609 / 841
chapter6:Be baptized
全員守ってあげるから! その3
しおりを挟む「ピィ」
肩にずっと乗ったままのピッピちゃんは今も普通の小鳥のように鳴く。
「ピッピちゃんは逃げても良いのよ?」
「ピィ...」
肩に乗っているピッピちゃんは離れる気はないのか動かないわ。
「...そう、ピッピちゃんも私と一緒に行くのね」
ピッピちゃんはきっとエステルお姉様の仇撃ちをしたいのかもね...。
髪留めの紐を取って、元の髪色に戻し前に進む。
『神は貴女に白の射手と共に塔を打ち砕くのを望まれた!再度あの忌まわしき淫婦を奈落へと落とすのだ!』
あの子の声が聞こえる、これは神託だわ!
『私の大切な子供たちの1人であるエステルを殺した淫婦に復讐を!あの淫婦を許せはしない!』
血縁者でもある聖マーシャの声だわ、その怒りは子を失った母親の怒りと叫びのよう。
『決して悪魔の思うようになどさせはしない!この聖なるバーレを穢す塔を打ち砕く!さぁ新たな預言者バレンティナ、 我ら全員がお主の力になろう!』
聖サンソンの声は、ジョナサンに似てるけどジョナサンと違って自信に満ちているわ。
それら以外にもいろいろな男女の声が...それこそセプター オブ バーレの石から光る星々から沢山の想いが溢れる。
これは歴代の預言者達の強い思いそのもの、それは人類の敵たる悪魔に対して決して許してはならない思い...そして同胞でもあるエステルお姉様が殺された事へ無念を晴らそうという想い。
「そうね、エステルお姉様の無念を晴らし、悪魔から攫われた全ての人を助けるから...どうか創造者にして忠節なる神よ、私と偉大なる歴代の預言者達の願いを聞いて下さい!」
天を向いて祈りの言葉を述べるとだんだんと力が湧いてくるのは、祈りが聞かれた証拠。
『ヒィィ...彼の神の威光が...』
『滅びたくないィィィ...』
まだ周囲にいる悪霊達も私に全く近寄る事ができないのか遠い所で蠢くも、私が目を向けると恐れ慄くのか縮こまっているわ。
『悪霊共よ!ここはお前たちが居るべき場所では無い!浄化せよ!』
頭に浮かんで来た言葉をそのまま悪霊達に伝えると、空が明るくなって強い光が差し込んでいく。
すると周辺一帯に渦巻いていた悪霊達はその光によって一気に溶けていくように消え去っていくわ。
これで塔までの道に私を阻む存在が一切居なくなる。
「待ってて...みんな助けるから...」
きっと今ならみんなを助ける事も、ディビッド達の足手纏いにもならないわ!
何故なら私には最も強い方が助けを与えてくれているから、それがその方の望みなのだから。
0
お気に入りに追加
345
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる