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地獄の毎日
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電話が鳴った。俺は震えた。
非通知があいつだと物語っていた。
どうしても受信ボタンを押せない。
かなり長い間鳴っていた。音を消して俺は布団を被った。
そのまましばらく俺は震える体を自分で抱きしめて落ち着こうと努力した。
スマホが振動したから、つい気になって見てしまう。
やっぱりあいつだ。
LINEのユーザーネームは「あ」だった。
震える指で画面を長押ししてみた。
「うわっ!」
スマホを落として俺は後ずさった。
あの日の動画を一部分編集したものだった。
思わず何をされるのかと既読を付けて見た。
動画を確認した。
あの日の恐怖が浮かんで来た。
前がよく見えなくなって来た。
涙が邪魔で画面が見れ無くなっていることに気付いた。
また何か届いた。
メッセージだ。
「会いたい。会えるよね?会わないといけないよね?いつも君だけを見てるよ」
一体俺は何をして、こいつにこんなことされなきゃいけないんだ!
一体いつこいつと接点を持ってたんだ!?
こいつとどこで俺は会ったことがあったんだ!?
そんな時、母親がまた心配して部屋のドアをノックした。
ビクッとして俺はイラついた。
黙ったまま、ドアを見ていたら少しドアの隙間を開けた母親が、
「陸、ご飯は?」
声をかけた母親は、俺の泣き顔を見て、
「どうしたの!?陸いい加減お母さんに何があったのか教えて!学校で虐めとかあった!?」
的外れ過ぎるが、あながち外れては無いかもしれない。
学校では無いし虐めでも無いが、見知らぬ男に性的虐待は受けた。
いや、虐めでもあるのか?
ストーカー行為や脅迫まで受けている。
さすがに親に話せるわけがない。
俺は再びふとんを勢いよく被り、一言も発しなかった。
母親は、
「陸……」
「……ご飯準備してるから、降りて来れないなら持ってくるね……」
「話したくなったら…いつでもお母さんに声かけて……」
心配させてるのは分かってる!
だが、今の俺には母親に胸の内を明かせる状態では無い!
母親を苦しめたくはない。
だが今は自分の中で、この恐怖を抱え込むことだけで手一杯だった。
とてつもない闇に巻き込まれている自分の未来が、明るいものでは無くなったことを悟るしか無かった……。
非通知があいつだと物語っていた。
どうしても受信ボタンを押せない。
かなり長い間鳴っていた。音を消して俺は布団を被った。
そのまましばらく俺は震える体を自分で抱きしめて落ち着こうと努力した。
スマホが振動したから、つい気になって見てしまう。
やっぱりあいつだ。
LINEのユーザーネームは「あ」だった。
震える指で画面を長押ししてみた。
「うわっ!」
スマホを落として俺は後ずさった。
あの日の動画を一部分編集したものだった。
思わず何をされるのかと既読を付けて見た。
動画を確認した。
あの日の恐怖が浮かんで来た。
前がよく見えなくなって来た。
涙が邪魔で画面が見れ無くなっていることに気付いた。
また何か届いた。
メッセージだ。
「会いたい。会えるよね?会わないといけないよね?いつも君だけを見てるよ」
一体俺は何をして、こいつにこんなことされなきゃいけないんだ!
一体いつこいつと接点を持ってたんだ!?
こいつとどこで俺は会ったことがあったんだ!?
そんな時、母親がまた心配して部屋のドアをノックした。
ビクッとして俺はイラついた。
黙ったまま、ドアを見ていたら少しドアの隙間を開けた母親が、
「陸、ご飯は?」
声をかけた母親は、俺の泣き顔を見て、
「どうしたの!?陸いい加減お母さんに何があったのか教えて!学校で虐めとかあった!?」
的外れ過ぎるが、あながち外れては無いかもしれない。
学校では無いし虐めでも無いが、見知らぬ男に性的虐待は受けた。
いや、虐めでもあるのか?
ストーカー行為や脅迫まで受けている。
さすがに親に話せるわけがない。
俺は再びふとんを勢いよく被り、一言も発しなかった。
母親は、
「陸……」
「……ご飯準備してるから、降りて来れないなら持ってくるね……」
「話したくなったら…いつでもお母さんに声かけて……」
心配させてるのは分かってる!
だが、今の俺には母親に胸の内を明かせる状態では無い!
母親を苦しめたくはない。
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