4 / 44
転校生
パウンドケーキ 2
しおりを挟む
いつもなら調理実習室でまったり作った菓子をドリップコーヒーと共に頂き、至福の時を過ごすのに...くそう。
帰り道をとぼとぼ歩く...ぐるるる...それにしても腹が減る...
仕方ないな、帰り道にある公園で食べてしまおう!そうしよう!と公園へ!
ようし!ベンチにゃ誰もいないぞと真ん中にどっかり座って、鞄から取り出したアルミホイルで包んで持ってきたパウンドケーキを手に取り一口!
「美味い!さすが私!」
美味しいものを作る為には心血を注ぐのだ!クラシルとDELISH KITCHENは心の友よw
しかし飲み物が欲しい...全部食べてしまう前に自販機で何か飲み物でも...と思った時だ。
「あ!市橋さん」
と声をかけられる...見上げるとひぇ...噂の近衛 慶秋じゃあないか!
「近衛...慶秋」
「いやぁ君とは一度ゆっくり話がしたかったんだ、あ!これ貰ったケーキだけど...あれ?」
近衛の手には私が作って三人に残したであろうパウンドケーキが綺麗に透明な袋でラッピングされているものを持っていた。
あーあの三人渡したのか...早いな...そして形から同じものだと推測もできる...
「へぇ...もしかしてこのケーキも市橋さんが作ったものなのかな..そうか」
近衛 慶秋はニコニコしているが、その目は獲物を見る様な目だ...ザワザワする...
いつの間にかよいしょとベンチの隣に座りやがったぞ...しかし何故だ?こんなもっさり女子になんの様だ。
「私になんの話が?」
「同じクラスなのに君とはまだちゃんと話してないな、と思っててね、ああいい匂いだなぁ...甘くて美味しそうだ...」
パウンドケーキの事か?しかし近衛 慶秋は何故か私をじっと見てそう言う...そしてその目が怖い...。
「パウンドケーキ...食べる?」
恐る恐るまだ口につけてない方をと思い差し出すが、なんと近衛は食べかけの方を差し出してもいない手から取り上げて、そのまま一口で食べてしまったではないか!
「美味い...市橋さんのケーキ美味いなぁ...」
ケーキを取った指を舐める姿が何だか艶かしい...しかしずっとこっちを見ているのだ...
ケーキに関しちゃあさ...そりゃあ私が作ったケーキだ...美味いに決まってるだろうよ...でも何なんだ...まるで『私そのものが美味しい』とでも言いたい口振りじゃないか...怖い!
「よ...用事があるからっ!じゃあっ!」
鞄を持って立ち上がり走って逃げる!
「市橋さん!」
近衛 慶秋の声が後ろから聞こえるも振り向けない、どうにも近衛が怖いのだ!
何なんだ何なんだ?彼奴は一体何なんだ????
帰り道をとぼとぼ歩く...ぐるるる...それにしても腹が減る...
仕方ないな、帰り道にある公園で食べてしまおう!そうしよう!と公園へ!
ようし!ベンチにゃ誰もいないぞと真ん中にどっかり座って、鞄から取り出したアルミホイルで包んで持ってきたパウンドケーキを手に取り一口!
「美味い!さすが私!」
美味しいものを作る為には心血を注ぐのだ!クラシルとDELISH KITCHENは心の友よw
しかし飲み物が欲しい...全部食べてしまう前に自販機で何か飲み物でも...と思った時だ。
「あ!市橋さん」
と声をかけられる...見上げるとひぇ...噂の近衛 慶秋じゃあないか!
「近衛...慶秋」
「いやぁ君とは一度ゆっくり話がしたかったんだ、あ!これ貰ったケーキだけど...あれ?」
近衛の手には私が作って三人に残したであろうパウンドケーキが綺麗に透明な袋でラッピングされているものを持っていた。
あーあの三人渡したのか...早いな...そして形から同じものだと推測もできる...
「へぇ...もしかしてこのケーキも市橋さんが作ったものなのかな..そうか」
近衛 慶秋はニコニコしているが、その目は獲物を見る様な目だ...ザワザワする...
いつの間にかよいしょとベンチの隣に座りやがったぞ...しかし何故だ?こんなもっさり女子になんの様だ。
「私になんの話が?」
「同じクラスなのに君とはまだちゃんと話してないな、と思っててね、ああいい匂いだなぁ...甘くて美味しそうだ...」
パウンドケーキの事か?しかし近衛 慶秋は何故か私をじっと見てそう言う...そしてその目が怖い...。
「パウンドケーキ...食べる?」
恐る恐るまだ口につけてない方をと思い差し出すが、なんと近衛は食べかけの方を差し出してもいない手から取り上げて、そのまま一口で食べてしまったではないか!
「美味い...市橋さんのケーキ美味いなぁ...」
ケーキを取った指を舐める姿が何だか艶かしい...しかしずっとこっちを見ているのだ...
ケーキに関しちゃあさ...そりゃあ私が作ったケーキだ...美味いに決まってるだろうよ...でも何なんだ...まるで『私そのものが美味しい』とでも言いたい口振りじゃないか...怖い!
「よ...用事があるからっ!じゃあっ!」
鞄を持って立ち上がり走って逃げる!
「市橋さん!」
近衛 慶秋の声が後ろから聞こえるも振り向けない、どうにも近衛が怖いのだ!
何なんだ何なんだ?彼奴は一体何なんだ????
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
赤月の夜の生贄
喜島 塔
ホラー
このお話は、ある看護師が語る、悍ましい死を遂げた患者さんの話です。
「今夜は、赤い月が出ているのね」
眞方呂(まほろ)さんという名の還暦間近の寡黙な美しい御婦人が明かした最初で最期の身の上話は俄かには信じがたいものでした。地図に載っていない閉鎖的な集落に生まれ育った眞方呂さんは、集落を護る”赤月之命(あかつきのみこと)”様への生贄に選ばれて……
あの夜、病室で起こった出来事が真実だったのか悪夢だったのかを知っているのは、あの日の夜の赤い月だけなのです。
逢魔ヶ刻の迷い子2
naomikoryo
ホラー
——それは、封印された記憶を呼び覚ます夜の探索。
夏休みのある夜、中学二年生の六人は学校に伝わる七不思議の真相を確かめるため、旧校舎へと足を踏み入れた。
静まり返った廊下、誰もいないはずの音楽室から響くピアノの音、職員室の鏡に映る“もう一人の自分”——。
次々と彼らを襲う怪異は、単なる噂ではなかった。
そして、最後の七不思議**「深夜の花壇の少女」**が示す先には、**学校に隠された“ある真実”**が眠っていた——。
「恐怖」は、彼らを閉じ込めるために存在するのか。
それとも、何かを伝えるために存在しているのか。
七つの怪談が絡み合いながら、次第に明かされる“過去”と“真相”。
ただの怪談が、いつしか“真実”へと変わる時——。
あなたは、この夜を無事に終えることができるだろうか?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/horror.png?id=d742d2f035dd0b8efefe)
繭玉
玉響なつめ
ホラー
とあるジムのロッカールームで出た噂話。
それを耳にした麻友は、その店名に聞き覚えがあった。
たまたま持っていたその店のカードに記載されている電話番号に、縋るように電話した麻友。
人が変わったように美しくなると言うリラクゼーションサロン『コクーン』の話。
※カクヨム・小説家になろうにも載せています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる