見送ってくれた。
「ありがとね、シュウゴくん」
「帆乃花ちゃん、一人で大丈夫?」
「んー、大丈夫じゃない。でもシュウゴくんがキスしてくれたら大丈夫になる」
そう言い帆乃花ちゃんが目をつぶった。
わー、めっちゃ可愛い。
あけみっちに教わったキステクニックをここで披露しようと思ったが、絶対にキスだけですまなくなるので、オーソドックスなキスにしておいた。
「ふふっ。ありがとう、シュウゴくん。もう一人で大丈夫だよ。じゃあ明日、学校でね。おやすみ」
半ば強引に外に出されて、ドアが閉められた。
意外と帆乃花ちゃんはこの状況を楽しんでいるのでは……。
「ん? 何が?」
「私が何かいつもと違うところ」
「うーん、言葉は元気だけど、雰囲気がどことなく元気なかったから」
「さすが、私の彼氏」
帆乃花ちゃんに初めて彼氏と言われた。めっちゃ嬉しい。
あらためて帆乃花ちゃんの手をギュッと握った。
「ふふっ。家出する理由が理由だけに、暗くなってたけど、気持ちの半分はドキドキしてるよ」
「家出って少し憧れるところあるよね」
「路頭に迷うのは困るけど、幸い行く場所もあるし、一人で過ごすのも初めてだし」
「そうだよね」
家出した理由、明日の学校はどうするか、ご両親には連絡したかなどいろいろ聞きたかったが、電車に乗ってしまったので、深くは聞かないことにした。
最寄の駅を降りココアマンションに向かう道中だ。
「さっき、ドキドキしたって言ったけど、家出したことが初めてでドキドキなんだけど、シュウゴくんと二人で手を繋いで歩いているのもドキドキの原因だよ」
「えー、俺だけじゃなかったんだ」
顔を空に逸らしつぶやいた。
「ふふ。シュウゴくん、可愛いね」
「そ、そう? 帆乃花ちゃんにはボロ負けだけど」
顔が赤くなるのをごまかすため、そのまま話を続ける。
「……俺でよければ話を聞くよ」
「聞いてもらっても解決はしないよ……」
「……。そうだね」
「でも、スッキリはするかも。だから話を聞いてくれる?」
「うん」
もう一回、ギュッと帆乃花ちゃんの手を握り直した。
マンションにつき、スーツケースをリビングの隅に置いた。
「シュウゴくん、ありがとう」
そう言い帆乃花ちゃんはスーツケースを開けた。
ちらっと見ると、勉強道具が見えた。さすが帆乃花ちゃんだ。
他にも、数日分あると思われる着替えや洗面用具が入った透明ポーチなどが見えた。
「あった、あった。これしかないけど」
そう言い、帆乃花ちゃんはチョコレートを取り出しテーブルに置いた。
「冷蔵庫に飲み物入ってると思うから取ってくるね」
烏龍茶をグラスに入れキッチンから戻ってくると、帆乃花ちゃんはリビングをうろうろしていた。何度も来ている部屋なのにやっぱり心が落ち着かないのだろう。
「とりあえず、座ってお茶飲もうか」
「うん」
こう言う時は、正面に座らず隣に座った方が相手が話しやすい、と聞いたことがある。
俺は、隣に座ってと手で促した。
家出の理由やらこれからどうするかなどを問い詰めるのはダメなので、取り止めもない話から始めよう。
いただきますと言って、チョコレートの封を切った。
「お腹すいたね。ご飯食べたいね」
「はは。シュウゴくん、今、チョコの袋開けたばっかりじゃん。でも、そうだね」
「夜ご飯どうするつもりだった?」
「全然考えてなかった。どうしようかな」
「宅配でも頼む? それとも俺が何か買ってこようか?」
「せっかくだから家出楽しみたいから、宅配にしようかな。お昼はご馳走になったから、私が払うね。ちなみにお金のことなら大丈夫だよ。貯金、さっきおろしてきたから」
何日、ここにいるつもりで貯金をおろしてきたのかわからないが、帆乃花ちゃんもお金が無くなれば、家に帰らざるを得ないだろう。
「じゃあ、お言葉に甘えて」
帆乃花ちゃんは、スマホで宅配を注文すると着替えてくると言い、風呂場に向かった。
ちゃんと部屋着も用意してきたようだ。
届いた料理は二人では食べきれない量だった。オードブルからメイン、デザートまでついている。
それらを食べている間も、今日観た映画などのことなど家出とは関係のない話をした。
