銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter7:become a teacher

古い夢5 その9

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その半年後。

あれからさらに動ける様になったディビッドをよそにエステルとサミュエル、マキシムは三人で今後の話をする為に集まっていた。

呪い自体は解かれる事が無い、そもそも悪魔から直接受けた呪いは解かれる事が無く、場合によっては何世代にも渡って受け継がれるものなのだ。

「坊ちゃんにいくら悪魔を滅ぼす能力が与えられたからって回復の奇跡ヒールに頼れねぇ時点でもう前線に出ねぇでさっさと嫁貰って子供作ってりゃあいいっスよ、顔だけはエステル様に似て良いっスから選び放題っしょ」

「おい、まだディビッドは15の子供だぞ...」

マキシムがサミュエルの物言いを咎める。

「王子サマこそ何言ってんすか～先代は16歳で結婚、17歳でエステル様の父親になったんスよ？」

「うっ...」

サミュエルに事実を言われてマキシムは黙ってしまう。

「そんな話は辞めなさい、サム...」

「へいへい...」

エステルが眉を顰めるとサミュエルは仕方ないとその件は黙る。

「...正直に話すけど、ディブはこのまま異端審問官としての仕事を続けてもらう事になるわ...そ・う・見・え・て・い・る・から」

「そうなんスか？？？」

エステルが見えた、と言う事は確定している事実である。

「ディブはこの先大きな事を成し遂げるのよ、歴代最高の『白の射手』となる事はもう決まっているのよ...ここに来て二つの選択のうち異端審問官になるって選んだ時点でね」

「エステル様が言うなら間違いないか...ならより一層あいつを護らなきゃならないか」

マキシムはそう決意する。

「そうっスね！あと今まで疎かにしていた術士の育成やスカウトも考えた方がいいっス...ブルーノ医師のような医術にも長けて回復薬ポーションを生成できる錬金術師を...まぁそんな都合の良い能力のある術士なんてみーんなウルムに行くからエアヴァルドにゃあいねぇっスけど～」