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chapter7:become a teacher
一応復活したみたい その12
しおりを挟む『叫びと涙の王ヨ、そノ苦シみから解かレたくないデスカ?』
リュシフェルはモレクの封印式に語りかけると、肯定する様な呻き声が響く、解かれるならばどんな者でも縋りたいと願うかの様に。
『ならバ私が解いテ差し上げマしょウ、そシて貴方の肉体を以前の物ヨリも強く燃える炎ヨリも強イ物へと変えて差し上げマしょウ...私の願イを聞いテくれルならバ』
リュシフェルは封じられたモレクがそれを望んでいると判断し、封印式に直接触れる。
すると大きなヒビ割れが生じ、そのまま粉々に砕ける。
そこから悪魔の心臓そのものである翡翠で出来た書き板が、周囲には赤い炎がメラメラと燃えながら現れる。
『ギャハハ!!!!解放されたぞ!彼の神より永遠の責め苦から!』
下品な笑い声と共に書き板は宙に浮いている。
それを察知してかモレクを焼く為に存在している青く燃える炎が意志を持っているかの様に書き板を飲み込もうと襲いかかる。
『ひぃぃぃ!!!彼の神の呪いの火が!!!!』
しかし、リュシフェルがその炎を軽く手で払ってしまう。
『き...貴様は...』
『貴様?』
リュシフェルは不敬な物言いに眉を顰める。
『い...いいえ貴方様はもしや...』
モレクは当時の姿とは違う姿となったリュシフェルに気がつき、畏れの気持ちが湧き上がる。
『あハハ、まァ良いでしょウ!貴方ノその自慢の炎デ最も若い天使ヲ葬ル為に』
『て...天使相手に!!』
モレクは恐れるが、リュシフェルは笑いながらモレクの心臓たる燃える翡翠の書き板を、自らの力で生み出した人の頭程の大きさの黒い球体に封じ込める。
『ちゃんト対抗でキる程の力ヲお渡ししマすかラ、心配しないデくだサいネ』
リュシフェルの甘言に唆され、悪魔の中でも高位に当たる存在であったのにも拘らず奴隷契約をしてしまった事に気がつくモレクはただその球体で大人しくしているしか無かった。
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