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豊作祈願の儀
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ということで、何か大きな問題が発生することはなく、学院の初日は終了した。
とはいっても、今日は入学式の後に、担任と生徒が顔合わせして、今後の予定を伝えるというだけだったのだけれどね。
生徒たちは、1週間ほど前から寮への入寮を済ませており、それぞれ自身の部屋へと戻っていった。
「ねね様、ねね様の明日の予定なのですが、神殿にて、今年の豊作を祈るための儀式があるようです。それに、出席してください。」
「わかった。ありがとね。」
そういって私はレイナの頭をなでる。
レイナは仕事以外では今まで通りに可愛く話してくれるんだけど、こうやって仕事中だと敬語を使って話してくる。まあそれもかわいい。
もともと私の護衛として雇ったのだけれど、最近では、秘書のような役割もやってくれている。
四六時中私といるレイナだからこそできることもあるので、非常にありがたいと思っている。
「そっかぁ……、儀式かぁ。」
(儀式って言ったら、あいつに祈らないといけないんだよなぁ。)
〇---------〇
「ぶぇっくしゅッ!!……誰かが噂でもしてるのかな。まあいい!仕事仕事!」
〇---------〇
「あいつかよ、なんで私があのあほ神に祈らないといけないんだ。」
「ねね様、神様ですから、そんなこと言っちゃいけませんよ。」
「いいの!あいつはあほだから。」
空の方から大きなくしゃみが聞こえたような気がした。
「へっくしゅんッ!!……風邪でも引いたか?神なのに?」
さて、そんなことは置いておいて、迎えた当日。
儀式への出席は、国王として出るわけではなく、神の御使いとして出席する。
それでは国王が同席したことにならないので、国王代理として、レイナが出席している。
ありがとね、レイナちゃん。
国王としてならば、あの学生服でいいのだけれど、神の御使いとして出るのであれば、あのひらひらして重い、真っ白なドレスを身にまとわないといけない。
白は神聖な色だから、全身白色でまとめてほしい。だと。
私髪の毛黒だけど、いいの?
と聞いたところ、答えにくそうにはしていたが、神の御使い様の髪の毛ですので、そちらも神聖なものです。
と答えていた。
だったら、私が来る時に着ていたあの学生服も神聖なものなのでは?
とか思ったけれど、心のうちに留めておいた。
「これより、豊作祈願の儀を執り行います。御使い様、こちらへ。」
王城内にある、ニシゾノ神教の神殿で、その儀式は行われている。
前に立っているのは、ニシゾノ神教、フェッペルゲン中央神殿(今いるこの神殿の正式名称)神殿長のジェネスだ。
私は、その言葉に応じて、座っていた中央のイスから立ち上がり、忌々しい神がいるところまで歩みを進めた。
神の隣、少し下に私の像があるのが嫌だよね。立場が下みたいで。
(別にいいじゃん。)
(あ、神居たんだ。)
(……。)
えっと、何だっけ?
「創造神アルケミナよ、農耕神レルスゲインよ。御使いニシゾノチナリの名において懇願す。この地に豊かな恵みを!」
私がそういうと、神殿内にいたすべての人が、「豊かな恵みを!」と言って祈りだした。
(ぶッ!)
(いや、神笑うなよ。確かに面白いけど、フフッ!)
(いや、これは笑うでしょ!何が「豊かな恵みを」だ!面白すぎる!)
(これに関しては同感ね!で、頼んだからね神!)
(任せとけ!)
いやー、全員がこのふざけた神に向かって祈るとか面白すぎるでしょ!
でも、彼らの願いは聞き届けられたみたいだね。それはよかった。
とはいっても、今日は入学式の後に、担任と生徒が顔合わせして、今後の予定を伝えるというだけだったのだけれどね。
生徒たちは、1週間ほど前から寮への入寮を済ませており、それぞれ自身の部屋へと戻っていった。
「ねね様、ねね様の明日の予定なのですが、神殿にて、今年の豊作を祈るための儀式があるようです。それに、出席してください。」
「わかった。ありがとね。」
そういって私はレイナの頭をなでる。
レイナは仕事以外では今まで通りに可愛く話してくれるんだけど、こうやって仕事中だと敬語を使って話してくる。まあそれもかわいい。
もともと私の護衛として雇ったのだけれど、最近では、秘書のような役割もやってくれている。
四六時中私といるレイナだからこそできることもあるので、非常にありがたいと思っている。
「そっかぁ……、儀式かぁ。」
(儀式って言ったら、あいつに祈らないといけないんだよなぁ。)
〇---------〇
「ぶぇっくしゅッ!!……誰かが噂でもしてるのかな。まあいい!仕事仕事!」
〇---------〇
「あいつかよ、なんで私があのあほ神に祈らないといけないんだ。」
「ねね様、神様ですから、そんなこと言っちゃいけませんよ。」
「いいの!あいつはあほだから。」
空の方から大きなくしゃみが聞こえたような気がした。
「へっくしゅんッ!!……風邪でも引いたか?神なのに?」
さて、そんなことは置いておいて、迎えた当日。
儀式への出席は、国王として出るわけではなく、神の御使いとして出席する。
それでは国王が同席したことにならないので、国王代理として、レイナが出席している。
ありがとね、レイナちゃん。
国王としてならば、あの学生服でいいのだけれど、神の御使いとして出るのであれば、あのひらひらして重い、真っ白なドレスを身にまとわないといけない。
白は神聖な色だから、全身白色でまとめてほしい。だと。
私髪の毛黒だけど、いいの?
と聞いたところ、答えにくそうにはしていたが、神の御使い様の髪の毛ですので、そちらも神聖なものです。
と答えていた。
だったら、私が来る時に着ていたあの学生服も神聖なものなのでは?
とか思ったけれど、心のうちに留めておいた。
「これより、豊作祈願の儀を執り行います。御使い様、こちらへ。」
王城内にある、ニシゾノ神教の神殿で、その儀式は行われている。
前に立っているのは、ニシゾノ神教、フェッペルゲン中央神殿(今いるこの神殿の正式名称)神殿長のジェネスだ。
私は、その言葉に応じて、座っていた中央のイスから立ち上がり、忌々しい神がいるところまで歩みを進めた。
神の隣、少し下に私の像があるのが嫌だよね。立場が下みたいで。
(別にいいじゃん。)
(あ、神居たんだ。)
(……。)
えっと、何だっけ?
「創造神アルケミナよ、農耕神レルスゲインよ。御使いニシゾノチナリの名において懇願す。この地に豊かな恵みを!」
私がそういうと、神殿内にいたすべての人が、「豊かな恵みを!」と言って祈りだした。
(ぶッ!)
(いや、神笑うなよ。確かに面白いけど、フフッ!)
(いや、これは笑うでしょ!何が「豊かな恵みを」だ!面白すぎる!)
(これに関しては同感ね!で、頼んだからね神!)
(任せとけ!)
いやー、全員がこのふざけた神に向かって祈るとか面白すぎるでしょ!
でも、彼らの願いは聞き届けられたみたいだね。それはよかった。
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