上 下
731 / 841
chapter7:become a teacher

ジョナサン試験を受ける その11

しおりを挟む
ーーー

おかしいわねぇ...確か秋を感じる為に街の紅葉を眺めながら帰り道を歩くだけって話だったのに、いつのまにか夕食も外で頂く話になった上、何でホテルのベッドの上で二人で汗だくになりながら寝てるのかしら...

外はすっかり夜だし、パパには夕食は済ませて帰るって言ったとはいえこんな遅くなるなんて伝えてないのに。

「むにゃ...」

何とも幸せそうな顔で寝ているディビッド、口車に乗せられていつの間にかこうなったのに、何だか憎らしいわねぇ、たまにほっぺでもつねっちゃおうかしら!

そう思って眠っているディビッドの頬に手をやって触れる直前に手を掴まれる。

「きゃ!」

「ふふ、ティナの手小さくて可愛い」

「眠ってたんじゃないの???」

「今目が覚めたんですよぉ~」

ディビッドはニコニコしながら身を起こして窓の外を見る。

「もういっそここで一泊していきましょ?だいぶ遅い時間みたいだし」

と肩に腕を回してそんな事を言い出すわ!しかもなんか手が不埒な動きをし出すし!

「だめよ!特にディビッドはエステルお姉様に封印式を施して貰わなきゃだもの、それにパパも心配してると思うし!」

「えー」

「もう!ちゃんと自分の身体を大切にしなさい!」

もうっ!反省してないんだから!やっぱりほっぺつねっちゃえ!

「痛たたっ!でもなんか幸せ...」

うわぁ...ほっぺつねったら何だか恍惚とした表情してるわ、まさか痛いのが好きとか???また変な性癖が増えたら大変だわ!

「そんな事言ってないで帰るわよ!きっとエステルお姉様カンカンよ!」

「どちらにしろ帰ればボコボコですけどね~」

「開き直らないの!もう!」

思いっきりディビッドのほっぺをつねる。

「いてて...」

うーん...やればやる程だらしない表情になるわ...うーん。





結局ゴネるディビッドを何とか説得して帰る事が出来たけど、タウンハウス前にまで着いた時点でディビッドを探しに来たエステルお姉様に見つかって案の定その場でボコボコに...(あんな小さい身体で大の大人をボコボコに出来る事にも驚きよ!)

「愚弟がこんな遅くまで連れ回してごめんね~」

と気を失ったディビッドの首根っこを捕まえて引きずって帰って行くお姉様の姿を見送る...大の大人が小さい子に引きずられる姿がなんともシュールだわ...

それにしてもディビッドは散々あんな目に遭わされても結局次の日にはけろっとしてるから心配はしないけど

そうしてタウンハウスに入るとそれこそ案の定パパが半泣き状態でやってくるわ。

「ティナ~随分遅いから本当に心配したんだよぉ~」

「もう、パパは心配性ねぇ...遅くなるって連絡もしたしついついお友達と話が弾んじゃってね」

流石に本当の事が言えなくて適当にはぐらかす。

「でも最近物騒な事も多いし、ティナは何度か悪い人に誘拐されているから...」

ううっ...確かにあの阿呆エスタバンの件や闇オークションと2回も誘拐事件に巻き込まれているからパパが半泣きになりながら心配するのも無理は無いわよね...

「パパ、ごめんなさい」

「...分かってくれるなら良いんだよ、最近子供達が焼き殺された事件があったばかりだから」

それこそモレクの生贄にされた子供達の件よね、最近新聞に載って騒ぎになってるもの。

本当に早く見つけてモレクを封じなきゃだわ...


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

処理中です...