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95話目 装備
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結局、あの後私たちは一度合流し、メアリーと雑談をして解散となった。
あれから、私たちがクエストをすることはなく、レベル上げを始めてから1週間が経過した。
さすがに毎日15時間とかはメンタル的にも、体力的にも不可能だったため、適度に休憩をはさみながら一日約5時間ずつくらいで行った。
「やっと一週間終わったよ!」
「お疲れ。ユウヒはスパルタすぎるのよ。」
「ええ!そんなことないよ!」
メアリーの作業も終了したようで、私たちはメアリー武具店へ集合している。
レベルは音符猫が84、アルミが78まで上がった。
ちなみに私は114まで上がった。
2人に比べて上がっている量は少ないのだが、私はもともとのレベルが高かったし、そこまで戦闘に参加していたわけでもないのでまあこんなものだろう。
レベルが上がっていけば1つレベルを上げるのにかかる経験値の量が増えるというのは全員が知っていることである。
「で、装備が完成したんだよね?」
「そうよ。」
「来た!!」
メアリーの表情を見るに、相当出来のいいものができたのだろう。
メアリーはアイテムボックスから自信満々に装備を取り出し、机の上に並べていく。
取り出すたび、2人からは「おぉ!」と声が漏れていた。
「じゃあ、説明していくわね。まずは音符ちゃんのからね。」
音符猫用の装備は、軽めの防具と豪華な杖であった。
「音符ちゃんは結構動き回るタイプのプレイヤーだから、できるだけ軽めの装備にしたわ。」
防具は黄色を基調としていて、光沢感のあるきれいな仕上がりである。
胸のあたりを覆っている金属っぽいものは、どうやらレイピアウッドの樹脂と呼ばれる特殊な素材で、鉄などの金属を上回る防御力を保持しながらも、ものすごく軽いという、超激レア素材である。
「ちょ!これ激レア素材じゃ!どうやって手に入れたんだ!?」
「これは自分で採って来たのよ。」
レイピアウッドというのは、1層の山脈を超えたところに広がっている森の中で、ごくまれに生えている超レア素材。
そう簡単に手に入れられるものではないのだが、どうやらメアリーは以前探検したときに偶然見つけていたらしい。
「で、次は武器なのだけれど、レイピアウッドの枝があったからそれを使ったわ。」
レイピアウッドは樹脂だけではなく、枝なども非常に硬いのが特徴だ。
そして、魔力伝導率がすごく高く、高級素材の1つである。
そして、そんな高級素材で作れられた杖の先についていたのは、なかなかお目にかかれない非常に大きな魔力結晶であった。
「こんなにいいものを!ありがとうメアリー!!」
音符猫は、想定したよりもはるかにいいものが手に入ったらしく、大喜びではしゃいでいた。
そして、隣を見ると目をキラキラ輝かせているアルミの姿があった。
「アルミのもちゃんとあるわよ。」
アルミの防具は、先ほどの音符猫の物とは違って、覆う範囲が広く、がっちりとした見た目だ。
「音符ちゃんと違って、アルミはあまり動かないから全体をがっちり覆う感じにしたわ。」
アルミはゆっくりと防具に近づき、持ち上げてみる。
「軽い!」
「そう、軽いのよ。」
何でできているのかと聞くと、ミスリル合金というものらしい。
普通のミスリルとどう違うのかというと、ミスリルを粉末状にし、アルミニウムと魔鉄鋼の粉末を混ぜ込んだらしい。
すると、魔力の吸収率が高く、軽い合金ができるそうだ。
この技術はメアリーが自分で研究して発見した者らしく、まだ一般には発表されていないそうだ。
また、すぐに発表する機器もないようなので、当分は私たちだけのものになるだろう。
「で、武器だけど、それもミスリル合金で作ったわ。」
メアリーは防具と同じ、ミスリル合金で作られた大きめの杖を差し出した。
しかし、杖の効果である、魔力を増幅させるための魔力結晶が付いていないのだ。
魔力結晶がないと、魔法の威力は杖がない時と変わらない。
「えっと、魔力結晶は使われていないのですか?」
「そう!そうなの!通常魔力結晶を使うところなんだけど、ここはミスリル合金で代用できたのよ!」
どうやら、防具に使われているミスリル合金と配合の量が違うらしく、魔鉄鋼の量が非常に多いらしい。
その結果、魔力結晶がなくても魔力を増幅し、魔法の威力が強まる杖ができたとか。
「そうなんですか!ありがとうございます!」
嬉しそうにもらった装備を握りしめるアルミ。
