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chapter6:Be baptized
ジョナサンの戦い その1
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ジョナサン達は被害現場を確認する、建物自体は全て燃えて無くなっているが地下室は煤けてはいるものの無事であったのでなんとか確認が出来た。
マキシムは鎧兜姿に、サミュエルも青と黒の司祭服に着替えているが、ジョナサンはいつも着ているぶかぶかシャツとズボンでそのままの姿だ。
石作りの部屋は煤で真っ黒で、祭壇と思わしきものは何故か燃えて炭と化している。
床には血痕と共に黒い獣の毛が散らばっており、遺体は全て片付けられているものの、どれだけ酷い有様だったかが物語る。
「なんて酷い有様...だが...」
床に黒い獣の毛が落ちている事に気がつき、ジョナサンはそれを拾う。
「遺体の噛み跡から獣の姿をした悪魔なんだろうな...ただ受肉は人にしてないな」
「分かるのか?」
「獣の遺体が無いから...きっと眠らせたか何かで弱らせた魔獣をわざわざ王都まで連れてきて儀式をしたんだよ...この毛は猫科系の魔獣の毛...シャドウレパードかな?」
マキシムに黒い獣の毛を見せるジョナサン、黒豹の魔獣は影を操る厄介なモンスターでもある。
ただ偶にその毛並みに魅入られ無理矢理ペットとして飼う貴族や成金もいるのだ。
「儀式をした連中は生贄になって食い殺されたが、食い殺された連中の数から判断するにそこまで知性が無いと思う...だからかなり獣に寄った性質だろうな」
そう、悪魔の受肉は人にだけでは無いのだ、その昔に湖の主である大きなナマズが受肉されて暴れた件なども報告されている。
「愚かっすねぇ」
サミュエルが呆れた顔をする、悪魔を受肉させた上で殺されるなんて...と思ってだ。
「全くだ...」
マキシムは眉を顰める。
「獣の習性を考えればシャドウレパードは木に登って隠れながらじっと獲物を狙う習性があるから、気をつけないと急に上から襲われかねない」
「そうだな...」
「一旦外に出て気を読んでみるよ、まだこの周辺にいる可能性が高いだろうし」
ジョナサンはそう言って外へ出ると、深呼吸した後真っ先に気を読み始める。
集中すると自身の弱体化が解け、元の大柄な姿に戻っていく。
「...見えた!」
ジョナサンはパッと目を見開き、分かった先を指差す。
「あの屋敷辺りを重点的に!特に屋根とか高い所で潜んでるから異端審問官や兵士達は上をよく見るように指示を!」
そう言いながら鞄から黒い司祭服を取り出し羽織るとジョナサンは走り出す。
「ジョナサン!」
「あそこがスザンナさんの屋敷なんだ!」
そう言って風を切りながら走るジョナサン、それをマキシムとサミュエルがが追いかける。
「お嬢様の友人でガキンチョの初恋相手なんてねぇ...やっぱり因果っすかね...」
サミュエルはボソリとそう呟くのだった。
マキシムは鎧兜姿に、サミュエルも青と黒の司祭服に着替えているが、ジョナサンはいつも着ているぶかぶかシャツとズボンでそのままの姿だ。
石作りの部屋は煤で真っ黒で、祭壇と思わしきものは何故か燃えて炭と化している。
床には血痕と共に黒い獣の毛が散らばっており、遺体は全て片付けられているものの、どれだけ酷い有様だったかが物語る。
「なんて酷い有様...だが...」
床に黒い獣の毛が落ちている事に気がつき、ジョナサンはそれを拾う。
「遺体の噛み跡から獣の姿をした悪魔なんだろうな...ただ受肉は人にしてないな」
「分かるのか?」
「獣の遺体が無いから...きっと眠らせたか何かで弱らせた魔獣をわざわざ王都まで連れてきて儀式をしたんだよ...この毛は猫科系の魔獣の毛...シャドウレパードかな?」
マキシムに黒い獣の毛を見せるジョナサン、黒豹の魔獣は影を操る厄介なモンスターでもある。
ただ偶にその毛並みに魅入られ無理矢理ペットとして飼う貴族や成金もいるのだ。
「儀式をした連中は生贄になって食い殺されたが、食い殺された連中の数から判断するにそこまで知性が無いと思う...だからかなり獣に寄った性質だろうな」
そう、悪魔の受肉は人にだけでは無いのだ、その昔に湖の主である大きなナマズが受肉されて暴れた件なども報告されている。
「愚かっすねぇ」
サミュエルが呆れた顔をする、悪魔を受肉させた上で殺されるなんて...と思ってだ。
「全くだ...」
マキシムは眉を顰める。
「獣の習性を考えればシャドウレパードは木に登って隠れながらじっと獲物を狙う習性があるから、気をつけないと急に上から襲われかねない」
「そうだな...」
「一旦外に出て気を読んでみるよ、まだこの周辺にいる可能性が高いだろうし」
ジョナサンはそう言って外へ出ると、深呼吸した後真っ先に気を読み始める。
集中すると自身の弱体化が解け、元の大柄な姿に戻っていく。
「...見えた!」
ジョナサンはパッと目を見開き、分かった先を指差す。
「あの屋敷辺りを重点的に!特に屋根とか高い所で潜んでるから異端審問官や兵士達は上をよく見るように指示を!」
そう言いながら鞄から黒い司祭服を取り出し羽織るとジョナサンは走り出す。
「ジョナサン!」
「あそこがスザンナさんの屋敷なんだ!」
そう言って風を切りながら走るジョナサン、それをマキシムとサミュエルがが追いかける。
「お嬢様の友人でガキンチョの初恋相手なんてねぇ...やっぱり因果っすかね...」
サミュエルはボソリとそう呟くのだった。
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