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chapter7:become a teacher
赤宿し その14
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そしてそのままベッドの上にちょん!と降りたと思ったらポン!と姿を変える...エステルお姉様だわ!
今日はふわふわした水色のワンピースを着てる!
やたらとかわいい服しか用意できないもので...って使用人の人が準備した服があまりにも可愛らしいチョイスはきっとわざとじゃないかと疑っているわ。
12才(どう見ても10才未満にしか見えないけど、それを言うと怒るから黙ってる)の姿のお姉様本当かわいいわねぇ。
「ティナちゃん!久しぶり!」
そのままぎゅう!っと抱きつかれる、記憶はあっても行動が子供らしいのってやっぱり身体に精神が引っ張られちゃうのかしらねぇ。
「うう...ティナが姉上に取られる...」
なんだか悔しそうにこっちを見ているディビッド、なんだか涙目になってるわ。
「ところでどうしたんですか?」
「あ!そうそう、きっと明日大騒ぎになるかもだからみんなが驚く前に伝えなきゃって思ってやって来たのよ~なのにディブは家にいないってジョニーが言うからティナちゃんの所にやってきたのよ!」
「大騒ぎ???」
「まさか復興も終わってない状況なのにこんなに早く行動するとは思わなかったから...」
とエステルお姉様が話し始めるわ。
ーーー
同時刻。
「まさか陛下にあの女占い師との隠し子が居たなんて!」
正妃フォルトナータは王宮内の自室で激怒していた。
その日、サヴェリオからエステルとの子供が居た、賢者数人の鑑定から親子関係が明らか、と言う報告がありそれを公表する、と言ったからだ。
現在12歳の女児でそれこそエステルそっくりな上、生贄の娘ではない赤宿しである紫色の瞳で産まれてきた事も気に入らない。
何故ならウルム王家特有のアクアマリンのような瞳だが、感情が高まると赤が宿りその色はアメジストのような色合いに変化する『隠れ赤宿し』と呼ばれる特性があるのだ。
その色を最初から持っていたエステルの娘には歴代屈指の術士でもあるサヴェリオ並みの力を持っている事は間違い無い。
つまりエステルの子にウルム王家の正統性があるやも知れない、と思われる可能性があるからだ。
「妃殿下!どうか怒りをお納め下さい...お腹の子に響きます」
40歳くらいの王妃の側近の男はフォルトナータの怒りを宥めようとする。
「これが怒らずに居られぬか!」
「ですが高貴な血を考えればこそ妃殿下の子こそ王太子の座に着くと決まっております故...」
「愚か者が!陛下の寵愛を受けたあの女の子供...他の子達には全く興味どころか忌まわしい存在としか扱わないあの陛下にとって特別な子になる事は明らかではないか!」
今日はふわふわした水色のワンピースを着てる!
やたらとかわいい服しか用意できないもので...って使用人の人が準備した服があまりにも可愛らしいチョイスはきっとわざとじゃないかと疑っているわ。
12才(どう見ても10才未満にしか見えないけど、それを言うと怒るから黙ってる)の姿のお姉様本当かわいいわねぇ。
「ティナちゃん!久しぶり!」
そのままぎゅう!っと抱きつかれる、記憶はあっても行動が子供らしいのってやっぱり身体に精神が引っ張られちゃうのかしらねぇ。
「うう...ティナが姉上に取られる...」
なんだか悔しそうにこっちを見ているディビッド、なんだか涙目になってるわ。
「ところでどうしたんですか?」
「あ!そうそう、きっと明日大騒ぎになるかもだからみんなが驚く前に伝えなきゃって思ってやって来たのよ~なのにディブは家にいないってジョニーが言うからティナちゃんの所にやってきたのよ!」
「大騒ぎ???」
「まさか復興も終わってない状況なのにこんなに早く行動するとは思わなかったから...」
とエステルお姉様が話し始めるわ。
ーーー
同時刻。
「まさか陛下にあの女占い師との隠し子が居たなんて!」
正妃フォルトナータは王宮内の自室で激怒していた。
その日、サヴェリオからエステルとの子供が居た、賢者数人の鑑定から親子関係が明らか、と言う報告がありそれを公表する、と言ったからだ。
現在12歳の女児でそれこそエステルそっくりな上、生贄の娘ではない赤宿しである紫色の瞳で産まれてきた事も気に入らない。
何故ならウルム王家特有のアクアマリンのような瞳だが、感情が高まると赤が宿りその色はアメジストのような色合いに変化する『隠れ赤宿し』と呼ばれる特性があるのだ。
その色を最初から持っていたエステルの娘には歴代屈指の術士でもあるサヴェリオ並みの力を持っている事は間違い無い。
つまりエステルの子にウルム王家の正統性があるやも知れない、と思われる可能性があるからだ。
「妃殿下!どうか怒りをお納め下さい...お腹の子に響きます」
40歳くらいの王妃の側近の男はフォルトナータの怒りを宥めようとする。
「これが怒らずに居られぬか!」
「ですが高貴な血を考えればこそ妃殿下の子こそ王太子の座に着くと決まっております故...」
「愚か者が!陛下の寵愛を受けたあの女の子供...他の子達には全く興味どころか忌まわしい存在としか扱わないあの陛下にとって特別な子になる事は明らかではないか!」
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