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chapter6:Be baptized

それは秘密よ その8

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この世界を作った創造者にして忠節なる神トラウゴット、他国への儀礼として歴史と芸術に関しての知識として学んだものだったけれど、ここまで自身に深く繋がりがあり、正式な信徒でないのに預言者となってしまったなんてね。

確かに未来が見える様になったけれど、それ以外で特に変わった事なんて無いしあまり実感がないけれど、でもディビッドと出会えて何だか大変な目にあってばかりな気もしなくもないけど、それでも出会えて良かったと思うわ。

静かに感謝の祈りを捧げている間に扉が開く音が聞こえる...修道士の女の子達かしら。

祈りをやめて振り向くとそこにはタビダ様が立っていたわ。

「掃除は終わりましたよ」

と答えている途中で顔を見るとすごく驚かれた顔をされているわ!

「さっきの光...そしてこんなにも礼拝堂が清らかに...いえそれ以上に...掃除???そもそもバレンティナ様が何故そんな格好を???」

「え?だって修道士の子達に着替えさせられて、ここの掃除も一環だからって...」

「ええっ!あの子達...全くなんて事を...これは修道士見習いがすべき事で賓客であるバレンティナ様がすべき事ではないのですよ...しかも次代の預言者である方になんて無礼な事を!これではエステル様に顔向け出来ないわ!」

タビダ様がお怒りだわ!

「まぁ私が教皇様達に公表しないでってお願いしてたこともあるので」

「そう言うことだけじゃないのです...だから行儀見習い目当てで商家や貴族の娘を受け入れるのは辞めた方が良いと言ったのに誰も彼も受け入れるから...はぁ」

「???」

「ここの修道士見習いの女子は結婚する前の行儀見習い目当てでここに入れられる事も多いので...しかもこの数年はディビッド様目当てという不純な動機も多いし...はぁ...一体あの子達は神に対し不敬と思わないのかしら...」

タビダ様はため息を吐きながらそう話す。

「苦労されているのですね」

「いえ、それは良いのです...それにしても先程の光は...」

ああ!さっきの浄化の事かしら?

「それこそあの子が...」

とあの子の像に顔を向けてそう話す。

「12番目の預言者様が!」

タビダ様は私にむかって平伏すわ!

「ああっ!偉大なる大預言様の声を聞き、その御身をお貸しし奇跡を生じさせる方とは聞いてました!」

「そんな畏まらないで下さい、私はただあの子と話をしたり身体を貸したりすることが出来るだけでのただの人間なので」

そう...こう言う事になるのが困るから公表は控えて欲しいのよね...


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