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chapter6:Be baptized
姉の罪 その10
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あんな大きな出来事があったけど何とかバーレに明日には着くみたい、国境も超えて周囲が高地へと向かって行くのが分かるわ。
服も一枚多めに羽織った方が良いって言われてちょっと厚着に...なんとなく肌寒いものね。
パーヴェル君との勉強を終え、エステルお姉様の部屋へ送った後に食堂へ向かう。
列車を二両失った関係なのか基本そこで飲食をすることになったのよね。
ちなみにそこまで向かう道で何度か異端審問官やエアヴァルド兵士とすれ違うと以前よりも深々と頭を下げられる様になったわね。
やっぱり女の子が乗り移ってみんなを助けたりしたからかしらね。
食堂へ辿り着くとそこにはディビッドとアーヴァイン陛下が難しい顔をしながら何かを話しているわね。
そんな中、ディビッドは気がついたのか立ち上がってこっちに近づいてくるわ。
「ティナ!授業終わったんですね」
まるで待ってたかの様に喜ぶ顔...まるでわんちゃんみたい...うーんそれで良いのかしら...
ディビッドにエスコートされて椅子に座るとやって来たコンシェルジュの方がお茶の道具を運んでくる...あれ?よく見たらコンシェルジュの人ディビッドの使用人の黒子の人だわ!一緒について来てるのね...
それを受け取るとディビッドが手際よくお茶を出してくれる、やっぱり腕は良いのよねぇ。
「何だか2人とも難しい顔をして話してたみたいだけどどうしたの?」
「...いえ、アーヴァイン陛下に姉上の護衛の増やす件の話をと思いましてね」
「?」
「エステルは加護もあって誰よりも強いから大した護衛をつけてないんだ...ただその加護が弱くなると言うなら神殿騎士だけでなく国の騎士も入れるかどうかってな」
「それに姉上本人に言うと絶対拒否するんでこうやって話をしてたんですよ...いっそマキシムを国に戻しますか?」
「それもアリかもだが、兄としてはなぁ...正直な所あまりエステルとそのまま一緒にはさせたくないんだ」
とアーヴァイン陛下はため息を吐く。
「どうしてです?マキシムさん喜びそうなのに」
「それこそマキシマムに幸せな未来が見えないからな...そのまま一生独身を貫きかねない」
「ああ」
そうよね、マキシムさんエステルお姉様の好きだものねぇ...しかも今回のエステルお姉様とサヴェリオ陛下の婚姻の件もあるし、すっぱりと諦めて新たな恋を見つけるべきよねぇ。
「全くマキシムといいサミュエルといいサヴェリオ陛下といい姉上の何が良いのかさっぱりわからないんですけどねぇ、暴力的だし...」
首を傾げ腕を組みながらディビッドはそう言う、あんなに絶世の美女なのに...まぁよく似た顔だからかしらねぇ...
服も一枚多めに羽織った方が良いって言われてちょっと厚着に...なんとなく肌寒いものね。
パーヴェル君との勉強を終え、エステルお姉様の部屋へ送った後に食堂へ向かう。
列車を二両失った関係なのか基本そこで飲食をすることになったのよね。
ちなみにそこまで向かう道で何度か異端審問官やエアヴァルド兵士とすれ違うと以前よりも深々と頭を下げられる様になったわね。
やっぱり女の子が乗り移ってみんなを助けたりしたからかしらね。
食堂へ辿り着くとそこにはディビッドとアーヴァイン陛下が難しい顔をしながら何かを話しているわね。
そんな中、ディビッドは気がついたのか立ち上がってこっちに近づいてくるわ。
「ティナ!授業終わったんですね」
まるで待ってたかの様に喜ぶ顔...まるでわんちゃんみたい...うーんそれで良いのかしら...
ディビッドにエスコートされて椅子に座るとやって来たコンシェルジュの方がお茶の道具を運んでくる...あれ?よく見たらコンシェルジュの人ディビッドの使用人の黒子の人だわ!一緒について来てるのね...
それを受け取るとディビッドが手際よくお茶を出してくれる、やっぱり腕は良いのよねぇ。
「何だか2人とも難しい顔をして話してたみたいだけどどうしたの?」
「...いえ、アーヴァイン陛下に姉上の護衛の増やす件の話をと思いましてね」
「?」
「エステルは加護もあって誰よりも強いから大した護衛をつけてないんだ...ただその加護が弱くなると言うなら神殿騎士だけでなく国の騎士も入れるかどうかってな」
「それに姉上本人に言うと絶対拒否するんでこうやって話をしてたんですよ...いっそマキシムを国に戻しますか?」
「それもアリかもだが、兄としてはなぁ...正直な所あまりエステルとそのまま一緒にはさせたくないんだ」
とアーヴァイン陛下はため息を吐く。
「どうしてです?マキシムさん喜びそうなのに」
「それこそマキシマムに幸せな未来が見えないからな...そのまま一生独身を貫きかねない」
「ああ」
そうよね、マキシムさんエステルお姉様の好きだものねぇ...しかも今回のエステルお姉様とサヴェリオ陛下の婚姻の件もあるし、すっぱりと諦めて新たな恋を見つけるべきよねぇ。
「全くマキシムといいサミュエルといいサヴェリオ陛下といい姉上の何が良いのかさっぱりわからないんですけどねぇ、暴力的だし...」
首を傾げ腕を組みながらディビッドはそう言う、あんなに絶世の美女なのに...まぁよく似た顔だからかしらねぇ...
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