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chapter6:Be baptized

惑わす者の甘言 その13

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『彼の神の僕とテこの槍ハ全てかワせなイでしょウ!』

黒く2メートル越えの槍の雨がディビッドに向かって勢いよく向かって行くのをディビッドは素早くかわすが全てをかわすには数が多すぎる。

槍の刃がディビッドの腕をや足を擦っていくが、ディビッドは怯む事なくリュシフェルへと向かう。

多少の傷ならば自身で回復も可能だし後ろに12番目の預言者がサポートで回復をしてくれるからかもだが、この聖なるバーレに最も忌むべき存在が立っているのは由々しき自体だし、なによりもバレンティナに危害を加えようとした目の前の『人類の敵』を許す事ができないからだ。

『なかなか無茶な事して、私と変わらないじゃないか』

と12番目の預言者はやや遠い場所からディビッドに回復をかけながらそう呟く。

「ねぇ...大丈夫???」

バレンティナがディビッドを心配する、相当数の数の槍を一人で回避しながら

『大丈夫だよ、彼はこんな所で死ぬ事はないし...何よりもを回避できた訳だしね...それに...』

目をやるとディビッドが槍の避けたその隙に更に背中側の心臓部分を狙って槍が一本勢い良く向かっている!

「ディビッド!」

バレンティナが叫ぶ、その瞬間ディビッドは振り向くが間に合わない。

だめだ、と思った瞬間に横から銀色に光る大柄な男が走り混んでその槍をとてつもない大きな大剣で弾きとばす。

その姿は見慣れた神殿騎士の鎧甲冑、マキシムだ。

「マキシム!」

「気を抜くなよ!」

マキシムは槍を全て大剣で叩き落としてディビッドを守る。

「すみませんね、マキシム」

「バーレでたどり着いて早々雷が落ちたと思ったらこんな事になってるとはな」

マキシムは軽々と大剣を振りながら槍攻撃を跳ね返す。

ディビッドの援護に入ったマキシムのガードを打ち破る為に槍を更に生み出すリュシフェル。

だがリュシフェルの腕に向かってジャラリ、と鎖が巻き付けられる、しかも聖化した純銀製だ。

聖化された純銀でできたものは悪魔にとって痺れを持つ毒とも言えるもので、そこから強い痺れが発せられたのが苦しかったのか生み出された槍が消える。

「おー効いてるっすね!」

チェーンウィップを片手にあいも変わらずの口調でリュシフェルの動きを止めるサミュエル。

『ウッ!小癪ナ事ヲ!』

拘束を取ろうと空いてる手をかざして再度槍を生み出してサミュエルに向けようとする。

『その赤く大きな輝きは星の命が絶える様!』

その後ろから大きな術式を唱える声が聞こえると同時に大きな力を背に感じるリュシフェル。

『爆ぜよ!ノヴァ・エクスプロージョン!』

その言葉が発せられる前にサミュエルはチェーンウィップを引き戻すと同じくらいにリュシフェルを中心に赤く光った後ドォン!と爆破音が響く。

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