銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter7:become a teacher

再誕 その2

客室のソファーに腰掛けるとピエトロが全員分にとサンドイッチを用意して、集まった全員にお茶を準備する。

「ティナの好きなタマゴサンドだよ」

パパが私に食べる様に薦めるも、食欲が湧かない...でも全員が心配するだろうから一つだけ無理矢理口にするけれど、喉が通らない。

「うっ...」

飲みこもうとするもそのまま吐き気に襲われてしまう。

「ティナ！無理に食べなくて良いから...お水だよ...」

近くにあったナプキンで口を押さえて吐き出し、パパから渡されたコップの水を少し飲む。

「パパ...ごめんなさい」

パパは背中を摩りながら、心配そうな顔をする。

「...ティナはもう横になった方が良いかもね、部屋に戻ろうね...」

「うん...」

パパが付き添って私の部屋にまで付き添ってくれる。

「ちゃんと休むんだよ...」

「うん...」

そう頷いて部屋に入りベッドにそのまま倒れ込む。

「...どうしたら良いの...ディビッドはどうなるの...お願い...創造主にして忠節なるトラウゴッド神助けて...」

ベッドの上で目を閉じてディビッドの為に祈ると瞬時に世界が変わる。

「え？？？」

矢車菊が咲き乱れる草原へ...いつも夢で見る場所だわ！

「...これって一体どうして...あ...ここにいるならあの子に聞けば...」

いつも夢で現れる女の子を探す、あの子ならどうすれば良いのか教えてくれると思って周囲を見回すけれど、誰もいない。

「ねぇ！お願い！ディビッドを助けたいの！ねぇ！いつも通り出て来てよ！ねぇ！！！」

声を張り上げて草原を走りながらあの子を探していると後ろから大きな風が吹き付けるから振り向く。

そこに立っている存在に息を飲む。

それは背が高く青白く光る髑髏の様な兜を被り、同じ色の肋骨のような装飾をした鎧を纏った一見禍々しく見える存在、まるで死を司るかの様な姿だわ。

でも恐ろしいとは感じられない...何故ならこの方を私は知っているから。