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6章 王国のレベルアップ
教育改革⑥
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〈それでも、未来を変えたい。〉
常に思ってきた。俺らが生きている間は良いが、次の世代にもなると話にならなくなっていっては、元も子もない。
だからこそ、王国の教育を進めることで魔物からの被害を減らすことができるのだ。
「陛下、来る時が来ましたよ」
重々しい雰囲気の中でアルファは話す。
「先の伝承にもある大戦だろう?この際に聞きたいのだが、王国はどれぐらいの被害を被るのだ?」
「…それは教えられません。というより、それが変わる可能性もあるのでわからないのですよ」
「そうか。確か、知識を与える時点で悪いのだったな」
「ええ、タイムパラドックスという現象が起こるんです。もちろん、今回の場合は起きないと思われますが、万が一のことを考えなくてはなりません。あまりに世界線が変わると、反動で状況がさらに悪化することも考えられます。ですから、伝えられるのはごく一部の情報のみです」
「ふむ、では、助言は無くなるということだな」
「そういうことですね。俺にできることはし尽くしましたから。俺は、史実通りに動きます」
そう言い、アルファはその場を去る。非常に危険な国がこの後、建国される。しかし、これは史実通りではない。何故なら、その国の国力をあげたのはこの俺だ。この国との関係の持ち方でまた未来は変わるだろう。
それから2週間後、国王は王国中の教育に関わる施設に勤務する教師にそれぞれの担当科目に分かれ、講義を受けるという第一回王国式教育会議が行われた。もちろん、講義行うのは、王宮についているような人ばかりである。そんな中、魔術という、教師が一番集中する科目の講義にアルファが招待された。
------------魔術講義にて
「これより、第一回王国式教育会議の王国式魔術教育会議を開始致します。それでは、講義をしていただく方をご紹介いたします。アルファ=インスペクター先生です。皆様、拍手でお迎えください」
こんなに盛大なことされてもやることは変わらないし、あんまり嬉しくはないが、少しでも教育の質を更に上げられるように国王の推薦の下に来たんだ。しっかりとしていかなくてはならない。
「ご紹介にお預かりしました、アルファ=インスペクターと申します」
「アルファ=インスペクター先生は、現在使われている、魔術の教科書3冊の教師版と生徒版の問題作成と解答作成と解説作成をされ、魔術組合の検定試験の問題や審査の基準を定められました。また、旧王国学院主席、旧冒険者ランクSSS、現王国学院1席生徒兼教師扱い、王国軍総監督長官を陛下より賜われている方で、今なお、活躍されています。では講義をよろしくお願いします」
重々しい経歴を言われたところで、講義開始するアルファであった。
「では、まずは魔術の教科書の教師版の解説が少しわかりにくいと感じた生徒の割合を発表する」
ざわめきが出る。講義中の私語は禁止になっていないからか、多少大きな声を出す者もいる。
「わかりにくいと感じた生徒は、全体の67パーセントだ。この数値が高いか低いかは各々の裁量に任せます。自分が作った解説が分かりにくかったのかもしれません。その点については申し訳ないと思っています。ですが、これから更に難しい問題が増えてきます。この解説を更にわかりやすくすると、教育が萎縮する可能性もあります。そこで、先生方に解説をして頂きたいと思っています。自分は教壇に立ったことのない人間ですし、自分が学んだのは教育に必要なものではなく、魔物との戦闘や連携などに特化しています。ですから、先生方の方が解説はより的確でしょう。授業での解説は先生方にアレンジしてして頂きます。また、この場を借りて公表いたします。2週間後に全範囲のテストして頂きます。そして、このテストは先生方にも受けて頂きます。それによって、より高度な教育を提供できると思います。テストに関しては、先生方の資料に問題を入れておりますので、お手数ですが、コピーして頂きます。以上でこの話は終わります。次に…」
我ながら、濃密な講義だったと思う。しかも全部を聞いていなかった先生の学園は点数が低くなるだろうし、今回のテストはこれからの戦争にも関係があるから意外と重要だということを知っているものはこの中にはいないだろう。
-----------------------------------------------------------
さて、6章が終了です。次は7章ですね。最近、もう一つの作品の方に集中していたせいか、こちらの執筆が遅れています。次回も遅れるかもしれません。なるべく早く執筆していきたいと思っています。教育の大切さがわかったところで、戦争によって失うものは何なのかそれが7章ではテーマになると思います。お気に入り登録して頂いている読者の皆様、そのおかげで、今までもこれからも執筆し続け流ことができております。これからもよろしくお願いします!
