13 / 53
第1章
第13話
しおりを挟む
まさか3ヶ月も経ってしまったとは思ってもいなかったが、そろそろ移動を始めることにする。
このクレーターを見ればわかるとおりもうここに住むことは出来ないだろう。ある程度の戦闘なら出来るようになったからこの森の中を移動しても大丈夫だと思う。
感覚はつかめた。身体強化魔法のおかげで少ない筋力でもなんとかなる。先ほどの件があったが、いくら戦闘が出来るようになったと言っても数を掛けられれば厳しい。
敵の強さにもよるが、まあ1対2とかだろう。
できるだけその状況を作らないよう、探知魔法を掛けながら森を行こう。
相変わらず靴がないために歩くとチクチクして痛い。
だが、もうしばらく靴なしでの生活をしているために足の裏が硬くなってきたのか、以前に比べれば感じる痛みは弱くなったと思う。
時々動物の糞を踏んでしまうのはいやだ。あの生暖かいヌチャッとした感覚を足に抱くたびに叫びたくなるのを必死にこらえているのだ。
この森にはいい戦闘相手があふれている。
出来ることなら戦闘の訓練をしながら町に向かいたい。大きな町ではなくても、小さな村でかまわない。とりあえず人がいるところにいってある程度の必需品を揃えたい。
攻撃魔法は出来なくても、ある程度の生活魔法なら出来る。ただ、魔法で出来ることにも限りがあるというのはしばらくの森の生活でわかっている。
特に調味料。必需品ではないけれどそろそろしっかりとした味付きの食事をとりたい。
昼間なのにもかかわらず、薄暗いこの森の中を歩き続けて1時間ほどが経過した。
私の足では1時間でもそこまでの距離は歩けていない。これでも以前に比べれば歩けるようにはなっているが、靴がないというのがやはり枷になっている。
一度立ち止まり探知魔法を発動してみると、近くにクマっぽい動物を発見した。探知のギリギリの所には先ほど別れた隊長さんの姿もある。
確か遠征で来ていると言っていたし、こちらの方に向かっているようだ。
私が狩らなければこのクマと戦闘になる可能性が高い。遠征が単純に戦闘訓練を積むためだった場合は残しておいた方がいいのだろうけれど、まあここは狩ってしまうことにする。
初日に私をめちゃくちゃにした恨みを晴らそう。
「おいクマ!」
がるる……とうめき声を上げながらこちらを睨むクマ。目が赤くないということはおそらく魔物化はしていないと思う。
サイズも以前より大分小ぶりで、前に私の腕をもぎ取ったやつとは別の個体らしい。
まあ今となってはそんなことは気にしない。個体は違えど同じクマという種類であると言うことが大事なのだ。
「さて、早速ちょっと使ってみようかな」
そうつぶやいて腰辺りにつけておいた例の短剣を引き抜く。
その瞬間、短剣に力を吸い取られるような感覚を覚えた。そして、そのまま体から力が抜け、バタリと地面に倒れ込んでしまった。
その瞬間、私の思考が加速する。走馬灯のように湧き出る今までの記憶と、今目の前に広がる光景が重なる。
クマがいる。剣を引き抜いた途端に力が抜けていった。
意識はある。ということは魔力切れではない。
もうこの時点で察しはつく。
倒れた私を見て、チャンスだと言わんばかりに襲いかかるクマを、横から飛んできた大きな岩が吹き飛ばした。
「おいおいおい、俺らの大切なおもちゃを壊してもらったら困るぜ?」
思うように動かない首をなんとか動かしてその声の出所を探ると、そこには不敵な笑みを浮かべる隊長、ウェリアルが立っていた。
コイツは私の敵だ。脳がそう危険信号を発するが、私の体は動かない。
頭の中によぎるクマの存在。もしかしたらクマがコイツをどこかへと追いやってくれるかもしれない。
