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chapter6:Be baptized
姉の罪 その13
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夜も更けてきて、私は今エステルお姉様と一緒の部屋にいるの。
いろいろなお話をしたりお茶をしたりゆったりしながら寝る時間が近づいて来たわ。
「いよいよ明日の昼頃にはバーレにたどり着くわよ、安眠の邪魔されない様に見張っているからゆっくり休んでね」
エステルお姉様が笑顔でそう言ってくれるわ、確かに一番心配ないかもだわ。
「エステルお姉様...」
「なぁに」
「昨日夢であの女の子...12番目の預言者と呼ばれるあの子が夢に出て来たの」
「...あの方が夢に」
そしてその夢の話をすると、優しげな顔をするけどもどこか悲しそうな表情をするわ。
「...きっと全て決められた事ではあるのかもしれないけれどね、ティナちゃんには悪い事をしたのかもしれないわ」
「どうしてですか」
エステルお姉様がそう言うので尋ねる。
「私が預言者から降りる事になって貴女に重荷を背負わせてしまう事になってしまったから」
悲しそうな瞳でそう話す。
「そんな...だってエステルお姉様が決めた事じゃないですし」
そうよ...何故私が選ばれてしまったのか分からないもの!
「...私は罪を犯したのは貴女があの方に憑依された時に聞いてるわよね」
「はい...」
「もう誓約は破棄されてしまったから言うけれども私は10年前に初めて出会った小さなディブ...ディビッドを守る力を得る為に誓約をかけたの...」
「ディビッドを守るため?」
「あの子ここに連れてきた時すごく小さくて弱々しかったのよ...よく泣いていたし...それに体格もマキシムやジョナサンみたいにそこまで身体が大きくならないなと思ってね」
確かに孤児院から迎えにお姉様が行った話は聞いてたけど、そうだったのね。ディビッドはそこまで話したりはしなかったものね。
「だから守りながら育てる為に誰よりも強い力を求めたのよ...その為に男と交わる事をしない事を条件として誓約を選んだの」
「それを破ったって事って...」
「...そう、サヴェリオ陛下とよ...本当は名目的な意味合いの白い結婚だったけれどパーヴェルをバーレへ連れていく条件としてね」
エステルお姉様は言いづらそうにするけどもはっきりと述べる。
「パーヴェル君は守るべき存在とは聞いてましたがその為に?」
「本当はそれだけじゃないけどね...ただ私なりのやり方は神に喜ばれなかった、本当に大切な誓約を破ったのだもの...特にサヴェリオ陛下には三人妻がいる身だから重婚の罪にもなるしね...罰は受けて当然なのよ、それにディブも小さな守られる子供でもなくなったから...」
「嫌じゃなかったんですか?」
好きでもない相手に身体を暴かれるなんて私なら死ぬほど嫌だわ...。
いろいろなお話をしたりお茶をしたりゆったりしながら寝る時間が近づいて来たわ。
「いよいよ明日の昼頃にはバーレにたどり着くわよ、安眠の邪魔されない様に見張っているからゆっくり休んでね」
エステルお姉様が笑顔でそう言ってくれるわ、確かに一番心配ないかもだわ。
「エステルお姉様...」
「なぁに」
「昨日夢であの女の子...12番目の預言者と呼ばれるあの子が夢に出て来たの」
「...あの方が夢に」
そしてその夢の話をすると、優しげな顔をするけどもどこか悲しそうな表情をするわ。
「...きっと全て決められた事ではあるのかもしれないけれどね、ティナちゃんには悪い事をしたのかもしれないわ」
「どうしてですか」
エステルお姉様がそう言うので尋ねる。
「私が預言者から降りる事になって貴女に重荷を背負わせてしまう事になってしまったから」
悲しそうな瞳でそう話す。
「そんな...だってエステルお姉様が決めた事じゃないですし」
そうよ...何故私が選ばれてしまったのか分からないもの!
「...私は罪を犯したのは貴女があの方に憑依された時に聞いてるわよね」
「はい...」
「もう誓約は破棄されてしまったから言うけれども私は10年前に初めて出会った小さなディブ...ディビッドを守る力を得る為に誓約をかけたの...」
「ディビッドを守るため?」
「あの子ここに連れてきた時すごく小さくて弱々しかったのよ...よく泣いていたし...それに体格もマキシムやジョナサンみたいにそこまで身体が大きくならないなと思ってね」
確かに孤児院から迎えにお姉様が行った話は聞いてたけど、そうだったのね。ディビッドはそこまで話したりはしなかったものね。
「だから守りながら育てる為に誰よりも強い力を求めたのよ...その為に男と交わる事をしない事を条件として誓約を選んだの」
「それを破ったって事って...」
「...そう、サヴェリオ陛下とよ...本当は名目的な意味合いの白い結婚だったけれどパーヴェルをバーレへ連れていく条件としてね」
エステルお姉様は言いづらそうにするけどもはっきりと述べる。
「パーヴェル君は守るべき存在とは聞いてましたがその為に?」
「本当はそれだけじゃないけどね...ただ私なりのやり方は神に喜ばれなかった、本当に大切な誓約を破ったのだもの...特にサヴェリオ陛下には三人妻がいる身だから重婚の罪にもなるしね...罰は受けて当然なのよ、それにディブも小さな守られる子供でもなくなったから...」
「嫌じゃなかったんですか?」
好きでもない相手に身体を暴かれるなんて私なら死ぬほど嫌だわ...。
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