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chapter6:Be baptized

お前に不名誉な名を与える! その3

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『あああ!』

身を焼かれてもカ・デミィラはその炎を払って打ち消し、再度黒い腕を振り回してつかまえようとする...きっと生贄にして身体を維持させたいからかも。

「あんな姿なのにまだ動くのか...」

ジョナサンはそう呟くわ、確かに結構強い術式で攻撃したのに見た目はともかく動きは全く変わってないものね。

そうやって攻撃が続くから全員でかわしながら、マキシムさんとジョナサンはそれぞれ攻撃を続ける。

そんな時に空がカッ!と明るくなるわ...するとディビッドが天を仰ぐ...驚いた顔をしながら。

『さぁ、預言者バレンティナ、見るんだ...『白の射手』の本来の姿を』

女の子の声がディビッドを見る様に促す。

そうするとディビッドが前に出る、すると更にディビッド自身が光り輝くと、背中に真っ白に輝く大きな翼が生えて出るわ。

「ディビッドの背中に翼が...」

マキシムさんとジョナサンがその姿に驚く。

「...天使...」

それは創造者にして忠誠なるトラウゴッド神の元にいる神の使い、背に翼を持った光り輝き神の意志を忠実に行う者の総称であり、その力は何万人とも言える兵士を薙ぎ払う程の力を持つ者と聖典に記載されている存在。

悪魔もまた元は天使だったけれど、自らの欲ゆえに神を裏切り堕天した結果、だから恐ろしい力を用いるし各地で神として崇められている...でも神のご意志を行う為の神の使いならばそれ以上の力を発揮する、ならディビッドの正体って...

『天使に近い存在だけど、『白の射手』は『人』だよ、神から本来の力を出すことを許されてあの姿になっているけどね』

「天使じゃないの?」

『もし人の肉を自らの意志で身につけて地に降り人との間の子を誕生させるなら、子供はゴライアス巨人となってしまうからね...それは悪魔の所存だし、彼はハイラント救世主を生み出す為の1人だもの、彼が生きている間は『人』でなければならないんだよ、そして彼もそれを理解しているしね』

12番目の預言者である女の子の話を聞いている内に、強く光り輝くディビッドが片手に持つ銃をカ・デミィラに向ける。

その銃もいつのまにか変化してショットガンタイプのものへ変化する。

『その姿はっ!やはり其方は天使ではないか!彼の神の手で直接誕生し人の肉をつけた妾達の兄弟!!!何故兄弟である妾に手をかける!!!』

「私は人です!そして天使は堕落して地に堕ちたお前達とは決して違う!」

ディビッドはその翼を羽ばたかせて抜けた天井から上へと飛び、カ・デミィラの真上に止まる。

『このバーレを穢し、多くの聖なる者を!私の姉である偉大なる預言者エステルを生贄とした罪を創造者にして忠誠なるトラウゴッド神はお前を決して赦しはない!』

ディビッドがそう言い切るとともにどこからかジャラジャラと金属の擦れるような音が...って床から突き抜け大量の銀色に光る鎖がカ・デミィラと共にいる獣に絡みつくわ!
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