真の愛を覚えているか

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 偉大な魔術使いであった父親のもとに生まれ、ほとんど無限ともされる膨大な魔力量を持つユノ。しかし、順風満帆だったその人生は魔物狂奔(スタンピード)によって、8歳のときに壊された。魔物により弟を亡くし、母親は魔に侵されて二週間も経たず亡くなった。しかも父親は母親が床に臥せった翌日には家を出て行方をくらましてしまった。
 しかしその間も、ずっと隣にグランがいた。グランは、魔物を怖がるユノを守れるように騎士団に入隊し、ユノが母親の残した手紙を読んで泣いてしまう夜もそばにいてくれた。
 そして二人が成人したその日。母からの手紙に書いてあった「父へ、この指輪を返してください」という最後の願いを叶えるべく、ユノは生まれ育った町を出て父親に会いに行くことに。その話を打ち明けると、グランが「お前の命を預かる」と、旅についてきてくれるという。
 ユノとグランが旅の最後に見る景色は──。
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