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chapter7:become a teacher
嘆きと叫びの王モレク その20
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「うう...」
「ザナージ生徒会長大丈夫???」
「すみません...結局足手纏いになってしまいました...ううっ!」
「痛いでしょうに...学校まで戻れば回復の奇跡を起こせる司祭がいる筈だから...」
ザナージ生徒会長を励ましながら学校の敷地内へと向かう。
「火事が!!!!」
「何だあの化け物は!!!」
「きゃあああ!!!」
あちこちでモレクが暴れだしたせいなのか叫びながら逃げ惑う人々も増えてくるわ。
それに火災がだんだん広がって来ている!
「アネリ先生...僕の事は良いので...逃げてください...」
痛そうな顔のザナージ生徒会長はそんな事を言い出すわ。
「そんな事は出来ないわよ!ほら頑張って!」
だいぶ弱気になっているわ、人混みもあるし困ったわね。
『あ!お姉さんだ!お姉さん!!!!』
聞き覚えのある女の子の声、エアヴァルド語だわ。
「え???まさか」
『よかった!ずっと導かれてこっちに来たのがやっぱり正解だったんだ!』
今は商家の娘さんって感じの格好をしてて前に会った時は黒い修道士の服で頭巾をかぶってたからすぐにはわからなかったけど間違いないわ。
『ミンミ、ミンミなのね!』
私をバーレでリュシフェルから体を張って守ってくれたミンミが布袋を抱えてこちらにやってくるわ。
『はい!お姉さん!でも火事があったりこんな人混みで...』
ミンミはそう言いかけながら痛みに苦しむザナージ生徒会長の姿に目を向ける。
『大変!待ってて、今治してもらえる様にお願いするから』
とミンミは祈りを捧げると柔らかい光が放たれザナージ生徒会長の酷い火傷がみるみるうちに消えていくわ!
ミンミは回復の奇跡が扱えるようになったのね!
「...痛みも火傷跡も消えた...錬金術師の薬でもここまで簡単に治せないものなのに...」
ザナージ生徒会長は回復の奇跡に驚くけど、それ以上にミンミをじっと見つめてるわ。
『治って良かった...でもまだ顔が赤いからゆっくり休めるところに移動した方が良いかもだね』
可愛らしく笑うミンミを見ているザナージ生徒会長の顔が何だか真っ赤になっている...あら???もしかして一目惚れ???
「あ...ありがとう...」
いつも堂々としているのに何だかモジモジしながらお礼を言ってる。
『お礼を言ってくれてるのかな?』
ミンミは首を傾げる。
『ええ、ザナージ...いえグラート君はミンミにありがとうってお礼を言ってるわ』
「ザナージ生徒会長大丈夫???」
「すみません...結局足手纏いになってしまいました...ううっ!」
「痛いでしょうに...学校まで戻れば回復の奇跡を起こせる司祭がいる筈だから...」
ザナージ生徒会長を励ましながら学校の敷地内へと向かう。
「火事が!!!!」
「何だあの化け物は!!!」
「きゃあああ!!!」
あちこちでモレクが暴れだしたせいなのか叫びながら逃げ惑う人々も増えてくるわ。
それに火災がだんだん広がって来ている!
「アネリ先生...僕の事は良いので...逃げてください...」
痛そうな顔のザナージ生徒会長はそんな事を言い出すわ。
「そんな事は出来ないわよ!ほら頑張って!」
だいぶ弱気になっているわ、人混みもあるし困ったわね。
『あ!お姉さんだ!お姉さん!!!!』
聞き覚えのある女の子の声、エアヴァルド語だわ。
「え???まさか」
『よかった!ずっと導かれてこっちに来たのがやっぱり正解だったんだ!』
今は商家の娘さんって感じの格好をしてて前に会った時は黒い修道士の服で頭巾をかぶってたからすぐにはわからなかったけど間違いないわ。
『ミンミ、ミンミなのね!』
私をバーレでリュシフェルから体を張って守ってくれたミンミが布袋を抱えてこちらにやってくるわ。
『はい!お姉さん!でも火事があったりこんな人混みで...』
ミンミはそう言いかけながら痛みに苦しむザナージ生徒会長の姿に目を向ける。
『大変!待ってて、今治してもらえる様にお願いするから』
とミンミは祈りを捧げると柔らかい光が放たれザナージ生徒会長の酷い火傷がみるみるうちに消えていくわ!
ミンミは回復の奇跡が扱えるようになったのね!
「...痛みも火傷跡も消えた...錬金術師の薬でもここまで簡単に治せないものなのに...」
ザナージ生徒会長は回復の奇跡に驚くけど、それ以上にミンミをじっと見つめてるわ。
『治って良かった...でもまだ顔が赤いからゆっくり休めるところに移動した方が良いかもだね』
可愛らしく笑うミンミを見ているザナージ生徒会長の顔が何だか真っ赤になっている...あら???もしかして一目惚れ???
「あ...ありがとう...」
いつも堂々としているのに何だかモジモジしながらお礼を言ってる。
『お礼を言ってくれてるのかな?』
ミンミは首を傾げる。
『ええ、ザナージ...いえグラート君はミンミにありがとうってお礼を言ってるわ』
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