横に目をやると、同じように装備をめでていた音符猫の姿があった。
「喜んでくれて何よりだわ。」
あれから、私たちがクエストをすることはなく、レベル上げを始めてから1週間が経過した。
さすがに毎日15時間とかはメンタル的にも、体力的にも不可能だったため、適度に休憩をはさみながら一日約5時間ずつくらいで行った。
「やっと一週間終わったよ!」
「お疲れ。ユウヒはスパルタすぎるのよ。」
「ええ!そんなことないよ!」
メアリーの作業も終了したようで、私たちはメアリー武具店へ集合している。
レベルは音符猫が84、アルミが78まで上がった。
ちなみに私は114まで上がった。
2人に比べて上がっている量は少ないのだが、私はもともとのレベルが高かったし、そこまで戦闘に参加していたわけでもないのでまあこんなものだろう。
レベルが上がっていけば1つレベルを上げるのにかかる経験値の量が増えるというのは全員が知っていることである。
「で、装備が完成したんだよね?」
「そうよ。」
「来た!!」
メアリーの表情を見るに、相当出来のいいものができたのだろう。
メアリーはアイテムボックスから自信満々に装備を取り出し、机の上に並べていく。
取り出すたび、2人からは「おぉ!」と声が漏れていた。
「じゃあ、説明していくわね。まずは音符ちゃんのからね。」
音符猫用の装備は、軽めの防具と豪華な杖であった。
「音符ちゃんは結構動き回るタイプのプレイヤーだから、できるだけ軽めの装備にしたわ。」
防具は黄色を基調としていて、光沢感のあるきれいな仕上がりである。
胸のあたりを覆っている金属っぽいものは、どうやらレイピアウッドの樹脂と呼ばれる特殊な素材で、鉄などの金属を上回る防御力を保持しながらも、ものすごく軽いという、超激レア素材である。
「ちょ!これ激レア素材じゃ!どうやって手に入れたんだ!?」
「これは自分で採って来たのよ。」
レイピアウッドというのは、1層の山脈を超えたところに広がっている森の中で、ごくまれに生えている超レア素材。
そう簡単に手に入れられるものではないのだが、どうやらメアリーは以前探検したときに偶然見つけていたらしい。
「で、次は武器なのだけれど、レイピアウッドの枝があったからそれを使ったわ。」
レイピアウッドは樹脂だけではなく、枝なども非常に硬いのが特徴だ。
そして、魔力伝導率がすごく高く、高級素材の1つである。
そして、そんな高級素材で作れられた杖の先についていたのは、なかなかお目にかかれない非常に大きな魔力結晶であった。
「こんなにいいものを!ありがとうメアリー!!」
音符猫は、想定したよりもはるかにいいものが手に入ったらしく、大喜びではしゃいでいた。
そして、隣を見ると目をキラキラ輝かせているアルミの姿があった。
「アルミのもちゃんとあるわよ。」
アルミの防具は、先ほどの音符猫の物とは違って、覆う範囲が広く、がっちりとした見た目だ。
「音符ちゃんと違って、アルミはあまり動かないから全体をがっちり覆う感じにしたわ。」
アルミはゆっくりと防具に近づき、持ち上げてみる。
「軽い!」
「そう、軽いのよ。」
何でできているのかと聞くと、ミスリル合金というものらしい。
普通のミスリルとどう違うのかというと、ミスリルを粉末状にし、アルミニウムと魔鉄鋼の粉末を混ぜ込んだらしい。
すると、魔力の吸収率が高く、軽い合金ができるそうだ。
この技術はメアリーが自分で研究して発見した者らしく、まだ一般には発表されていないそうだ。
また、すぐに発表する機器もないようなので、当分は私たちだけのものになるだろう。
「で、武器だけど、それもミスリル合金で作ったわ。」
メアリーは防具と同じ、ミスリル合金で作られた大きめの杖を差し出した。
しかし、杖の効果である、魔力を増幅させるための魔力結晶が付いていないのだ。
魔力結晶がないと、魔法の威力は杖がない時と変わらない。
「えっと、魔力結晶は使われていないのですか?」
「そう!そうなの!通常魔力結晶を使うところなんだけど、ここはミスリル合金で代用できたのよ!」
どうやら、防具に使われているミスリル合金と配合の量が違うらしく、魔鉄鋼の量が非常に多いらしい。
その結果、魔力結晶がなくても魔力を増幅し、魔法の威力が強まる杖ができたとか。
「そうなんですか!ありがとうございます!」
嬉しそうにもらった装備を握りしめるアルミ。
横に目をやると、同じように装備をめでていた音符猫の姿があった。
「喜んでくれて何よりだわ。」
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