そう思ったが、近くにいるクマは魔物化していない。それにサイズもまだ小さい。
パキパキと枝の折れる音を鳴らしながら遠くへと逃げていくのが視界の端に映った。
はめられた。
そう思ったところでもう遅い。
ゆっくりとこちらに近づいてくる隊長の姿。
――そこで私の記憶は途切れている。
「やっとお目覚めですか? お嬢ちゃん」
気がついたとき、私は両手足を拘束された状態で椅子に座らされていた。
目の前にいるのは先ほどの5人のメンバー。どうやら全員が埃をかぶった汚い騎士だったようだ。
「なに? なにがしたいのあんたらは」
「ああ? なんだその口の利き方は? お前置かれた状況がわかってんのか?」
「まあわかってないわけないよね」
なんとか平然を装いながら話を続ける。
とりあえず考える時間を稼がなければいけない。
暗い木で作られた小さな部屋には、1つの机。その周りを取り囲むように椅子が置いてあり、その上には地図と果物の山。
壁には武器と鎧が立てかけられていて、入り口付近には国旗のような物が置いてある。
探知魔法を発動すると、付近には多くの人の姿が確認できた。おそらくここは騎士団のキャンプ地なのだろう。
となると、こいつらが帝国の騎士であるということは間違いなさそうだ。
今私がいる建物のように、簡易的な木製の建築と、大きめのテントが半々くらいで設置されているこのキャンプ地。
全部がテントではない理由は、おそらく長くここに滞在するためだろう。
それかよく来るキャンプ地だから作られているのか。
いくつかの建物があるとはいえどその距離はそこまで離れていない。
ここでなにか大きな物音を立てるとおそらくグルである騎士団の仲間たちが飛んでくる可能性がある。
まずほかの騎士たちは私がここにいることを知っているのだろうか。探知魔法で見る限りではこちらの小屋に目を向けずに作業を続けているため、もしかしたら知っていないのかもしれない。
周りに知らせて助けを求めるか?
しかしもしかしたらこいつらと同じような思想を持っている者たちが集まっている可能性が考えられる。
もしそうならば人を呼ぶのはかえって身を危険にさらす行為だろう。
「嬢ちゃん、どうだったかい? 俺のお手製短剣は?」
そうニヤニヤと笑いながら問いかけるウェリアル。先ほどまでダンディーに見えていたそのひげも、今となっては悪役のソレだ。
隊長という立場からわかるように、この中で一番偉いのはウェリアルらしい。ほかの4人は後ろの方でニヤニヤとしながらこちらを眺めている。
私に拷問を加える、最初に手を出すのはどうやら隊長であるウェリアルに優先権があるのだろう。
こちらを見ながら鼻の下を伸ばし、野次を飛ばしながら酒を飲む残りの4人を見ていると、はらわたが煮えくり返りそうなほどの苛立ちを覚える。
……正直どのような目的で私がこの場で拘束されているのかというのはすぐにわかる。これでわからないほど鈍感なわけではない。
明らかな強姦目的の誘拐、拘束。
もしかしたらこの世界ではこのような行為は頻繁に行われているのかもしれない。そう思うだけでもぞっとする。
そして、その行為に私が巻き込まれているということ。それだけでパニックになりそうだ。
とにかく今は脱出のすべを考えなければいけない。私の今までの知識をフル動員するんだ。
話をつなげ。違和感のないように。
時間を稼げ。
「ふっ、何を仕掛けてたの? いきなり力が抜けるもの。結構びっくりしたわ」
「まあ麻酔のような物だよ。詳しくは秘密だ」
やはり話さないか。
話してくれたらうまく応用で魔法をかけられるかと思ったが。
「たいちょー、まだっすか?」
