病弱な私はVRMMOの世界で生きていく。

べちてん

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116話目 試合前のミーティング

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「私とユウヒは第2回目の大会に出ているから、ある程度のルールはわかってるんだけど、2人は出てる?」

「「出てないです。」」

基本的には第2回大会とルールは変わらないのだが、2人が出ていないようなのでおさらいといった形でルールを軽く確認することにした。

まず、今回の試合はSF祭というサンライズファンタジー内で開催される祭りの中で行われる。

そして、その試合はプロの部、一般の部といった2つに分かれており、私たちが出場するのはもちろんプロの部。

プロの部は平均チームレベルが40を超えていないと応募することすら叶わないのだが、私たちの平均チームレベルは80を超えているため、問題なく応募することができた。

もちろん抽選も通っている。

プロの部というふうな名前にはなっているものの、平均チームレベルが40を超えていたらチームに所属していなくても参加可能だ。

そして、プロの部には一般の部や第2回大会と異なってチーム数に制限がある。

その数は30チーム。

当初の予想通り、まず平均チームレベルが40を超えているチームが少ないため、応募倍率はそこまで高くなかった。

プロの部と一般の部の優勝チームがそれぞれ戦うエキシビジョンマッチがあるので、それに向けても調整していきたいところだ。

もちろん優勝するつもりなので。

ちなみに、一般の部とエキシビジョンマッチは明日行われる。

で、ここから試合の説明になるのだが、先ほども言った通り基本的には第2回大会と変わらない。

大会用に作成されたフィールド内にランダムに配置され、残り1チームになるまで戦うバトルロワイアル形式の試合だ。

ゲーム内時間加速があるため、ゲーム内での1週間は現実世界での1時間だ。

因みにSF祭自体は今日の午後6時から始まっており、出店や出し物などで大盛り上がりとなっている。

試合が行われている間以外には時間加速はかけられていない。

フィールドにランダムに配置されるということもあって、始まるまではどのようなところにスポーンするのかわからない。

前回は崖の近くだったからよかったものの、万が一にも草原のど真ん中にスポーンしてしまったら、たらたらしているといきなり袋叩きにされる可能性すらある。

とにかくスポーンしたら素早く状況を確認して動く必要があるのだ。

1秒たりとも油断は許されない。

なお、観戦者は別に必要ないのだが、私たちはそれぞれ睡眠をとる必要がある。

24時間連続で起きているとステータスが10%ダウンし、それから1時間ごとに5%ダウンしていく。

前回はメアリーとユウヒの2人だけで出ていたから、睡眠をとるというのが結構厳しかったが、今回はそこに音符猫とアルミが加わっている。

その点では非常に楽になるだろう。

一応だが、試合に参加している人は配信をすることができない。

公式配信があるため、視聴者は皆そっちを見ることだろう。

これも第2回大会と同じで、配信はゲーム内でのみ視聴が可能で、ゲームを持っていない人は試合終了後に上がるアーカイブで試合を見ることになる。

もしゲーム内で1週間も試合が続いた場合、1週間みっちり分のアーカイブが残されることになるので、見るのも一苦労だろう。

ていうか実況解説さんが大変そうだ。

まあこれに関しては関係がないのでよしとする。




「まあ、ざっくりとルールはこんな感じなんだけど、何か質問はある?」

私もほかの2人もどうやら質問はないようだった。

「じゃあユウヒ、いい感じにまとめて!」

「ええ!?私!?」

ぼーっと話を聞いていたら、急に私に矛先が向いてきた。

いきなりすぎて驚いたが、ここにいるのはいつも一緒にゲームをプレイしている仲間たち。

別に緊張することはないのでいつも通り話をする。

「いいプレーを出すことも大事だし、味方に合わせて行動するということももちろん大事。でも、ゲームは楽しむものだから、最大限楽しみながら優勝目指そう!」

いよいよ試合本番だ。
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