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chapter6:Be baptized
惑わす者の甘言 その14
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リュシフェルの背後には元の筋骨隆々で聖サンソンに似た姿のジョナサンが術式をリュシフェルに発動させたようだ。
「ディビッド無事か?」
「ジョナサンこそタフですねぇ」
「いいや、ここまで来るのに精一杯術式を流し込んだから俺はここまでしかできねぇから最後は頼む」
そう、ジョナサンの術力は次の攻撃に転じる程は残ってはいない、それにディビッドは頷くとマキシムへ目をやる。
「マキシム、頼んで良いですか?」
「ああ!運転ばかりだったが俺は大丈夫だからな!」
と大剣を構えるマキシム。
ディビッドとマキシムは悪魔退治に関しては誰よりも長くバディを組んでいる間柄だ、そこの意思疎通は完璧である。
『人間風情ガ!』
リュシフェルは怒りの形相で槍をまた生み出して、ディビッド達に仕向けるが、マキシムの持つ大剣でそれらの攻撃は全て跳ね返す。
マキシムは『赤の剣』の称号持ちではあるが、それは剣というよりも防御重視の最強の盾そのものだ。
そうやって二人はリュシフェルへ近づき一定距離に入った時点でディビッドはエクソダス1922の銃口をリュシフェルに向けると、聖典の一節を読み上げる!
『裁き時は来たっ!悪しき者の頭を砕く裁きの鉄槌を!』
そう言い放つと巨大なサンソンの幻影が、それこそ数日前に12番目の預言者が呼び出したサンソンの姿にほぼそっくりな光輝く力強い姿が現れて、その拳でリュシフェルの顔目掛けて炸裂する。
『ギャアアアアアア!』
リュシフェルの断末魔が響くと同時に頭から黒い霧が上空へと吹き出してシュルシュルと姿が変わって行く。
ばたりと倒れた人類の敵たるリュシフェル...その姿は先程のリュシフェルとは全く違う修道士の服を来た男だった。
「...替え玉?」
マキシムが近づき倒れて気絶しているリュシフェルだった男の顔を見る、貴公子とも言える美しい顔立ちではないただの髪の黒い男だ。
「...まぁ人類の最大の敵がこんな弱い筈ありませんからね...リュシフェルに操られていたんでしょう」
リュシフェルは何処にでも、同時期に全く別の場所で姿を見せる事があるが、最近判明したのが人に自身の一部を植え込み支配する事が出来るという事だ。
一人のようで組織的な動きをすることもある理由がそこにあるのだ。
しかしこの神聖なる地バーレには邪悪な存在を入れさせない為に聖化を行っている筈なのにリュシフェルを潜ませる事が出来たのには何かあるのだろう...とディビッドは思う。
「...悪魔崇拝者が潜んでいるんですかね...このバーレの地に」
とディビッドは呟く。
「ディビッド無事か?」
「ジョナサンこそタフですねぇ」
「いいや、ここまで来るのに精一杯術式を流し込んだから俺はここまでしかできねぇから最後は頼む」
そう、ジョナサンの術力は次の攻撃に転じる程は残ってはいない、それにディビッドは頷くとマキシムへ目をやる。
「マキシム、頼んで良いですか?」
「ああ!運転ばかりだったが俺は大丈夫だからな!」
と大剣を構えるマキシム。
ディビッドとマキシムは悪魔退治に関しては誰よりも長くバディを組んでいる間柄だ、そこの意思疎通は完璧である。
『人間風情ガ!』
リュシフェルは怒りの形相で槍をまた生み出して、ディビッド達に仕向けるが、マキシムの持つ大剣でそれらの攻撃は全て跳ね返す。
マキシムは『赤の剣』の称号持ちではあるが、それは剣というよりも防御重視の最強の盾そのものだ。
そうやって二人はリュシフェルへ近づき一定距離に入った時点でディビッドはエクソダス1922の銃口をリュシフェルに向けると、聖典の一節を読み上げる!
『裁き時は来たっ!悪しき者の頭を砕く裁きの鉄槌を!』
そう言い放つと巨大なサンソンの幻影が、それこそ数日前に12番目の預言者が呼び出したサンソンの姿にほぼそっくりな光輝く力強い姿が現れて、その拳でリュシフェルの顔目掛けて炸裂する。
『ギャアアアアアア!』
リュシフェルの断末魔が響くと同時に頭から黒い霧が上空へと吹き出してシュルシュルと姿が変わって行く。
ばたりと倒れた人類の敵たるリュシフェル...その姿は先程のリュシフェルとは全く違う修道士の服を来た男だった。
「...替え玉?」
マキシムが近づき倒れて気絶しているリュシフェルだった男の顔を見る、貴公子とも言える美しい顔立ちではないただの髪の黒い男だ。
「...まぁ人類の最大の敵がこんな弱い筈ありませんからね...リュシフェルに操られていたんでしょう」
リュシフェルは何処にでも、同時期に全く別の場所で姿を見せる事があるが、最近判明したのが人に自身の一部を植え込み支配する事が出来るという事だ。
一人のようで組織的な動きをすることもある理由がそこにあるのだ。
しかしこの神聖なる地バーレには邪悪な存在を入れさせない為に聖化を行っている筈なのにリュシフェルを潜ませる事が出来たのには何かあるのだろう...とディビッドは思う。
「...悪魔崇拝者が潜んでいるんですかね...このバーレの地に」
とディビッドは呟く。
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