752 / 841
chapter7:become a teacher
古い夢4 その15
しおりを挟む
ー
「...また夢ですか...」
最近やけに昔の夢を見る、家出の件でマキシムと信頼関係を築き、エステルや使用人達とは完全とまではいかないけどかなり環境が改善されたものの、あまり良い思い出ではない。
いっそバレンティナと仲良くやっている夢でも見れたら良かったのに...とため息を吐くディビッド。
まだ夜も明けてないが部屋の外が何だか騒がしいので起き上がり、部屋を出てリビングへ向かうとぼろぼろな姿のジョナサンが異端審問官達に囲まれている状況に驚く。
「ジョナサン!どうしたんですか???」
ジョナサンが身に纏っていた黒い司祭服の腹付近が破け、あちこちぼろぼろになっている、怪我がないか心配で近づくディビッド。
「ディビッド心配すんな、見た目はこんなんだけどどこも怪我はしてないから」
天使エイモスの回復の奇跡によって瀕死の状況ではあったがすっかり傷も癒えて元通りになっているジョナサン。
「ディビッド様、先程ジョナサン様が...」
「いいよ、俺が直接説明するから」
司祭の1人が説明しようとするが、ジョナサンに止められる。
「まずディビッド...モレクの件だが、試験場の足元に血で描かれたシジルがあった、試験で術式暴走を起こして大量の子供達を焼き殺して生贄とさせる為だろう、因みに服がぼろぼろなのは妨害にあったせいだ」
ジョナサンはまず事実だけを報告する。
「で、その暴走を引き起こそうと生徒を唆した奴を今異端審問官に探らせている最中だ...それとこれ...」
ジョナサンはポケットから血の付いた石畳のかけらを見せる、ジョナサンは割った石畳のかけらを一つ調べる為に持ってきていたのだ。
「さっき簡単に成分を確認したんだが、人の血で間違いない...きっと10代から20代の若い女性のものだ、シジルの大きさから人1人分の血液が必要だろう...」
「...酷いですね」
ディビッドは眉を顰める。
「まぁほぼ犯人は確定だと思うんだ、だけど...」
「何か引っかかるんですか?」
「...先生が心配でさ」
「ティナの事ですか???」
「ああ...だって...」
とジョナサンが犯人と思わしき名前を話そうとした時、急にディビッドの心臓がドクン!と大きく鼓動する。
「うっ!」
目を見開く。
心臓付近に痛みが走りだし、その場で胸に手を当てながら崩れ落ちるディビッド。
ー
「...また夢ですか...」
最近やけに昔の夢を見る、家出の件でマキシムと信頼関係を築き、エステルや使用人達とは完全とまではいかないけどかなり環境が改善されたものの、あまり良い思い出ではない。
いっそバレンティナと仲良くやっている夢でも見れたら良かったのに...とため息を吐くディビッド。
まだ夜も明けてないが部屋の外が何だか騒がしいので起き上がり、部屋を出てリビングへ向かうとぼろぼろな姿のジョナサンが異端審問官達に囲まれている状況に驚く。
「ジョナサン!どうしたんですか???」
ジョナサンが身に纏っていた黒い司祭服の腹付近が破け、あちこちぼろぼろになっている、怪我がないか心配で近づくディビッド。
「ディビッド心配すんな、見た目はこんなんだけどどこも怪我はしてないから」
天使エイモスの回復の奇跡によって瀕死の状況ではあったがすっかり傷も癒えて元通りになっているジョナサン。
「ディビッド様、先程ジョナサン様が...」
「いいよ、俺が直接説明するから」
司祭の1人が説明しようとするが、ジョナサンに止められる。
「まずディビッド...モレクの件だが、試験場の足元に血で描かれたシジルがあった、試験で術式暴走を起こして大量の子供達を焼き殺して生贄とさせる為だろう、因みに服がぼろぼろなのは妨害にあったせいだ」
ジョナサンはまず事実だけを報告する。
「で、その暴走を引き起こそうと生徒を唆した奴を今異端審問官に探らせている最中だ...それとこれ...」
ジョナサンはポケットから血の付いた石畳のかけらを見せる、ジョナサンは割った石畳のかけらを一つ調べる為に持ってきていたのだ。
「さっき簡単に成分を確認したんだが、人の血で間違いない...きっと10代から20代の若い女性のものだ、シジルの大きさから人1人分の血液が必要だろう...」
「...酷いですね」
ディビッドは眉を顰める。
「まぁほぼ犯人は確定だと思うんだ、だけど...」
「何か引っかかるんですか?」
「...先生が心配でさ」
「ティナの事ですか???」
「ああ...だって...」
とジョナサンが犯人と思わしき名前を話そうとした時、急にディビッドの心臓がドクン!と大きく鼓動する。
「うっ!」
目を見開く。
心臓付近に痛みが走りだし、その場で胸に手を当てながら崩れ落ちるディビッド。
ー
0
お気に入りに追加
346
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。

【R18】仲のいいバイト仲間だと思ってたら、いきなり襲われちゃいました!
奏音 美都
恋愛
ファミレスのバイト仲間の豪。
ノリがよくて、いい友達だと思ってたんだけど……いきなり、襲われちゃった。
ダメだって思うのに、なんで拒否れないのー!!


ヤンデレ義父に執着されている娘の話
アオ
恋愛
美少女に転生した主人公が義父に執着、溺愛されつつ執着させていることに気が付かない話。
色々拗らせてます。
前世の2人という話はメリバ。
バッドエンド苦手な方は閲覧注意です。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる