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サゲスミ
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物心ついた時から、私には生きているのとは違うモノが見えた。
それは生きているものと見分けがつかないほどのこともあれば、夏に軒先に吊るすガラス風鈴みたいに半透明だったり、冬に吐き出す白息のように儚いものだったりした。
私以外の誰にも見えていないらしいそれを、幽霊といった存在ではないかと思うようになったのはお化けの絵本を読んでからだった。
絵本の中のお化けは人間に気づかれないから悪戯をするけれど、最後には自分を見つけてくれた怖がりな子供とお喋りをして、一緒に楽しく遊んでお空へ行った。
引っ込み思案で、遊ぶ相手が少なかった私は、一緒に楽しく遊ぶ幽霊にひそかに憧れていたが、幽霊は大抵が私より大人で、知らない大人に話しかけるのは怖かった。
だから、伯父とその子供たちと一緒に私の住む祖父母の家にやって来た、知っている幽霊を見た時に、私は初めて幽霊に話しかけてみた。
その幽霊は、何度か会ったことがある伯母の姿をしていた。
伯母に話しかけ始めた私は、伯父とその子供達に見たことがないくらい怖い顔で怒鳴られた。
祖父母は、引き取られてから幾度か見せていた面倒だという表情を隠さなくなった。
それから私は、伯母に話しかけるのをやめた。
それは生きているものと見分けがつかないほどのこともあれば、夏に軒先に吊るすガラス風鈴みたいに半透明だったり、冬に吐き出す白息のように儚いものだったりした。
私以外の誰にも見えていないらしいそれを、幽霊といった存在ではないかと思うようになったのはお化けの絵本を読んでからだった。
絵本の中のお化けは人間に気づかれないから悪戯をするけれど、最後には自分を見つけてくれた怖がりな子供とお喋りをして、一緒に楽しく遊んでお空へ行った。
引っ込み思案で、遊ぶ相手が少なかった私は、一緒に楽しく遊ぶ幽霊にひそかに憧れていたが、幽霊は大抵が私より大人で、知らない大人に話しかけるのは怖かった。
だから、伯父とその子供たちと一緒に私の住む祖父母の家にやって来た、知っている幽霊を見た時に、私は初めて幽霊に話しかけてみた。
その幽霊は、何度か会ったことがある伯母の姿をしていた。
伯母に話しかけ始めた私は、伯父とその子供達に見たことがないくらい怖い顔で怒鳴られた。
祖父母は、引き取られてから幾度か見せていた面倒だという表情を隠さなくなった。
それから私は、伯母に話しかけるのをやめた。
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