銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter7:become a teacher

グラート生徒会長の初恋 その6

「秘密にしてって頼んでいたのに...お爺ちゃんは口が軽いんだから...」

「あはは...まぁ相手に関しては大体予想はついてるけどな」

「ええっ！！！」

「何を驚いているんだ？悪魔対策でエアヴァルド側...正確にはバーレの教会の連中とは繋がっているからバーレの人材がこっちにやって来るのかは全部把握してるんだよ、しかも回復の奇跡持ちでうちの軍人達の何人かもお世話になった話も出てる、それこそお前が大火傷を受けた時に回復してくれたんだろ？ミンミちゃんだっけ？」

「！！！」

「あはは、青春だねぇ...でも...」

急にエリデは真面目な表情を浮かべる。

「...お前はウルム貴族として国に奉仕する事を選んでその道を歩み始めてる、だけどあの子はトラウゴッド教の教徒...相当厄介な相手だ」

「母さん、厄介ってどう言う意味だよ...」

「...私たちは誇り高きウルム貴族であり軍人、陛下への忠誠や愛国心から命をかける私達と聖典を元にした信仰心から活動を行ってる彼らは根本的に考え方が違う。国や法よりも聖典に書かれた神の言葉とやらに忠実に従う連中だ、信仰を捨てるくらいなら命を投げうつくらいにね...だからもしお前があの子と一緒になりたいと願うなら国を捨てるくらいの覚悟が必要になるし、それこそ改宗する必要があるだろうな...グラート...お前はそれができるか？」

急に重い二択を出されて言葉に詰まるグラート。

「初恋なんて綺麗なまま終わらせた方が良い、それこそ言葉の通じない異国の美少女に憧れたって事でね...でももしグラート、お前が本気でそっちを選んでも私は反対しないよ」

「え？？？」

エリデはグラートの頭をガシガシと撫でる。

「何せ私も似たようなものだからさ、爺さんの反対を押し切ってお前の父さんと一緒になったんだもの...爺さんは医者で人を救う道を確固たる信念を持って行っていた立派な人なのに、私は惚れた男の為に国を守る名目があれば人殺しも厭わない真反対な生き方を選んだ、この生き方に後悔は無いし寧ろ誇りでもあるからね」

「母さん...」