またもや残りの4人から野次が飛んできた。
チッ、複数でしか動けない臆病者は黙っておけばいい物を……。
「まだ昼間だしなぁ……」
「えー? いいんじゃないっすか?」
「まあどうせやることもないからな。でもどうせならもっと痛めつけたくないか?」
「……下衆が」
「ああッ? なんか言ったか?」
「言ったさ。所詮人数を掛け、それでいて力の無い女性にしか手を振るえないような下賤な盗賊風情に何が出来るんだか」
今にも意識が飛びそうだ。声も絶対震えている。
けれど、一瞬でも弱みを見せればだめだ。
「盗賊だ? 紋章は見せただろう」
「ああ、見たさ。ただ騎士の誇りを捨て、誘拐という悪事に手を染めるお前らは盗賊にしか見えないがな」
「……お前、随分と生意気だなぁ!」
そう大声を上げながら机に置かれていた果物ナイフで私の肩を切りつける。
切りつけられた部分はじわりと血がにじみ、深くえぐれた傷口から、血液が腕を伝って垂れていくのを感じる。思わず出そうになる声を必死にこらえる。
腕が切り落とされたわけではない。我慢できる。
「悲鳴は上げないか。案外しぶといな」
「たいちょー、もういっそコイツ殺しちゃいましょうよ。生きていたら何しでかすかわかんないっすよ?」
「別に俺らは死んでてもかまわないんで」
「……まあ、それもそうだな」
そう言って立てかけてあった大剣へとゆっくりと手を伸ばす。
ああ、もうだめだ。
どうにか力で突破するしかない。考えている時間なんてもう無いんだ。
もしここで殺されても私はすぐに復活する。私は死なない。死なないからこそ負わされた傷を永年背負い続けなければならない。
それは絶対に嫌だ。
いざとなればあの爆発をもう一度起こす。
でもそれは最終手段。今はありったけの力を使って藻掻くんだ。
このクレーターを見ればわかるとおりもうここに住むことは出来ないだろう。ある程度の戦闘なら出来るようになったからこの森の中を移動しても大丈夫だと思う。
感覚はつかめた。身体強化魔法のおかげで少ない筋力でもなんとかなる。先ほどの件があったが、いくら戦闘が出来るようになったと言っても数を掛けられれば厳しい。
敵の強さにもよるが、まあ1対2とかだろう。
できるだけその状況を作らないよう、探知魔法を掛けながら森を行こう。
相変わらず靴がないために歩くとチクチクして痛い。
だが、もうしばらく靴なしでの生活をしているために足の裏が硬くなってきたのか、以前に比べれば感じる痛みは弱くなったと思う。
時々動物の糞を踏んでしまうのはいやだ。あの生暖かいヌチャッとした感覚を足に抱くたびに叫びたくなるのを必死にこらえているのだ。
この森にはいい戦闘相手があふれている。
出来ることなら戦闘の訓練をしながら町に向かいたい。大きな町ではなくても、小さな村でかまわない。とりあえず人がいるところにいってある程度の必需品を揃えたい。
攻撃魔法は出来なくても、ある程度の生活魔法なら出来る。ただ、魔法で出来ることにも限りがあるというのはしばらくの森の生活でわかっている。
特に調味料。必需品ではないけれどそろそろしっかりとした味付きの食事をとりたい。
昼間なのにもかかわらず、薄暗いこの森の中を歩き続けて1時間ほどが経過した。
私の足では1時間でもそこまでの距離は歩けていない。これでも以前に比べれば歩けるようにはなっているが、靴がないというのがやはり枷になっている。
一度立ち止まり探知魔法を発動してみると、近くにクマっぽい動物を発見した。探知のギリギリの所には先ほど別れた隊長さんの姿もある。
確か遠征で来ていると言っていたし、こちらの方に向かっているようだ。
