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囲い込み
惨状
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「...伊藤があんな教師だったなんて...市橋さんは一度保健室に行こう...僕は他の教師に報告するから」
伊藤がそんな事をする教師だとは正直なところ信じられなかった...
そんな時大きく足元が揺れる。
「じ...地震????」
ガタガタと大きく揺れ出した。
「市橋さん!」
近衛は私を庇うように窓の反対側へしゃがみこむ。
「うわぁあああ!」
しばらく揺れが続いた時に叫び声が聞こえる。
「え!」
揺れが落ち着いた所でさっきの叫び声...きっと伊藤だ...もしかしたら棚にでも潰されてしまったのかもしれない
「もしかして伊藤...」
「僕が見に行くから...」
そう言って化学準備室へ再度近衛が向かうので、その後をついていく...近衛は壊れたドアから室内を見るとすぐ此方を向いて化学準備室へ入らない様にと言わんばかりに手を広げる。
「伊藤は...」
「市橋さんは見ちゃ駄目だ...」
「え?」
「伊藤は...棚に潰されて死んでる...」
ふと見える位置...部屋の中に血が広がっていた。
「ヒッ」
さっきまで私を襲っていたあの伊藤が...あっさり死んでしまった...何で?何でこんな事が...
ふと近衛の顔を見る...伊藤の血を見るその目はまるで汚いものを見ているような...そんな顔をしていた。
「自業自得...」
近衛はそうぽつりと呟くのを聞き逃さなかった...
そんな人の死をさも当然の様に何故言えるのか...怖くて聞く事が出来なかった。
───
担任の伊藤はイライラしていた。
高島あかねが市橋史絵を突き落として怪我させるなんて愚かな事をした事もそうだ...
だから教師として注意をしたその後、直ぐに高島自身が人身事故にあって死んでしまう...
学校にはじゃんじゃん電話は鳴るし、高島の親はこちらのせいじゃ無いかと怒り、父親は殴りかかりそうな勢いだ...お前らがちゃんと育てなかったせいだろ?と伊藤は思っていた。
そもそも高島は歩きスマホの所為で線路に落ちたんだろうし目撃者もいるのに!と思う。
そんな時だ、実習棟に市橋史絵が1人歩いていた。
いつもなら仲のいい津川ひなたと一緒なのに...とふと思う...
きっと魔がさしたのだろう、大人しそうな上に胸も大きい、顔もまぁまぁだし...きっと手を出しても裸の写真でも撮って脅しておけばきっと黙っているだろう、そのまま関係を続けるのもいいかもなと、そう伊藤は思った。
そんな邪悪な思いで誘い出し、化学準備室で事をおこそうとしたが、転入生の近衛慶秋に見つかり投げ飛ばされると背中の痛みが走る!
「くっ」
まさかドアを破って助けに来るとかなんなんだ?
しかし不味い...これでは教師どころか人生終わったものだ...くそっ!そう思った時だった。
『死ね』
何処からか声が響く。
「なんだ???」
『我が伴侶に手を出そうなぞ許せぬ...死ね...』
ガタガタと揺れ始める!
「じ...地震!」
揺れは大きくなり棚から様々なガラス器具が落ち伊藤目掛けて落ちてくる。
「うわぁぁぁ!」
割れたガラスは身体に刺さり、その痛みで悶える内に大きな棚が倒れ、ドン!という音と共に伊藤はそのまま下敷きとなる。
棚の下には伊藤の血がじわりじわりと広がっていった。
伊藤がそんな事をする教師だとは正直なところ信じられなかった...
そんな時大きく足元が揺れる。
「じ...地震????」
ガタガタと大きく揺れ出した。
「市橋さん!」
近衛は私を庇うように窓の反対側へしゃがみこむ。
「うわぁあああ!」
しばらく揺れが続いた時に叫び声が聞こえる。
「え!」
揺れが落ち着いた所でさっきの叫び声...きっと伊藤だ...もしかしたら棚にでも潰されてしまったのかもしれない
「もしかして伊藤...」
「僕が見に行くから...」
そう言って化学準備室へ再度近衛が向かうので、その後をついていく...近衛は壊れたドアから室内を見るとすぐ此方を向いて化学準備室へ入らない様にと言わんばかりに手を広げる。
「伊藤は...」
「市橋さんは見ちゃ駄目だ...」
「え?」
「伊藤は...棚に潰されて死んでる...」
ふと見える位置...部屋の中に血が広がっていた。
「ヒッ」
さっきまで私を襲っていたあの伊藤が...あっさり死んでしまった...何で?何でこんな事が...
ふと近衛の顔を見る...伊藤の血を見るその目はまるで汚いものを見ているような...そんな顔をしていた。
「自業自得...」
近衛はそうぽつりと呟くのを聞き逃さなかった...
そんな人の死をさも当然の様に何故言えるのか...怖くて聞く事が出来なかった。
───
担任の伊藤はイライラしていた。
高島あかねが市橋史絵を突き落として怪我させるなんて愚かな事をした事もそうだ...
だから教師として注意をしたその後、直ぐに高島自身が人身事故にあって死んでしまう...
学校にはじゃんじゃん電話は鳴るし、高島の親はこちらのせいじゃ無いかと怒り、父親は殴りかかりそうな勢いだ...お前らがちゃんと育てなかったせいだろ?と伊藤は思っていた。
そもそも高島は歩きスマホの所為で線路に落ちたんだろうし目撃者もいるのに!と思う。
そんな時だ、実習棟に市橋史絵が1人歩いていた。
いつもなら仲のいい津川ひなたと一緒なのに...とふと思う...
きっと魔がさしたのだろう、大人しそうな上に胸も大きい、顔もまぁまぁだし...きっと手を出しても裸の写真でも撮って脅しておけばきっと黙っているだろう、そのまま関係を続けるのもいいかもなと、そう伊藤は思った。
そんな邪悪な思いで誘い出し、化学準備室で事をおこそうとしたが、転入生の近衛慶秋に見つかり投げ飛ばされると背中の痛みが走る!
「くっ」
まさかドアを破って助けに来るとかなんなんだ?
しかし不味い...これでは教師どころか人生終わったものだ...くそっ!そう思った時だった。
『死ね』
何処からか声が響く。
「なんだ???」
『我が伴侶に手を出そうなぞ許せぬ...死ね...』
ガタガタと揺れ始める!
「じ...地震!」
揺れは大きくなり棚から様々なガラス器具が落ち伊藤目掛けて落ちてくる。
「うわぁぁぁ!」
割れたガラスは身体に刺さり、その痛みで悶える内に大きな棚が倒れ、ドン!という音と共に伊藤はそのまま下敷きとなる。
棚の下には伊藤の血がじわりじわりと広がっていった。
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