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chapter7:become a teacher

天使降臨 その3

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「はっ!」

術士達にそう指示すると氷の壁を作って囲いにして相手の攻撃範囲をできるだけ狭めて残りの術士は私達と氷の槍を展開させて打ち込んでいく。

そうしているうちにモレクの動きが止まる。

「だいぶ弱まったのかしら???」

なんと無く炎の勢いも弱まっている気がするけど、このくらいで簡単に弱まるとは思えない。

何かジョナサンは気がついたのか私の前に経って術式を展開させるわ!

「まずい!あいつの中心から急に気が集中し始めたぞ!大規模な攻撃が始まるっ!全力で防御しろぉ!」

ジョナサンの声に反応してマキシムは氷の壁の影へ、他は防御の術式を展開し始める。

一時的に弱ってきたと思っていたが、モレクを中心に大規模な術式が二つ展開され、だんだんと炎の勢いが増しはじめて、さらにゴウっと大きな風が生じて炎で出来た竜巻が発生するわ!

「なっ!あいつ二つの術式を同時に展開して火災旋風を作るつもりだっ!!!」

「ジョナサン!!!」

ジョナサンは自分自身の防御を解除してから自分に氷の術式を付与しながらモレクの方へ走って、モレクが足元に構築した炎側の展開図に触れる。

「せめて炎だけでもぉぉぉ!!!」

ジョナサンはそう叫びながら術式を無効にしようとしているわ!

「ジョナサン!」

『対術っ消失ッ!』

炎の術式は無効化されるけれど、風の術式...竜巻の方は間に合わず、そのままジョナサンは強力な竜巻に周囲にある物と一緒に巻き込まれて飛ばされてしまうわ!

「ジョナサン!!!!くっ!!!」

マキシムさんはジョナサンを助けようとするけれど、風の勢いが強くて自分自身が飛ばされない様にするのが精一杯みたい!

ジョナサンは高く飛ばされてそのまま地面に叩きつけられる。

「ジョナサン!」

「すごいな...火災旋風になれば我々だけでなく周囲に更なる被害が拡大されるからせめて炎だけでも止めたのか...」

術士の1人がそう話すのが聞こえるわ。

ジョナサンになんとかして駆け寄って、さっき受け取っていたポーションを飲ませる。

「ううっ、先生ごめん」

「もうっ!ジョナサンはすぐに行動に出るタイプなんだから、2人にも言われているでしょ...でもよく頑張ったわ...」

「バレンティナ嬢!」

後ろからマキシムさんの声が!モレクがマキシムさんのガードを突破してこっちに向かって走って来たわ!

「!!!」

「先生!!!」

流石にあの勢いでは術式を展開する時間が足りないわ!

『約束を果たしに来た、預言者よ!』
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