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chapter6:Be baptized
星の見えない夜 その2
しおりを挟むそれにある意味ウルム王家の親族になったのもあるのよねぇ...その関係でエステルお姉様と一緒に高位貴族の面々と顔を合わせる事があるから大変らしいわね。
本当ならあのパーティの後すぐにと言う話らしかったけど、私の為に一週間何もしなかったらしいわ。
「まぁ姉上がバーレに戻る際、表向き一緒に帰るって事にしてるんでね、それが終わればああ言う貴族達の集まりには出なくてすみますが...」
「ディビッドはあまりそう言う場を好まないわよね」
「正直自慢話とお酒がつきものの場所は苦手なんですよ、特にお酒はね」
「そう言えば飲まないものね」
パパやお兄様に勧められても絶対飲まないものねぇ。
「そもそも飲んでも加護の影響か酔わないのもですが、お酒を禁じる制約をかけてるんです」
「制約?」
「特別な力や加護を得る為に神と制約をかける事です、因みに制約内容は秘密です」
「なんで?」
「それを話すと加護の力が弱くなってしまうんですよ...だからティナにも内緒です」
「...そうなの?」
「...教えて欲しいって言うなら言いますが...」
柔かにそう話すディビッド。
「貴方がそれで守られるなら秘密のままで良いわよ?それに誰しも知られたくない事だってあるしね」
そんな事で危険に晒されて欲しくないからそう言うと、ディビッドは不満気な顔をする。
「えーそこは『何で教えてくれないの???』とか『秘密にするなんて嫌』とか言うんじゃ無いんですか?もっと私に嫉妬とか執着とか見せて下さいよぉ」
「えぇ???」
何だかめんどくさい事言い出したわねぇ...
「ティナはどこか私に淡白なところあるし~」
そんな事言って手を背中から徐々にお尻の方に滑らせて来たわ。
「...ディビッド、貴方がしつこいだけよ?もう!」
「痛っ!」
またお尻を触り出したから不埒な手を抓るわ!またエッチする気なんだから!
「もうすぐバーレへ向かわなきゃだし、ちゃんと休まなきゃ?バーレはベルガモより遠いんだから」
ウルムの王都から5日かかる場所って話だものね、それに国境も越える訳だし、絶対旅路は疲れが出る筈だろうし万全で向かいたいのよ。
「別に悪魔を倒す訳じゃないですし姉上とエアヴァルドの王を乗せるから今回は安全面も考えて一番良い車両になると思いますよ?」
「一番???」
ベルガモに向かう時の車両もすごく良いモノだったけど一番なんてどんな感じなのかしら???
「と言う訳でもう一度...」
「だからダメって...きゃあ!」
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