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52話目 バトルロワイアル⑬ 槍使い
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結構戦うまではグダグダだったけど、実際ここまで残れたのだから相当な実力はパーティーなのだろう。
私たちも実際にやっていて思ったのだが、運だけでここまで生き残るのは不可能だろう。
多分上位のパーティーは洞窟の中までしっかりと捜索をしているだろうし、うまく隠れられたとしてもフィールドが縮まるのでどうせ出ないといけない。
「悪いな。ぐだってしまって。」
「いや、別にいいよ。あなたも大変だね。」
「あはは……。」
「まあ、戦いは戦いなんだから、しっかりやりましょう。」
「そうですね。」
そういって私たちはお互いの武器を引き抜く。
私は双剣で相手は槍。
明らかにリーチ的な部分で槍が有利だろう。
しかしいくらでもやりようはある。
槍だけに。
……。
私は相手のほうに向かって大きく円を描きながら近寄っていく。
相手はそれを迎え撃つ形だろう。
無理に動いて私と距離が詰まるより、確実に迎え撃って自分が有利な距離を保つ作戦のようだ。
槍の距離で戦われたら私の双剣の攻撃は届かない。
まあ厳密には投げナイフとかがあるので届くのだが、それは私の得意な攻撃ではない。
しかも連発がしにくいのでできればしっかりと近づいて戦いたい。
槍の間合いに入った。
相手は思いっきり私のことをついてきたのだが、それを軽くよけた。
しかし、避けた槍は私の脇の下に入り、相手は槍を思いっきり私の方へぶつけた。
攻撃を受けてしまったものの、とっさの判断で体制を変えたこと、剣とは違って長い柄の部分には刃がついていないことから、そこまで大きな傷とはならなかった。
相手は槍をくるくると回転させ、両手でしっかり握った。
そして私に狙いを定めてスキルを発動した。
口に出しての詠唱を行っていなかったため詳しいスキル名はわからないのだがどうやら高速で突いてくるようなスキルのようだ。
まあ高速で突くだとか高速で攻撃するだとかは私の得意な分野だ。
残念ながら相手は私に繰り出す手をミスったようで、私はそのスキルをすべてはじき返した。
最後のひと突きの際、私が思いっきり腕を振り上げたため相手の槍は高く上の方へ跳ねてしまった。
その瞬間、相手が槍を握っていた両手は多少上の方へ向いており、足元ががら空きであった。
その隙をつくように超加速を使って一気に前へ攻め込む。
といってもそこまで距離は離れていなかったので一瞬で私の攻撃が届く距離までやってこれた。
私の小さい体や、スキルのおかげでほんの一瞬で距離を詰めれたため、まだ相手の腕は上の方に傾いている。
今がチャンスだと思っていきなり首を狙って短剣を突き刺した。
しかし、相手もそれを予想してたのか、反射なのかはわからないが体を大きく後ろへそらせるようにしてそれを回避、同時に槍を下の方へ振り下げたため、私は避けるために一度相手と距離を取った。
これほどまでに私との距離を突き放してくるようなプレイヤーとは初めて会った。
やはり双剣を使っている以上距離を詰めないとどうしようもないので私は思い切ったことをすることにした。
まずは相手の攻撃を誘うため、適度に相手に近づく。
しかし、やりたいことを察せられても困るので私は誘うのを第1の目的にはせず、普通に攻撃を入れることを目的に近づく。
先ほどと同じように横から回り込むように近づく。
真正面から近づいてもいいのだが個人的に回り込んだ方が横を取りやすいから回り込む。
すると、相手は私の目論見通り槍で1突きしてきた。
その瞬間、私はぴょんと飛びあがり、槍を思いっきり踏んだ。
ここは草原で、昨日の夜は雨が降っていた。
ということは私たちが今いるこの草原の地面は柔らかくなっているのだ。
私によって踏まれた槍の先は地面に埋まり、それに加えて造形のスキルを使って槍を抑え込んだために相手は私に攻撃をすることができなくなってしまった。
