銭ゲバ令嬢なまぐさ司祭に溺愛される【R18】

chapter6:Be baptized

神託 その8

ーーー

そこはベッドの上で空がやや明るくなって来ているわ。

「...神託...」

そう、さっきの夢はディビッドが与えられた『神託』だって言ってたわね。

あんなに夢とは思えない程はっきりした出来事、もしかしたら本当に過去の出来事に介入したのかしら？

...それにしても何だか横から抱きしめられているわ...そちら側を見るとディビッドが私を抱き枕みたいに抱きしめながら寝息を立てているわね。

今日は忍び込んで来れないと思ったけど約束通り何とか来たのね。

私が全く目を覚まさないからそのまま寝ちゃったみたいね...二人とも裸なのはきっとエッチな事しようと思って勝手に脱がせたのね...もう...

「むにゃ...ティナ...嫌だ...いなくならないで...」

もしかしてさっきの夢と同じ夢でも見てるのかしら...涙なんて流しちゃってもう...

「大丈夫よディビッド、私はここにいるわ」

ディビッドを仰向けに寝せてから頬に触れて涙を拭ってそのまま軽く唇同士触れるだけのキスをする。

そうするとディビッドの目がゆっくりと開くわ。

「ティナ...」

「おはよう、もう朝よ？ディビッド」

「...怖い夢を...ティナと離れる夢を見てしまいました」

ディビッドは泣きながらそう言って抱きしめられる、余程嫌な夢だったのかもしれないわ。

「私はいなくならないわよ...」

抱きしめるディビッドの背中をさすりながらディビッドの耳元でそう囁く。

「ティナ...」

ディビッドは私の名前を呼びながらそのまま押し倒してキスをしてくる。

「ディビッド...もう明るいから...」

唇を離してそう言いかけたけれど涙を浮かべる顔に何も言えなくなる。

「絶対離さない...もう離れるのは嫌なんだ...ティナ...」

そう言ってまた唇を重ね、舌を絡ませながらの深いキス、なんだか窒息しそうな程苦しいわ。

「ティナ...離れないで...」

ずっと懇願するようにそう言い続けるディビッドにただ胸が痛くなり、そのまま受け入れる...

どうしてこうも求め懇願するのか、そしてその根底が何なのか疑問が湧き起こりながらも慰めたい気持ちから抱きしめ返すと、まるで一つなりたいのかのように肌を密着させて何度もキスをされながら交わる行為を日が明るくなるまでずっと続いたわ...

それにしても...あの預言者の女の子は『白の射手』が相手であっても私を守るって言ってたけれど...一体どう言う事なのかしら。