「……どうして家出したか、気になるよね」
デザートのプリンを食べながら帆乃花ちゃんがつぶやいた。
俺は口には出さずに軽くうなずいた。
「……うちっていわゆるスパルタ教育家庭な上に過保護な家庭でね。お兄ちゃんが地元の国立大学の法学部に行ったから、私も当然同じ道を行くだろうって勝手に決めて……。三者面談の時も、勝手にあけみっちに私の進路について決めつけて。前に、シュウゴくんと京都の大学に行きたいって言ったでしょ。だから、昨日、京都の大学に行きたいって両親に言ったの。そしたら、大激怒されて。あとお兄ちゃんも……。それで家出してきたの」
「そうなんだ。自分のことは自分で決めたいよね」
「そうなの……。でも、家出してきたのはいいんだけど、後のことは何も考えずに来たからどうしたらいいか……」
「うーん、そうだよね……」
ご両親はここにいることも知らないだろうし、俺としては、京都で帆乃花ちゃんと過ごすことはマストだから進路のことも解決しないといけないし。
この二つを解決するには、やっぱりあの人に頼るしかないか。
「あけみっちに相談してみる? きっと帆乃花ちゃんの味方をしてくれると思うよ」
「……私もそう思ってた。捜索願い出されても困るし、それに親には迷惑かけたくないし……」
「じゃあ、俺があけみっちに電話してみるよ」
「ごめんね。お願いします」
俺は、帆乃花ちゃんが家出したこと、その理由、ココアマンションにいることをあけみっちに伝えた。
あけみっちに、スマホの音声をスピーカーにするよう言われそのようにする。
「佐原さん、聞こえる? 体調はどう?」
「体調は普通です。シュウゴくんいるし、不安はないです」
「そう、良かった。一人で大丈夫なら、今日はその部屋で泊まっていいわよ。でも明日は学校に来なさい。そこで詳しく話聞くわ。制服はある?」
「一応持ってきました」
「さすがね。ご両親には、私のマンションに泊めるって言っておくわ。間違いじゃないでしょ。ふふっ、先生がうそついちゃダメだもんね」
「ははっ。ありがとう、あけみっち」
「さて、梅谷くん。梅谷くんは家に帰るように」
「でも……」
「身につけたスキルの発揮はまた今度にしなさい」
帆乃花ちゃんの顔を思わず見たが、あけみっちの言葉に気づいていないようだ。
「いや、そのことで帰るのを躊躇してるわけじゃ……」
「佐原さんは大丈夫。一人で考える時間も必要。もう高校二年生なんだから」
「私なら大丈夫だよ。ここにいたらシュウゴくんの捜索願いが出ちゃうよ。さすがにあけみっちのマンションに泊まるなんて言えないでしょ」
「……わかった。じゃあ明日学校で」
「佐原さんは、朝八時に音楽室に来ること。今からご両親に連絡しておくから安心しなさい」
「はーい。お願いします」
「じゃあ、明日」
そう言い、電話は切れた。
「ということで、シュウゴくん。安心して帰ってね」
「進路のこと、解決するといいね」
「そうだね。シュウゴくんと京都で一緒に過ごしたいし」
嬉しいこと言ってくれるね。進路のこと本気で頼むよ、あけみっち。
「で、身につけたスキルって?」
やっぱり聞いてたの?
「え? いやー言うなら武装色?」
「ぶそうしょく?」
「……なんでもない。気にしないで」
「まあいいや。シュウゴくん、家帰るの遅くなるよ」
そう言い帆乃花ちゃんが立った。俺も立たざるを得ない。
玄関先まで帆乃花ちゃんが見送ってくれた。
「ありがとね、シュウゴくん」
「帆乃花ちゃん、一人で大丈夫?」
「んー、大丈夫じゃない。でもシュウゴくんがキスしてくれたら大丈夫になる」
そう言い帆乃花ちゃんが目をつぶった。
わー、めっちゃ可愛い。
あけみっちに教わったキステクニックをここで披露しようと思ったが、絶対にキスだけですまなくなるので、オーソドックスなキスにしておいた。
「ふふっ。ありがとう、シュウゴくん。もう一人で大丈夫だよ。じゃあ明日、学校でね。おやすみ」
半ば強引に外に出されて、ドアが閉められた。
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