銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

只野ぱんだ

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chapter7:become a teacher

嘆きと叫びの王モレク その15

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しかしその企みはジョナサンの機転のお陰で失敗し完全な復活を遂げる事は出来なくなったしまったのだ。

計画が悉くモレクはただただ恐れ慄きながら必死に逃げるしか無かった。

何故ならたった1人の軟弱そうな預言者に創造者にして忠節なるトラウゴッド神が直に与えた王笏により粉々にされ、ゲヘナの火による焼かれる責苦を1000年単位で受けたのだ。

そう、あの王笏がこの場にあると言う事は天の兵車に乗って神が直々にモレクに裁きを与えると言う事と同意義なのだから。

小心者でありながらも自らの欲に負けて神に反逆したモレク。

ルーエンの時代に神の怒りを受けて火と硫黄の海に投げ込まれ燃やされる事は恐ろしいものだった。

故に自らの身体の大半を炎とすればと小賢しさから子供達を1000人単位で生贄として人間から差し出させてその身体を得た。

しかしその惨虐な行為はさらに神の怒りに触れて、ゲヘナの火を用いて焼き殺された子供達の寿命と同じだけ焼かれる苦しみを受ける結果になったのだ。

リュシフェルによってゲヘナから逃げ出せた事は焼かれる恐怖からの解放になったが、今はリュシフェルに脅されいる、奴が若い天使を葬る様に...と言っていたが、その天使は一体どこにいるのか。

しかもまだ脆弱な肉体のまま、全盛期の10キュビト(5メートル)もない状況、自身の動力源ともなる生贄に子供達を10人前後しか獲られなかった為にギリギリ身体を保てる状況だったのだ。

王笏を持つ預言者にだって敵わないだろうに正直リュシフェルの言っている天使を倒せるのかどうかすら怪しい。

『強い身体を準備すると約束だった筈なのにぃ!これでは更に彼の神の怒りに触れてもっと長い時間燃やされるぅぅ!!!』

モレクはリュシフェルの正体を知っている。

最も神に近い燐天使の1人であったのに神を裏切った『明けの明星』、大量の天使達を堕落させた張本人であり、創造者にして忠節なるトラウゴッド神に『挑戦』した最初の存在である。

モレクは創世の初期の頃、リュシフェルの甘言に惑わされて地に降りて地の人らに自らを『神』と呼ばせて、その力と美しさ故に地上で散々好き放題やったのだ。

天使故に奇跡を起こして多くの人々の崇拝の対象となり、大量の美しい人の娘を妻とし交わり、多くのゴライアス巨人の父となって地を暴虐と淫行に満たした者の1人なのである。
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