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89話目 レベル上げ初日終了
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「まあとにかく、よそ見はやめよう。相手がいつどのような攻撃を仕掛けてくるかなんて、私たちにはわからないのだから、警戒は常に怠らないように!」
私はメアリーと組んで第2回の大会に挑んだ時、何度か奇襲をかけられたことがある。
しかし、すべての場合において、私たちはその相手を打ち負かしてきた。
それは私たちが常に警戒を怠っていなかったからである。
明らかに奇襲を仕掛けてくることができない状況においても、安全であるという確証があったとしても、私たちは警戒を怠ったことはない。
常に、何かのアクションがあったときにすぐ動けるような状況にあることが重要だ。
「よし、じゃあこのダンジョンを周回しようと思うけど、大丈夫?」
「よっしゃ!次こそは私たち2人の力で乗り越えよう!」
「はい!」
2人も気合十分なようで、私たちは町へ戻るゲートではなく、ダンジョンの入口へと戻るゲートをくぐった。
「つ、疲れた。」
「ほんとですね……。精神的な疲労がとんでもないですよ……。」
私たちは、あの後たまに休憩をはさんだりはしていたのだが、15時間ほどひたすらにダンジョンに籠った。
私は基本的に後ろで見ているだけだったので、そこまで疲労は溜まっていないのだが、ずっと戦っていた2人は相当疲れた様子だ。
町に戻り、私のおごりで入った小さな宿に着くなり、2人は防具も脱がずにベッドへとダイブした。
「いや、さすがに15時間はきついな。って、何笑ってんだ!」
あまりにもその光景がおかしかったので、思わず笑ってしまったのだが、音符猫に怒られてしまった。
「いやいや、ごめんごめん。ちょっと可笑しくて。」
「まあ、いいけど。」
いいんかい!
「ところで、レベルはどれくらい上がったの?」
「たしかに、私たちの目的ってレベル上げでしたね。」
「そうだ!すっかり忘れてた!」
そういうと2人は自身のプロフィールを開いてレベルをチェックした。
「64レベル!?!?ちょ!めちゃくちゃ上がったんだけど!」
「わ、私は67レベルまで上がっていました!」
「おお、2人とも結構上がったね!」
2人は自身の頑張りがここまで数字に表れていることに感動している。
「ちなみに、ユウヒはどのくらい上がったんだ?」
「えっと、ちょっと待ってね?」
私は戦闘には参加していないのだが、同じパーティーに入っているために多少の経験値が入ってくる。
実際に戦闘に参加している2人よりかは入ってくる経験値の量は少ないのだが、塵も積もれば山となるということで、15時間もやってれば多少は上がっているだろう。
私はプロフィールから自身のレベルを確認する。
「えっとね、104だって。」
「な!?100超えたんですか!?」
「あはは、そうみたい。」
私がそういうと、音符猫が少し膨れていた。
「戦闘に参加してないのに!」
「まあ、パーティーに入ってたからね。」
「でも、私たちの動き見ながら的確なアドバイスなども出してくれましたし、今日はありがとうございました。」
「確かにそうだ。今日はとにかく勉強になった。ありがとう。」
意外なことに、怒るわけではなく、2人そろって私に感謝をしてきた。
「いいんだよ。チームメンバーとして当然だから。じゃあ、優勝目指して、今日から毎日レベル上げ!頑張ってこう!」
「「え……」」
「ちょ、さすがに毎日は、きついというかなんというか……。」
「そうですよ。これを毎日は厳しいです。」
「なに!?優勝したくないの!?」
「そういうわけじゃ……。」
まったく、やる気が足りないぞやる気が!
「じゃあ頑張るしかない!明日からも頑張るぞ!」
「「お、おー……。」」
私はメアリーと組んで第2回の大会に挑んだ時、何度か奇襲をかけられたことがある。
しかし、すべての場合において、私たちはその相手を打ち負かしてきた。
それは私たちが常に警戒を怠っていなかったからである。
明らかに奇襲を仕掛けてくることができない状況においても、安全であるという確証があったとしても、私たちは警戒を怠ったことはない。
常に、何かのアクションがあったときにすぐ動けるような状況にあることが重要だ。
「よし、じゃあこのダンジョンを周回しようと思うけど、大丈夫?」
「よっしゃ!次こそは私たち2人の力で乗り越えよう!」
「はい!」
2人も気合十分なようで、私たちは町へ戻るゲートではなく、ダンジョンの入口へと戻るゲートをくぐった。
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「いや、さすがに15時間はきついな。って、何笑ってんだ!」
あまりにもその光景がおかしかったので、思わず笑ってしまったのだが、音符猫に怒られてしまった。
「いやいや、ごめんごめん。ちょっと可笑しくて。」
「まあ、いいけど。」
いいんかい!
「ところで、レベルはどれくらい上がったの?」
「たしかに、私たちの目的ってレベル上げでしたね。」
「そうだ!すっかり忘れてた!」
そういうと2人は自身のプロフィールを開いてレベルをチェックした。
「64レベル!?!?ちょ!めちゃくちゃ上がったんだけど!」
「わ、私は67レベルまで上がっていました!」
「おお、2人とも結構上がったね!」
2人は自身の頑張りがここまで数字に表れていることに感動している。
「ちなみに、ユウヒはどのくらい上がったんだ?」
「えっと、ちょっと待ってね?」
私は戦闘には参加していないのだが、同じパーティーに入っているために多少の経験値が入ってくる。
実際に戦闘に参加している2人よりかは入ってくる経験値の量は少ないのだが、塵も積もれば山となるということで、15時間もやってれば多少は上がっているだろう。
私はプロフィールから自身のレベルを確認する。
「えっとね、104だって。」
「な!?100超えたんですか!?」
「あはは、そうみたい。」
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「戦闘に参加してないのに!」
「まあ、パーティーに入ってたからね。」
「でも、私たちの動き見ながら的確なアドバイスなども出してくれましたし、今日はありがとうございました。」
「確かにそうだ。今日はとにかく勉強になった。ありがとう。」
意外なことに、怒るわけではなく、2人そろって私に感謝をしてきた。
「いいんだよ。チームメンバーとして当然だから。じゃあ、優勝目指して、今日から毎日レベル上げ!頑張ってこう!」
「「え……」」
「ちょ、さすがに毎日は、きついというかなんというか……。」
「そうですよ。これを毎日は厳しいです。」
「なに!?優勝したくないの!?」
「そういうわけじゃ……。」
まったく、やる気が足りないぞやる気が!
「じゃあ頑張るしかない!明日からも頑張るぞ!」
「「お、おー……。」」
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