銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

只野ぱんだ

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chapter7:become a teacher

古い夢4 その15

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「...また夢ですか...」

最近やけに昔の夢を見る、家出の件でマキシムと信頼関係を築き、エステルや使用人達とは完全とまではいかないけどかなり環境が改善されたものの、あまり良い思い出ではない。

いっそバレンティナと仲良くやっている夢でも見れたら良かったのに...とため息を吐くディビッド。

まだ夜も明けてないが部屋の外が何だか騒がしいので起き上がり、部屋を出てリビングへ向かうとぼろぼろな姿のジョナサンが異端審問官達に囲まれている状況に驚く。

「ジョナサン!どうしたんですか???」

ジョナサンが身に纏っていた黒い司祭服の腹付近が破け、あちこちぼろぼろになっている、怪我がないか心配で近づくディビッド。

「ディビッド心配すんな、見た目はこんなんだけどどこも怪我はしてないから」

天使エイモスの回復の奇跡によって瀕死の状況ではあったがすっかり傷も癒えて元通りになっているジョナサン。

「ディビッド様、先程ジョナサン様が...」

「いいよ、俺が直接説明するから」

司祭の1人が説明しようとするが、ジョナサンに止められる。

「まずディビッド...モレクの件だが、試験場の足元に血で描かれたシジルがあった、試験で術式暴走を起こして大量の子供達を焼き殺して生贄とさせる為だろう、因みに服がぼろぼろなのは妨害にあったせいだ」

ジョナサンはまず事実だけを報告する。

「で、その暴走を引き起こそうと生徒を唆した奴を今異端審問官に探らせている最中だ...それとこれ...」

ジョナサンはポケットから血の付いた石畳のかけらを見せる、ジョナサンは割った石畳のかけらを一つ調べる為に持ってきていたのだ。

「さっき簡単に成分を確認したんだが、人の血で間違いない...きっと10代から20代の若い女性のものだ、シジルの大きさから人1人分の血液が必要だろう...」

「...酷いですね」

ディビッドは眉を顰める。

「まぁほぼ犯人は確定だと思うんだ、だけど...」

「何か引っかかるんですか?」

「...先生が心配でさ」

「ティナの事ですか???」

「ああ...だって...」

とジョナサンが犯人と思わしき名前を話そうとした時、急にディビッドの心臓がドクン!と大きく鼓動する。

「うっ!」

目を見開く。

心臓付近に痛みが走りだし、その場で胸に手を当てながら崩れ落ちるディビッド。



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