転生者は常識外れなのだが…

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3章新たな学園編

学園再び②

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 学園に来て1日が経ち、いよいよこの学園での初めて授業が行われる頃合いである。

「授業ってどうするんですか?」
俺は、レンヤさんに問う。授業は以前ならば免除され、自由に部屋で過ごしていたのだが、ココではどうなるのだろう?

「ああ、今日から毎日、普通の日だと、6時半から7時半まで朝食。7時40分から9時40分までは武術の訓練、9時50分まで休憩して10時から12時までが魔術の訓練をして12時半から2時まで昼食、2時半まで休憩して2時半から4時半まで座学の時間、5時まで休憩して5時から7時半まで魔法や武術の自習、7時半から8時半まで夕食、9時から9時半まで職員会議。会議の間は君は参加しなくて大丈夫だよ。9時半から10時まで僕達で会議。そのあとは就寝だね。起床はいつでも良いよ。まぁ~授業に遅れなかったらね」

「ありがとうございます」
今の時刻は彼方此方にある時計だと5時半なので朝食はまだだ。それまでは外に行って魔術の訓練でもしよう。といい、外に出て来た。
最近、あまりやっていないからな。


俺のいるココはかなり広い、部屋は多いし、勉強道具も揃ってる。中でも使えるのは庭である。庭は広く、滅多に人もいない。
こういうところこそ最適である。俺は、左手の紋様に魔力を通す。紋様は綺麗に光り、辺りに高出力の光が降り注ぐ。
気がつくとそこに女性がいる。それは前にも見たものだったが。

「久しぶりです。マスター。ところでなんで呼んだんですか?」

「最近っていうかまだ呼んだ事なかったからな。練習がてらだな」

「練習ですか…」

「ああ、でもそれだけだと勿体無いからナナのこと言っておこうと思ってな」

「ナナのこと?」

「ああ」
それからは説明口調である。

「ナナは俺の能力の一つだ。ナナはナビゲーションスキルの一種だ。ナナはこの世の情報ならば全てを知っていると言っても過言ではない。だからナナにできない事は俺でも出来ない。あとはナナは俺の能力とかの制限とかも手伝ってくれている。」

「ナビゲーションスキルってレアスキルじゃ無いですか!まず人間なら宮廷付きとか言うのになれるかもしれないほどの素質ですよ。神でもあまり多くはないのに…しかもそのスキルは情報屋に向いているんですよ。なのにマスターは戦闘も出来る。これ以上無い最強イレギュラーじゃ無いですか」

「ん?そんなに珍しいものなのか」

「ええ」

「よしじゃあ戻らす練習だな」
アテナを戻す…成功した。光の粒子になった後、その空間から見えなくなっているようだ。

「よし今日の授業に備えよう」
そう独り言をつぶやき、食堂へ朝ごはんを取りに行く。


「ふ~美味しかった」
30分くらいだろうか?それぐらいで食べ終わった。ご飯の時間が長いのは到着するのに時間がかかる生徒がいるからだと思われる。(食堂から遠い生徒はご飯の時間が短いとご飯を食べられない…その為、時間を長くする…どっかで聞いたことのある処置だな…)
残り時間は休憩時間として使った。

7時40分くらいになるとジャックさんが教える武術の時間が始まった。(時計を見ていないため正確では無い)

「アルファ君、今日は剣術を教えることにするよ」

「剣術?剣術は何流とかあるんですか?」
教室に声が響く。それもそうだ、教師1人と生徒1人でこんなに広い部屋で授業をしているのだから。側から見ればかなり異様な光景にも見えるほどでもある。

「平民だったアルザスが大成したアルザス流剣術、貴族の身でありながら平民と共に剣を学び、共に剣術を作ったガザル アルフレッドを筆頭に作られたガザル流剣術…今は王国剣術とも言われるもの、そしてこの国の多くの学園や軍事施設で教えられており、必修教科となっている汎用剣術がある。汎用剣術は誰が作ったものかは不明だ」

「成る程。じゃあ今からは何をするんですか?」

「一年生の間は汎用剣術をする決まりになっている。問題なのは…編入生だから習得に周りより時間を要する可能性がある」

「それによって周りより不利になる可能性があると?」

「そうだね。そうなるかもしれない」

「じゃあどうすれ…」

「答えは簡単、早く習得すれば良い、だからこれから結構きつい事をするぞ」

「…っ」
言葉を話す時間さえくれず、今日から授業は始まった。

「まず、汎用剣術基本技6型は一年以内だ」

「汎用剣術基本技6型とはなんですか?」

「汎用剣術基本技6型は汎用剣術事始辞書にはこう書いている。
『戦技一番の型  居合斬り
   戦技二番の型   峰打ち
   戦技三番の型   刺突
   防技一番の型   剣重防御の型
   防技二番の型   反射カウンター
   防技三番の型   消滅エクスティンクション
以上を基本技6型とする。』
  と記されている」

「この6個を習得するのに一年かかるんですか?」

「いいや、優秀な奴なら汎用剣術では無い、剣術にかかる」

「成る程。この剣術(6個の基本技)が終わるとさっき言っていたアルザス流剣術…とかを始めるんですね」

「その通りだ。さて、これから始めるぞ!」


それから2時間ぐらい経ったのだろうか?授業終わりのチャイムが流れた。その間、俺はずっと寝ていた。
あれから汎用剣術をやったのだが全てできた。その後、休みなしで他の一般的な剣術もしたが、全てできた。それによりやることが無くなったのは良いのだが、体を酷使したせいか、眠気の襲われ、いつのまにか寝てしまっていたのである。この時ばかりはジャックさんも気を利かせたのか、授業が終わるまで寝かせてくれていたようだった。
次の時間は魔術の時間なので急いで教室魔術の訓練部屋に向かう。
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