銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

只野ぱんだ

文字の大きさ
上 下
726 / 841
chapter7:become a teacher

ジョナサン試験を受ける その6

しおりを挟む

「まぁ教える分にはだけど、戦う為の実力としてははなぁ...」

ジョナサンは授業や今回の試験での教師の実力を見て、養成学校と名を打つ割に戦闘向きじゃないな、と確かに思う...まぁ生活に直結し稼ぎも良い付与術士や錬金術師になるなら戦闘能力なんてそこまで必要ではないのかもしれないが。

「そういえばジョナサン、例の試験の際の暴発しかけた件ですが、確か火の術式の試験でしたよね?」

「ん?そうだよ、それにしても複合術式なんて複雑なモノを何で知って使おうなんて思った...あ!!!!」

もしあの時自分があのそばかすの少年の暴発を阻止しなかったらきっと大事故に繋がって生徒が何人か焼死したかも知れない事を思い出す。

そしてモレク自体も肉体を炎に変えた悪魔、偶然なら良いのだが、もしあのそばかすの少年が誰かに唆されて複合術式を教えて暴発させようとしたなら...と。

「...ちょっと僕行って来る!」

そばかすの少年が一体誰から複合術式の知識を得たのか聞かなくては、とジョナサンは立ち上がる。

「ジョナサン?どうしたの???」

「万が一だけど例の試験の件でヒントになるかもだから!」

と食堂から出て行って、まだ校内にそばかすの少年がいれば問いたださねばと学校中にいる人の気を読みながら廊下を走るジョナサン。

「何か思う節があったのかもですね」

出ていったジョナサンを見ながらディビッドはそう呟く。

「なら私達も行った方がいいんじゃない?」

「いやぁ子供同士の話の方が良いと思いますよ~さて、先に帰りましょう、ティナ?」

「ジョナサンは???」

「きっとこのまま普通に帰れないでしょう...それに久しぶりに二人だけの時間が取れるんですし~」

とディビッドがバレンティナに抱きついてキスしようとしてくる。

「ちょっと!誰かに見られたらどうするのよ!もう!」

「むぎゅ...」

両手で口を塞がれて阻止されるも、それでもこうやってイチャつける事が嬉しいのか目が笑っている。

「でもたまには二人だけで帰るのも良いわよね、ちょっと遠回りして帰りましょ?」

「はい!」

バレンティナにそう言われるととても嬉しそうな顔で返事をするディビッド。

「じゃあ早々に帰りましょうか!そういえば近くの公園紅葉がとても綺麗でしたよ!」

「ふふ、じゃあ寄って帰りましょ?」

ディビッドとバレンティナは食堂から出る。

ディビッドがバレンティナの手の指を絡ませて恋人繋ぎをし、生徒がいない静かな廊下を二人並んで歩く姿は仲の良い恋人同士そのものだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

【R18】仲のいいバイト仲間だと思ってたら、いきなり襲われちゃいました!

奏音 美都
恋愛
ファミレスのバイト仲間の豪。 ノリがよくて、いい友達だと思ってたんだけど……いきなり、襲われちゃった。 ダメだって思うのに、なんで拒否れないのー!!

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

ヤンデレ義父に執着されている娘の話

アオ
恋愛
美少女に転生した主人公が義父に執着、溺愛されつつ執着させていることに気が付かない話。 色々拗らせてます。 前世の2人という話はメリバ。 バッドエンド苦手な方は閲覧注意です。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

処理中です...