私が狩らなければこのクマと戦闘になる可能性が高い。遠征が単純に戦闘訓練を積むためだった場合は残しておいた方がいいのだろうけれど、まあここは狩ってしまうことにする。
初日に私をめちゃくちゃにした恨みを晴らそう。
「おいクマ!」
がるる……とうめき声を上げながらこちらを睨むクマ。目が赤くないということはおそらく魔物化はしていないと思う。
サイズも以前より大分小ぶりで、前に私の腕をもぎ取ったやつとは別の個体らしい。
まあ今となってはそんなことは気にしない。個体は違えど同じクマという種類であると言うことが大事なのだ。
「さて、早速ちょっと使ってみようかな」
そうつぶやいて腰辺りにつけておいた例の短剣を引き抜く。
その瞬間、短剣に力を吸い取られるような感覚を覚えた。そして、そのまま体から力が抜け、バタリと地面に倒れ込んでしまった。
その瞬間、私の思考が加速する。走馬灯のように湧き出る今までの記憶と、今目の前に広がる光景が重なる。
クマがいる。剣を引き抜いた途端に力が抜けていった。
意識はある。ということは魔力切れではない。
もうこの時点で察しはつく。
倒れた私を見て、チャンスだと言わんばかりに襲いかかるクマを、横から飛んできた大きな岩が吹き飛ばした。
「おいおいおい、俺らの大切なおもちゃを壊してもらったら困るぜ?」
思うように動かない首をなんとか動かしてその声の出所を探ると、そこには不敵な笑みを浮かべる隊長、ウェリアルが立っていた。
コイツは私の敵だ。脳がそう危険信号を発するが、私の体は動かない。
頭の中によぎるクマの存在。もしかしたらクマがコイツをどこかへと追いやってくれるかもしれない。
そう思ったが、近くにいるクマは魔物化していない。それにサイズもまだ小さい。
パキパキと枝の折れる音を鳴らしながら遠くへと逃げていくのが視界の端に映った。
はめられた。
そう思ったところでもう遅い。
ゆっくりとこちらに近づいてくる隊長の姿。
――そこで私の記憶は途切れている。
「やっとお目覚めですか? お嬢ちゃん」
気がついたとき、私は両手足を拘束された状態で椅子に座らされていた。
目の前にいるのは先ほどの5人のメンバー。どうやら全員が埃をかぶった汚い騎士だったようだ。
「なに? なにがしたいのあんたらは」
「ああ? なんだその口の利き方は? お前置かれた状況がわかってんのか?」
「まあわかってないわけないよね」
なんとか平然を装いながら話を続ける。
とりあえず考える時間を稼がなければいけない。
暗い木で作られた小さな部屋には、1つの机。その周りを取り囲むように椅子が置いてあり、その上には地図と果物の山。
壁には武器と鎧が立てかけられていて、入り口付近には国旗のような物が置いてある。
探知魔法を発動すると、付近には多くの人の姿が確認できた。おそらくここは騎士団のキャンプ地なのだろう。
となると、こいつらが帝国の騎士であるということは間違いなさそうだ。
今私がいる建物のように、簡易的な木製の建築と、大きめのテントが半々くらいで設置されているこのキャンプ地。
全部がテントではない理由は、おそらく長くここに滞在するためだろう。
それかよく来るキャンプ地だから作られているのか。
いくつかの建物があるとはいえどその距離はそこまで離れていない。
ここでなにか大きな物音を立てるとおそらくグルである騎士団の仲間たちが飛んでくる可能性がある。
まずほかの騎士たちは私がここにいることを知っているのだろうか。探知魔法で見る限りではこちらの小屋に目を向けずに作業を続けているため、もしかしたら知っていないのかもしれない。
周りに知らせて助けを求めるか?