常に思ってきた。俺らが生きている間は良いが、次の世代にもなると話にならなくなっていっては、元も子もない。
だからこそ、王国の教育を進めることで魔物からの被害を減らすことができるのだ。
「陛下、来る時が来ましたよ」
重々しい雰囲気の中でアルファは話す。
「先の伝承にもある大戦だろう?この際に聞きたいのだが、王国はどれぐらいの被害を被るのだ?」
「…それは教えられません。というより、それが変わる可能性もあるのでわからないのですよ」
「そうか。確か、知識を与える時点で悪いのだったな」
「ええ、タイムパラドックスという現象が起こるんです。もちろん、今回の場合は起きないと思われますが、万が一のことを考えなくてはなりません。あまりに世界線が変わると、反動で状況がさらに悪化することも考えられます。ですから、伝えられるのはごく一部の情報のみです」
「ふむ、では、助言は無くなるということだな」
「そういうことですね。俺にできることはし尽くしましたから。俺は、史実通りに動きます」
そう言い、アルファはその場を去る。非常に危険な国がこの後、建国される。しかし、これは史実通りではない。何故なら、その国の国力をあげたのはこの俺だ。この国との関係の持ち方でまた未来は変わるだろう。
それから2週間後、国王は王国中の教育に関わる施設に勤務する教師にそれぞれの担当科目に分かれ、講義を受けるという第一回王国式教育会議が行われた。もちろん、講義行うのは、王宮についているような人ばかりである。そんな中、魔術という、教師が一番集中する科目の講義にアルファが招待された。
------------魔術講義にて
「これより、第一回王国式教育会議の王国式魔術教育会議を開始致します。それでは、講義をしていただく方をご紹介いたします。アルファ=インスペクター先生です。皆様、拍手でお迎えください」
こんなに盛大なことされてもやることは変わらないし、あんまり嬉しくはないが、少しでも教育の質を更に上げられるように国王の推薦の下に来たんだ。しっかりとしていかなくてはならない。
「ご紹介にお預かりしました、アルファ=インスペクターと申します」
「アルファ=インスペクター先生は、現在使われている、魔術の教科書3冊の教師版と生徒版の問題作成と解答作成と解説作成をされ、魔術組合の検定試験の問題や審査の基準を定められました。また、旧王国学院主席、旧冒険者ランクSSS、現王国学院1席生徒兼教師扱い、王国軍総監督長官を陛下より賜われている方で、今なお、活躍されています。では講義をよろしくお願いします」
重々しい経歴を言われたところで、講義開始するアルファであった。
「では、まずは魔術の教科書の教師版の解説が少しわかりにくいと感じた生徒の割合を発表する」
ざわめきが出る。講義中の私語は禁止になっていないからか、多少大きな声を出す者もいる。
「わかりにくいと感じた生徒は、全体の67パーセントだ。この数値が高いか低いかは各々の裁量に任せます。自分が作った解説が分かりにくかったのかもしれません。その点については申し訳ないと思っています。ですが、これから更に難しい問題が増えてきます。この解説を更にわかりやすくすると、教育が萎縮する可能性もあります。そこで、先生方に解説をして頂きたいと思っています。自分は教壇に立ったことのない人間ですし、自分が学んだのは教育に必要なものではなく、魔物との戦闘や連携などに特化しています。ですから、先生方の方が解説はより的確でしょう。授業での解説は先生方にアレンジしてして頂きます。また、この場を借りて公表いたします。2週間後に全範囲のテストして頂きます。そして、このテストは先生方にも受けて頂きます。それによって、より高度な教育を提供できると思います。テストに関しては、先生方の資料に問題を入れておりますので、お手数ですが、コピーして頂きます。以上でこの話は終わります。次に…」
我ながら、濃密な講義だったと思う。しかも全部を聞いていなかった先生の学園は点数が低くなるだろうし、今回のテストはこれからの戦争にも関係があるから意外と重要だということを知っているものはこの中にはいないだろう。
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さて、6章が終了です。次は7章ですね。最近、もう一つの作品の方に集中していたせいか、こちらの執筆が遅れています。次回も遅れるかもしれません。なるべく早く執筆していきたいと思っています。教育の大切さがわかったところで、戦争によって失うものは何なのかそれが7章ではテーマになると思います。お気に入り登録して頂いている読者の皆様、そのおかげで、今までもこれからも執筆し続け流ことができております。これからもよろしくお願いします!
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