転生者は常識外れなのだが…

syu117

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3章新たな学園編

学園再び⑦

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 魔人の心臓を用いて魔力を作る?そんなふざけた話は知らない。それからさらに2ヶ月後、また実験に希望が見えた。
その間、俺はみんなとも仲良くしたし、一緒に楽しく遊んだ。だけど、一度たりともこの事を忘れたことはない。

今回、成功した物こそが「ネイチャー」に相応しい。それは俺がこっそり学園から抜け出し、取りに行った素材である。
大地の石。大地の魔力が満ちたところにできる石。他にも水の石やらなんやらあるが。大地の石はだ。つまり、これを量産すればいいのだ。だが、増やす方法ならばもう既に解明済みである。それは魔法陣学の教師が教えてくれた大地の契約だ。大地の契約をすると大地の力を持った者を仲間にできる。早速、契約をする。これは魔力量に強さは比例する為、俺はあの日から3ヶ月間の成長ぶりをこの世界に見せつける。

「大地の契約!!」
魔力を地面に対して放つその衝撃波で恐らく学園中に伝わるレベルだろう。。結界装置を使えばそんなことは容易い。こんな事もあろうかと用意していた電池を装着し、起動させたまま俺は地面に向かって全魔力を何回かに分けて放出する。
魔力切れで倒れそうだ。電池から余った量を貰っても全く足りない。意識が朦朧とする中、俺の目の前に大地の精霊が現れた。
だが、魔力量では恐らくあのアテナでも勝てないだろう。

『汝、我と契約をするか』

『あ、ああ』

『承諾した』
俺の左手の紋様の少し下に大地のマークが刻まれる。そして大地の石は光り、大地の力を使えるようになった。
これで俺だけとは言え、。だが、今までの疲労感は残り、その場で倒れた。


目がさめると俺の部屋にいた。誰かが戻してくれたのだろう。これで俺の魔力は実質、無限になった。もちろん回復量より消費量が多ければ枯渇するが、それについては大地の精霊に頼んだ為、問題ないだろう。
1週間後は卒業式。形式上のものであり、住む場所も俺は変わらないし、授業も変わるとは思えない。
だが、そんな雰囲気でも俺は清々しく、晴れ晴れした顔をする。明日は今日と同じかもしれないし、何も変わらないかもしれない。
むしろ悪くなるかもしれない。だが、その結果は最善尽くしたのだからそれは悔やむべきことではないのである。
そんな彼をよそに、すぐ近い所での予兆は見え始めている。だが、そんなことは知るよしもない。


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今回は短かったです。すみません。次回からはいよいよ2年生ですね。3ヶ月で卒業は早くはないです!
次回からの章は「4章もう一人の転生者編」です!視点がアルファ君から別の人になりますけれどすぐ戻りますから大丈夫です!
あと、ヒロインは4章では出すです!これからもよろしくお願いします!
最後に読んで頂き有難うございます!
*追記
ヒロインのフラグのみを4章で出す事にしました。因みに6章で本格的にということになりましたので。
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