私は槍の上で今度は軽く飛びあがり、相手の顔を思いっきり蹴り飛ばした。
そのまま空中ジャンプを使って先回りをして、両手に握った双剣で相手を切り裂いた。
私たちも実際にやっていて思ったのだが、運だけでここまで生き残るのは不可能だろう。
多分上位のパーティーは洞窟の中までしっかりと捜索をしているだろうし、うまく隠れられたとしてもフィールドが縮まるのでどうせ出ないといけない。
「悪いな。ぐだってしまって。」
「いや、別にいいよ。あなたも大変だね。」
「あはは……。」
「まあ、戦いは戦いなんだから、しっかりやりましょう。」
「そうですね。」
そういって私たちはお互いの武器を引き抜く。
私は双剣で相手は槍。
明らかにリーチ的な部分で槍が有利だろう。
しかしいくらでもやりようはある。
槍だけに。
……。
私は相手のほうに向かって大きく円を描きながら近寄っていく。
相手はそれを迎え撃つ形だろう。
無理に動いて私と距離が詰まるより、確実に迎え撃って自分が有利な距離を保つ作戦のようだ。
槍の距離で戦われたら私の双剣の攻撃は届かない。
まあ厳密には投げナイフとかがあるので届くのだが、それは私の得意な攻撃ではない。
しかも連発がしにくいのでできればしっかりと近づいて戦いたい。
槍の間合いに入った。
相手は思いっきり私のことをついてきたのだが、それを軽くよけた。
しかし、避けた槍は私の脇の下に入り、相手は槍を思いっきり私の方へぶつけた。
攻撃を受けてしまったものの、とっさの判断で体制を変えたこと、剣とは違って長い柄の部分には刃がついていないことから、そこまで大きな傷とはならなかった。
相手は槍をくるくると回転させ、両手でしっかり握った。
そして私に狙いを定めてスキルを発動した。
口に出しての詠唱を行っていなかったため詳しいスキル名はわからないのだがどうやら高速で突いてくるようなスキルのようだ。
まあ高速で突くだとか高速で攻撃するだとかは私の得意な分野だ。
残念ながら相手は私に繰り出す手をミスったようで、私はそのスキルをすべてはじき返した。
最後のひと突きの際、私が思いっきり腕を振り上げたため相手の槍は高く上の方へ跳ねてしまった。
その瞬間、相手が槍を握っていた両手は多少上の方へ向いており、足元ががら空きであった。
その隙をつくように超加速を使って一気に前へ攻め込む。
といってもそこまで距離は離れていなかったので一瞬で私の攻撃が届く距離までやってこれた。
私の小さい体や、スキルのおかげでほんの一瞬で距離を詰めれたため、まだ相手の腕は上の方に傾いている。
今がチャンスだと思っていきなり首を狙って短剣を突き刺した。
しかし、相手もそれを予想してたのか、反射なのかはわからないが体を大きく後ろへそらせるようにしてそれを回避、同時に槍を下の方へ振り下げたため、私は避けるために一度相手と距離を取った。
これほどまでに私との距離を突き放してくるようなプレイヤーとは初めて会った。
やはり双剣を使っている以上距離を詰めないとどうしようもないので私は思い切ったことをすることにした。
まずは相手の攻撃を誘うため、適度に相手に近づく。
しかし、やりたいことを察せられても困るので私は誘うのを第1の目的にはせず、普通に攻撃を入れることを目的に近づく。
先ほどと同じように横から回り込むように近づく。
真正面から近づいてもいいのだが個人的に回り込んだ方が横を取りやすいから回り込む。
すると、相手は私の目論見通り槍で1突きしてきた。
その瞬間、私はぴょんと飛びあがり、槍を思いっきり踏んだ。
ここは草原で、昨日の夜は雨が降っていた。
ということは私たちが今いるこの草原の地面は柔らかくなっているのだ。
私によって踏まれた槍の先は地面に埋まり、それに加えて造形のスキルを使って槍を抑え込んだために相手は私に攻撃をすることができなくなってしまった。
私は槍の上で今度は軽く飛びあがり、相手の顔を思いっきり蹴り飛ばした。
そのまま空中ジャンプを使って先回りをして、両手に握った双剣で相手を切り裂いた。
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