しかしもしかしたらこいつらと同じような思想を持っている者たちが集まっている可能性が考えられる。
もしそうならば人を呼ぶのはかえって身を危険にさらす行為だろう。
「嬢ちゃん、どうだったかい? 俺のお手製短剣は?」
そうニヤニヤと笑いながら問いかけるウェリアル。先ほどまでダンディーに見えていたそのひげも、今となっては悪役のソレだ。
隊長という立場からわかるように、この中で一番偉いのはウェリアルらしい。ほかの4人は後ろの方でニヤニヤとしながらこちらを眺めている。
私に拷問を加える、最初に手を出すのはどうやら隊長であるウェリアルに優先権があるのだろう。
こちらを見ながら鼻の下を伸ばし、野次を飛ばしながら酒を飲む残りの4人を見ていると、はらわたが煮えくり返りそうなほどの苛立ちを覚える。
……正直どのような目的で私がこの場で拘束されているのかというのはすぐにわかる。これでわからないほど鈍感なわけではない。
明らかな強姦目的の誘拐、拘束。
もしかしたらこの世界ではこのような行為は頻繁に行われているのかもしれない。そう思うだけでもぞっとする。
そして、その行為に私が巻き込まれているということ。それだけでパニックになりそうだ。
とにかく今は脱出のすべを考えなければいけない。私の今までの知識をフル動員するんだ。
話をつなげ。違和感のないように。
時間を稼げ。
「ふっ、何を仕掛けてたの? いきなり力が抜けるもの。結構びっくりしたわ」
「まあ麻酔のような物だよ。詳しくは秘密だ」
やはり話さないか。
話してくれたらうまく応用で魔法をかけられるかと思ったが。
「たいちょー、まだっすか?」
またもや残りの4人から野次が飛んできた。
チッ、複数でしか動けない臆病者は黙っておけばいい物を……。
「まだ昼間だしなぁ……」
「えー? いいんじゃないっすか?」
「まあどうせやることもないからな。でもどうせならもっと痛めつけたくないか?」
「……下衆が」
「ああッ? なんか言ったか?」
「言ったさ。所詮人数を掛け、それでいて力の無い女性にしか手を振るえないような下賤な盗賊風情に何が出来るんだか」
今にも意識が飛びそうだ。声も絶対震えている。
けれど、一瞬でも弱みを見せればだめだ。
「盗賊だ? 紋章は見せただろう」
「ああ、見たさ。ただ騎士の誇りを捨て、誘拐という悪事に手を染めるお前らは盗賊にしか見えないがな」
「……お前、随分と生意気だなぁ!」
そう大声を上げながら机に置かれていた果物ナイフで私の肩を切りつける。
切りつけられた部分はじわりと血がにじみ、深くえぐれた傷口から、血液が腕を伝って垂れていくのを感じる。思わず出そうになる声を必死にこらえる。
腕が切り落とされたわけではない。我慢できる。
「悲鳴は上げないか。案外しぶといな」
「たいちょー、もういっそコイツ殺しちゃいましょうよ。生きていたら何しでかすかわかんないっすよ?」
「別に俺らは死んでてもかまわないんで」
「……まあ、それもそうだな」
そう言って立てかけてあった大剣へとゆっくりと手を伸ばす。
ああ、もうだめだ。
どうにか力で突破するしかない。考えている時間なんてもう無いんだ。
もしここで殺されても私はすぐに復活する。私は死なない。死なないからこそ負わされた傷を永年背負い続けなければならない。
それは絶対に嫌だ。
いざとなればあの爆発をもう一度起こす。
でもそれは最終手段。今はありったけの力を使って藻掻くんだ。
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
【完結】義妹とやらが現れましたが認めません。〜断罪劇の次世代たち〜
福田 杜季
ファンタジー
侯爵令嬢のセシリアのもとに、ある日突然、義妹だという少女が現れた。
彼女はメリル。父親の友人であった彼女の父が不幸に見舞われ、親族に虐げられていたところを父が引き取ったらしい。
だがこの女、セシリアの父に欲しいものを買わせまくったり、人の婚約者に媚を打ったり、夜会で非常識な言動をくり返して顰蹙を買ったりと、どうしようもない。
「お義姉さま!」 . .
「姉などと呼ばないでください、メリルさん」
しかし、今はまだ辛抱のとき。
セシリアは来たるべき時へ向け、画策する。
──これは、20年前の断罪劇の続き。
喜劇がくり返されたとき、いま一度鉄槌は振り下ろされるのだ。
※ご指摘を受けて題名を変更しました。作者の見通しが甘くてご迷惑をおかけいたします。
旧題『義妹ができましたが大嫌いです。〜断罪劇の次世代たち〜』
※初投稿です。話に粗やご都合主義的な部分があるかもしれません。生あたたかい目で見守ってください。
※本編完結済みで、毎日1話ずつ投稿していきます。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる