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chapter5:Whereabouts of the curse
尋問 その1
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ディビッドは借りている部屋でジョナサンと話をしていた。
「何か知っているんでしょうけど...」
「...だよなぁ...でも何処まで知ってるんだろうな」
バレンティナの母ラーラの実家は王都に近い場所で列車がない時代王都へ向かう通り道にある為に、没落した事自体ジャンマリオは知らないとは思えなかったのだ。
しかしどうにもニコニコしててポンコツなあの人物がそんな愛する妻ラーラを犠牲にする人物とは思えない。
何か事情があるのか?でもそのせいで大切な娘バレンティナを犠牲にするのか?
それとも見えてるもの全てが偽りなのか疑問が尽きない。
「確かサミュエルがフェネクス受肉してた奴を尋問するって言ってたよな」
「ええ...しかしどこまで知ってるんでしょうか?あれはほぼフェネクスに乗っ取られていましたからねぇ」
そう、フェネクスを受肉した存在をそのままになんてしたりはしない...そもそも悪魔が受肉した存在を放っておくなどないのだ...基本は重罪人として裁かれるが、自らの意思により受肉した場合や生贄が生じた場合等で扱いが変わる。
なので充分な取り調べなどそれなりに話を聞くことも怠らないからだ。
しかしどうもその件に関して記憶が曖昧なのか大した情報を得られなかったと言う。
だがサミュエルの催眠で尋問すれば微かな記憶を呼び起こして聞くことができるかも知れない。
「...サミュエル待ちって所ですかねぇ」
「坊ちゃん!ガキンチョ!呼んだっすか?」
ぬっと窓から逆さで顔を出すサミュエル。
「「???」」
その登場にびっくりするディビッドとジョナサン。
「脅かすな!!!!」
とジョナサンは叫ぶもサミュエルはヘラヘラしながら窓を開けて入って来る。
「まぁまぁそう怒らない怒らない~」
と言いながら一枚紙を取り出す。
「例の尋問結果のメモっす...いやぁ厄介だったけどいろいろ聞き出せたっすよ」
そう言ってディビッドに渡す。
「あながちお嬢様のママさんの後妻の話は間違い無かったんすよ...そいつがその相手だったから」
「!」
「そいつがフェネクスの禁呪の書き板を手に入れる為にね」
サミュエルはその時の事を話始める。
ー
留置場の一部屋で鎖でがんじがらめにされて口には拘束具をつけられた椅子に座る男が居た。
その男はフェネクスを受肉した男で、目を覚ますと暴言を吐き暴れる為に拘束されているのだ。
年の頃は20代後半...本来ならもっと年齢が行ってるはずだがフェネクスの受肉の影響で歳をとる事が無かったのだろう。
そして10年くらいの長い間、フェネクスの受肉の為に精神がおかしくなってしまった。
「厄介な状態っすねぇ」
とサミュエルがその状態を見ながらダリオに話す。
「あんな状態で尋問なんて出来るのか?」
「まぁ記憶の片隅にあるならいけると思うっすよ?」
とサミュエルは言い、男に近づき口の拘束具を取る。
「ううう」
「...さぁてお兄さん、ボクの目を見てね」
と言うと男はじっとサミュエルの目を見る...その目は虚ろになって来る。
「大人しくなった...」
ダリオがサミュエルの催眠を見て目を丸くする。
「何か知っているんでしょうけど...」
「...だよなぁ...でも何処まで知ってるんだろうな」
バレンティナの母ラーラの実家は王都に近い場所で列車がない時代王都へ向かう通り道にある為に、没落した事自体ジャンマリオは知らないとは思えなかったのだ。
しかしどうにもニコニコしててポンコツなあの人物がそんな愛する妻ラーラを犠牲にする人物とは思えない。
何か事情があるのか?でもそのせいで大切な娘バレンティナを犠牲にするのか?
それとも見えてるもの全てが偽りなのか疑問が尽きない。
「確かサミュエルがフェネクス受肉してた奴を尋問するって言ってたよな」
「ええ...しかしどこまで知ってるんでしょうか?あれはほぼフェネクスに乗っ取られていましたからねぇ」
そう、フェネクスを受肉した存在をそのままになんてしたりはしない...そもそも悪魔が受肉した存在を放っておくなどないのだ...基本は重罪人として裁かれるが、自らの意思により受肉した場合や生贄が生じた場合等で扱いが変わる。
なので充分な取り調べなどそれなりに話を聞くことも怠らないからだ。
しかしどうもその件に関して記憶が曖昧なのか大した情報を得られなかったと言う。
だがサミュエルの催眠で尋問すれば微かな記憶を呼び起こして聞くことができるかも知れない。
「...サミュエル待ちって所ですかねぇ」
「坊ちゃん!ガキンチョ!呼んだっすか?」
ぬっと窓から逆さで顔を出すサミュエル。
「「???」」
その登場にびっくりするディビッドとジョナサン。
「脅かすな!!!!」
とジョナサンは叫ぶもサミュエルはヘラヘラしながら窓を開けて入って来る。
「まぁまぁそう怒らない怒らない~」
と言いながら一枚紙を取り出す。
「例の尋問結果のメモっす...いやぁ厄介だったけどいろいろ聞き出せたっすよ」
そう言ってディビッドに渡す。
「あながちお嬢様のママさんの後妻の話は間違い無かったんすよ...そいつがその相手だったから」
「!」
「そいつがフェネクスの禁呪の書き板を手に入れる為にね」
サミュエルはその時の事を話始める。
ー
留置場の一部屋で鎖でがんじがらめにされて口には拘束具をつけられた椅子に座る男が居た。
その男はフェネクスを受肉した男で、目を覚ますと暴言を吐き暴れる為に拘束されているのだ。
年の頃は20代後半...本来ならもっと年齢が行ってるはずだがフェネクスの受肉の影響で歳をとる事が無かったのだろう。
そして10年くらいの長い間、フェネクスの受肉の為に精神がおかしくなってしまった。
「厄介な状態っすねぇ」
とサミュエルがその状態を見ながらダリオに話す。
「あんな状態で尋問なんて出来るのか?」
「まぁ記憶の片隅にあるならいけると思うっすよ?」
とサミュエルは言い、男に近づき口の拘束具を取る。
「ううう」
「...さぁてお兄さん、ボクの目を見てね」
と言うと男はじっとサミュエルの目を見る...その目は虚ろになって来る。
「大人しくなった...」
ダリオがサミュエルの催眠を見て目を丸くする。
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