謝罪

みるくてぃー

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第3話

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今日やっと優が18になった。
高校は定時制に通いながら、アルバイトと家事をこなしていた。

弟達も3年生と2年生。
彼らも彼らなりに自分達のことは自分で出来る様になって、優にも心のゆとりができた。

3年の弟は裕也、2年の弟は裕樹。
施設でしばらく生活していたが、またあの女に引き取られて、現在また一緒に暮らしている。
母親は、かなり症状が悪化して、今では夜職以外の時間は動画配信にこびりついて、配信者に投げ銭したりして、相変わらずクズ女だった。

母親の粘着気質が店の客の間でも広がって、深い関係を相手が持ちたがらないらしい。
故にあれほど男を射止めてきたこの女も、その場限りの関係以外の男は捕まえられなくなった。

惨めな母親だが、目の前の子供よりスマホの向こうの男に色目を使うことの方が結局大切のようだ。
クズ中のクズ。

優はこの家を出れるために、コツコツバイト代を貯めていた。
しかし、弟達がいる。
こんな母親の元に置いていけるものか!
何とかして救わなければ。

しかし、優はバイトや家事育児で過ごす日々が多かった為、成績も良くなかったし定時制の高校だから、給料の良い仕事に就ける自信が無かった。

優はどちらかというと、華奢な体付きで、力仕事がどこまで務まるか、進路を決めかねていた。

裕也と裕樹は連れて出たい。
しかし今すぐにでも、ここから旅立ちたい。
卒業と同時にこの母親を捨ててやりたい。
今まで優達が味わった気持ちと同じ苦しみを味あわせてやりたい。

女を捨てきれず、母親になりきれず、男に執着し、結婚も出来ないくせに子供だけは産む。
産み落としたら満足して、次の男の肉体を求める。

ただの獣が母親だと思うと、虫唾が走る。
優は母親に汚い言葉を吐いたことは1度もない。

しかし、心の中では何度もこの女を殺してきた。
それだけの憎悪を抱かせることを、この女には十分にされた。


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