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chapter6:Be baptized
警告 その1
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『目覚めるんだ、『白の射手』よ』
その声に目を開くディビッド。
空は青く、周囲は矢車菊が咲き乱れる場所、そこは度々訪れてる夢の中だとディビッドは判断する。
起き上がって前を見ると、そこには顔も背丈も年齢もほぼ姉エステルにそっくりな12番目の預言者が怖い顔をしながらセプターオブバーレを手にしたまま立っていた。
「貴女ですか!早く戻して下さい!ティナを探さなきゃなんです!」
ディビッドは怒号を上げて差し迫るも、12番目の預言者はやれやれと言った表情を見せる。
『いいや?君を今戻す訳にはいかない...バレンティナを君の手から守る為にね』
「守る???何を勝手なことを!」
『愚か者!解らないのか!!!今の君は脅威なんだよ!』
12番目の預言者はディビッドに強い口調で言い放つ。
「はぁ???」
『神の使いである『白の射手』よ、君は産まれもって人と言うよりも天使に近い存在だが、裏を返せばその欲望の故に悪魔ともなり得る可能性もある事だ!』
「私が???」
『そう、君の花嫁に対するその執着心、歪み出した愛情はまるで導きの預言者マーシャの時代にこの地を支配していた現人神として祭られた悪魔アスモデウスが『生贄の娘』に執着したモノと同じだ!』
「そんな!」
この世で最も毛嫌いする存在と同等と言われてショックを隠せないディビッド。
『人の娘を無理矢理自らの妻とし、娘を殺した癖に忘れられずに執着し、その一族に呪いをかけてその一族の娘を次々と妻として娶っては殺していったあの悪魔と!それはアスモデウスが滅んだ今も続く呪いとして悪魔共に苦しめられてきた事を我らバーレの真の王たる一族ならばよく分かる筈だ!』
セプターオブバーレをディビッドに向けて強く叱責する。
「私が???悪魔と同じ???」
ディビッドはとても信じられない、と言う表情を見せる。
『そう、このままだと君は次代の預言者バレンティナ...いや人類にとって脅威になってしまう、でも君は神により定められた『白の射手』でありバレンティナと共に血を継ぐ事は揺らぐ事はないが...』
12番目の預言者はディビッドにセプターオブバーレを突きつけながら徐々に近づく。
『君が今バレンティナにしようとしている事を実行するならそれ相応の罰を与える、と神は仰っているんだ』
ディビッドの目の前までに突き出されたセプターオブバーレの先端に付いている石が光り輝き出す。
『さぁ、警告を見るが良い!『白の射手』よ!』
「!」
光がディビッドを飲み込んで、そのまま周囲は真っ白になる。
ーーーーーー
その声に目を開くディビッド。
空は青く、周囲は矢車菊が咲き乱れる場所、そこは度々訪れてる夢の中だとディビッドは判断する。
起き上がって前を見ると、そこには顔も背丈も年齢もほぼ姉エステルにそっくりな12番目の預言者が怖い顔をしながらセプターオブバーレを手にしたまま立っていた。
「貴女ですか!早く戻して下さい!ティナを探さなきゃなんです!」
ディビッドは怒号を上げて差し迫るも、12番目の預言者はやれやれと言った表情を見せる。
『いいや?君を今戻す訳にはいかない...バレンティナを君の手から守る為にね』
「守る???何を勝手なことを!」
『愚か者!解らないのか!!!今の君は脅威なんだよ!』
12番目の預言者はディビッドに強い口調で言い放つ。
「はぁ???」
『神の使いである『白の射手』よ、君は産まれもって人と言うよりも天使に近い存在だが、裏を返せばその欲望の故に悪魔ともなり得る可能性もある事だ!』
「私が???」
『そう、君の花嫁に対するその執着心、歪み出した愛情はまるで導きの預言者マーシャの時代にこの地を支配していた現人神として祭られた悪魔アスモデウスが『生贄の娘』に執着したモノと同じだ!』
「そんな!」
この世で最も毛嫌いする存在と同等と言われてショックを隠せないディビッド。
『人の娘を無理矢理自らの妻とし、娘を殺した癖に忘れられずに執着し、その一族に呪いをかけてその一族の娘を次々と妻として娶っては殺していったあの悪魔と!それはアスモデウスが滅んだ今も続く呪いとして悪魔共に苦しめられてきた事を我らバーレの真の王たる一族ならばよく分かる筈だ!』
セプターオブバーレをディビッドに向けて強く叱責する。
「私が???悪魔と同じ???」
ディビッドはとても信じられない、と言う表情を見せる。
『そう、このままだと君は次代の預言者バレンティナ...いや人類にとって脅威になってしまう、でも君は神により定められた『白の射手』でありバレンティナと共に血を継ぐ事は揺らぐ事はないが...』
12番目の預言者はディビッドにセプターオブバーレを突きつけながら徐々に近づく。
『君が今バレンティナにしようとしている事を実行するならそれ相応の罰を与える、と神は仰っているんだ』
ディビッドの目の前までに突き出されたセプターオブバーレの先端に付いている石が光り輝き出す。
『さぁ、警告を見るが良い!『白の射手』よ!』
「!」
光がディビッドを飲み込んで、そのまま周囲は真っ白になる。
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